アライグマ出没 その後2
今年はクマが出没して、各地で、深刻な被害が生じた。
クマはクマでもアライグマは凶暴な訳ではない。
出没しても、タヌキ以上に悪さをするわけではない。
頭が良くて力持ちで器用なだけで基本的に平和な動物である。
今回は、アライグマ続編である。
「そこで、床下通気口を譲り渡して開放し、
こちらを出入りしてもらうことにして、
トタンの方は張り替えることにした。
業者に依頼して、トタンを張り替えたのである。」
と書いて終わったのは昨年7月11日。
これを書いたとき、僕は床下をアライグマに貸すことして明け渡し、床上と棲み分けることを考えていたのである。
なぜ、追い出すことにしなかったのだろう?
独り身の寂しさから手のかからないペットだと思った?
半分当たり、半分外れである。
追い出せないのっぴきならない事情があったのである。
むろん最初は、破られたトタンを張り替え、床下換気口にはネットを張る予定で、アライグマは追い出す予定だった。
方針が変わったのである。
こまめに手の回る家の補修業者を破産管財事件等でお世話になっている不動産業者から紹介してもらった。
補修業者と不動産業者が、家の状態の点検に来た。
補修業者は仕事上の関心から、不動産業者は半ば親切心、半ば面白半分である(あろう)。
そういえば、このボロ屋は、この不動産業者に仲介してもらったものだった。
ゴミ屋敷の中にも立ち入り、床下の様子が見たいという床下収納庫があるので、これを外せば、床下が見える。
懐中電灯で照らしながら、床下に首を突っ込んだ2人がそろって、声を上げる。
『かっわい~!!』
床下には、3匹の子ダヌキならぬ子アライグマがいたのである。
子アライグマは、むちゃくちゃ可愛いので、僕にも見るように仕切りに勧めてくるが、僕は断固断る。
僕はアライグマ一匹を追い出すのすら、躊躇する優しい大家である。
これが、たとえ正当な所有権の行使とはいえ、家賃も払わぬ居候を追い出すに過ぎぬとはいえ、まだ生後2か月も経たない幼い子アライグマを抱えた母子家庭を追い出すというのは、いかにも偲びがたい。
いかに子アライグマが『かっわい~!!』とはいえ、可愛いからこそ、見てはならぬ。情が移る、
厳格な大家に徹さなければならぬ。
ただ、ここで大家は弱気になった。
せめて子アライグマが生後半年くらいになって、一人前になってから、出て行ってもらえばよい。
それまで明渡を猶予してやろう。
と言うわけで、とにかく風呂場北側の物置の破れたトタンを張り替え、床上への通路を塞いでもらい、床下でアライグマ4人家族、床上に人間が住むことで当面の工事をその範囲に限定して、トタンの張り替え、床上の通路を塞ぐ工事の日程だけを先に決めた。
そうして、僕は、当分の間、床下をアライグマ母子に貸すことにしたのである。
大捕物があったと思ったのは、どうも母親が子どもを叱っていたときの音らしい。じゃーじゃーは子アライグマの声のようで、うーと低い声は、母親が子どもを威嚇していた声のようである。
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