フォト

日本ブログ村

ブログランキング

  • マスコミに載らない海外記事
    本ブログとセットで読むと、世界のニュースと法律解説がセットでわかります。(;^_^A アセアセ…

  • * ランキングに参加しています *
    応援クリックしてもらえるととっても励みになります
    人気ブログランキングへ

« 疲れは走って取る! 年相応の言い訳 | トップページ | 指定弁護士への激励  宮崎学の子分編 »

2010年12月 9日 (木)

士業のモラルハザード 続

士業のモラルハザード マッチポンプな司法書士の記事が、司法書士の方々のブログに取り上げてもらっている。

サロン歌麿(ニュース版)さん

司法書士の基本的な職務義務の怠慢と倫理を逸脱した行為として、鋭い批判を浴びせる前提に、サロン歌麿さんは、慎重に、

ここに書かれている記事の内容が事実である、との前提に立ちますがね。

と留保を付けておられます。

僕の勘違いがあるといけませんので、以下に、該当の司法書士が作成した根抵当権設定契約書をリンクしておきます。

根抵当権設定契約書 

 この書面では、相談者は「債務者」になっています。

私の相談者は、あくまで、地主が新たな貸金業者から借入をするのに必要な範囲で、地上建物に担保を設定することに同意しただけです。

地主と連帯責任を負わなければならないような義理は何もありません。

でも、みごとに「債務者兼根抵当権設定者」にされています。

相談者は、貸金業者にあくまでも自宅の建物を担保に入れるための書類との説明で「借入申込書」にサインをさせられ、タッグを組んだ司法書士は、素知らぬ顔で相談者を「債務者」にしました。

 

 

むろん司法書士には良心的な方が多くいます。

以下のような柔軟で気骨ある記事を見ると、ホッとします。

るんるん司法書士のつれづれ日記

司法書士とは「公益性」「アカデミック」な立場でなくてはならないと、信じて貧乏事務所に甘んじているワタクシメです。

(スタッフには楽をさせてあげられないけど)

そのような司法書士がいることが心外であり、

記事に書かれていたのは、安易な規制緩和がもたらした

「ありえない」司法書士の姿か・・。

昨今は合格者数も900人超と一気に過当競争に。

「過当競争になれば、自然淘汰で質のいい司法書士が残る」ハズ・・・

これが、規制緩和を声高に叫んだ某大臣だか官僚だかの

思惑だったようですが、はてさてその結果たるや??

しかし、何度読み返しても「腹が立つ!!」

赤貧洗うがごとくの生活をしろとはいいませんが

(ワタクシメもそれは、ちょっと辛い)

やはり「武士は喰わねど高楊枝」って、好きだな。

でも、どこの世界にもあるのよね。

「医は仁術」ならず「医は算術」なんて揶揄する言葉が

あるくらいだから。

ま、他所の世界のことは関係ないですが。

と今日は、真面目に怒っています。

お互い司法改革の嵐の中、士業としてのプライドを捨てずに行けるところまで生き抜きましょう。

僕が常にお願いしているT司法書士は、僕が、親権者と子の間の利害相反はないので、特別代理人は不要と判断していた事案で(夫の母の遺産分割を夫と兄弟が2人で争っていたところ、夫が亡くなり、妻と子どもが夫を相続した。夫の兄弟との遺産分割協議)、亡夫の物とする旨の分割案をFAXで見ただけで、特別代理人が必要になることを教えてくれました。危うく、解決が混乱するところを助けてもらいました。多分、弁護士なら半分くらいは、実質的な利害対立がないから特別代理人は不要だと判断したと思います。

弁護士の分野だろうとお叱りを受けそうですが、司法書士のプロですね。T司法書士には、常に教えられるばかりです。

彼も独立自営の士です、

* ランキングに参加しています *

応援クリックしてもらえるととっても励みになります

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村

2011年2月14日

物上保証人の一郎さんについて債務者と記載したのは登記事務としては一郎さんの利益にもなるので、間違っていないとのコメントが出ているので、弁護士的発想を付け加える。

一郎さんが、金融業者のいうままに十分理解しないで連帯債務者として金銭消費貸借契約書に署名してしまい、その後、地主の支払が滞り、地主とともに2000万円を請求する裁判を起こされたとする。

一郎さんは、建物を担保に入れるために必要だからと言われて、物上保証の意思で署名しただけだとして、錯誤無効を主張して争うことになるだろう。

金銭消費貸借契約書に署名してしまっている以上、非常に不利な裁判だが、経過からして物上保証の意思に止まる可能性が高いとして、裁判官が金融業者との間の金銭消費貸借契約書に疑いの目を向けるところまで持って行ったとする。

ところが登記には、債務者として記載されている。

司法書士作成にかかる登記書類に明確に債務者と書かれている。

ここで、裁判官に司法書士まで疑ってかかることを望むのは極めてむつかしい。

司法書士は職務上の義務として当然、一郎さんが債務者になる意思を有していたことを確認して登記書類を作成したと、裁判官は信用するに違いないからだ。

かくして、一郎さんは、貸金業者からの貸し金請求に敗訴する。

コメント氏は、健全な取引を前提で得失を考えるようだ。

しかし、弁護士的発想としては、イレギュラー事案で相談を受けるのであるから、トラブルが顕在化したときの書証の重みでを最重要視して考える。だから登記用書類を回収して一件落着になった。

司法書士という職業に対する信頼感は一郎さん敗訴の決定打になりうる。

そう考えたとき、債務者になるつもりは全くない一郎さんを債務者と表示する書類が作られたことは問題だと思わざるを得ないのである。

 

« 疲れは走って取る! 年相応の言い訳 | トップページ | 指定弁護士への激励  宮崎学の子分編 »

事件」カテゴリの記事

司法改革」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
ワタクシメの記事の掲載ありがとうございます。
「ほっとします」と言っていただけ、とても気持ちが救われました。
先生のブログはサロン歌麿さんの記事で始めて拝読させていただきましたが、とても勉強になることが多く、こんごとも拝読させていただきたいと存じます。

司法書士が相談者の意思確認をきちんとやっていたかどうかについての問題があるにしろ、物上保証人になることを承諾した相談者にとってそれほど不利な内容であるとは必ずしも言えないように思います。
根抵当権は債権者と債務者との間で発生した不特定な債権を担保するわけで、債権の内容は個々の金銭消費貸借契約等で定める事によって特定されます。
したがって、この契約書だけでは、借主である地主の特定債務について、相談者も債務者になっていると判断することはできません。
抵当権の債務者と根抵当権の債務者とは著しく性質が異なる側面があり、一般的に、根抵当権の債務者として登記されることは、債務者にとって有利であると考えられています。なぜなら、債務者が新たに貸付を受けてもこの根抵当権で担保されるからです。
本事例に即して言うと、相談者が債務者として登記されないことは、相談者にとってむしろ不利益であるとも言えると思います。
という事情を考慮すると意思確認を怠ったことは免責されるわけではありませんが、ブログの記載は多少書き過ぎのようにも思えることを申し添えておきます。

債務者の方が有利という点がよくわかりませんが、当事者である借地人は定年退職後の年金生活者で、特別借入を必要とすることは過去も今もありません。
また、担保に入れる建物は築60年資産価値ゼロの物件です。司法書士は臨場しているので建物の状況も把握しています。
この資産価値ゼロの建物を失う以上に負債を何千万単位で負うことにされる危険性があった。少なくとも、融資実行の現場まで行ってしまっていたら、そのような書類処理がされていたことは間違いないので、言い過ぎという趣旨が理解できないです。
念のため付け加えれば、司法書士が関係していたのは所謂マチ金(マチベンと同類?)で、マチ金は、相談者に対して、担保提供書ではなく、借入申込書保証人欄への記載を含む2通に担保提供以外の意思も説明も全くないまま署名させています。司法書士は終わり際に現れて、ほとんど説明もなく、「債務者」の書面を作りました。

 根抵当権の設定は単に枠支配権を定めるということであり、具体的な債権債務が発生していなくてもすることができます。
根抵当権設定契約書に相談者が債務者として記載されたということは、相談者が債務者となる金銭の貸し借りが行われた場合でも根抵当権で担保されるという意味合いしかなく、実際にどのような金銭の貸し借りが行われたかどうかは記載しません。だから、根抵当権設定契約書だけをみても実際の金銭の貸し借りの内容は判らないと言うことになります。
 一般的な契約の流れとしては、当事者同士で根抵当権の設定契約を結び登記をします。ここでは枠取りをするだけです。その登記完了後、当事者同士で金銭消費貸借契約を締結し、金銭の貸し借りが行われます。根抵当権設定の段階では、司法書士は立ち会いますが、その後の金銭消費貸借契約では、当事者同士個別に契約し司法書士は通常関与しません。金銭消費貸借契約の内容は登記事項ではなく、根抵当権設定契約時に定めた債務者、債権の範囲が一致していれば、根抵当権によって担保されるからです。
 本事例で言うと相談者に緊急の支払の必要があって、貸金業者から金銭を借りた場合であっても、この根抵当権で担保されるという事になります。本事例では、地主の土地も共同担保に入っていますから、相談者の債務の為に債権者は地主の土地もあわせて競売に付すこともできます。この場合相談者の建物は無価値ということですから、地主の方が損害は大きいと思われます。
 根抵当権の債務者として登記されることが必ずしも不利益とはならない例として、次のような登記先例があります。
①会社所有の不動産に代表取締役を債務者とする根抵当権の変更をする行為は利益相反取引にあたる(株主総会、取締役会の議事録が添付書類として必要)。
②会社所有の不動産に代表取締役を債務者とする抵当権の変更をする行為は利益相反取引にあたらない(株主総会、取締役会の議事録は添付書類として不要)。
①は上で書いたように、代表取締役の債務の為に会社所有の不動産を競売する事になり、会社にとって不利益となるからです。
②は、会社の債務を代表取締役が引き受ける場合がその例であり、会社にとって不利益とはならないからです。
 したがって、本事例において一番問題になるのは、どのような金銭消費貸借契約が締結されたかです。地主が金銭を借りたにもかかわらず、相談者も連帯債務者として契約が締結されたのであれば問題であり、更にその契約に司法書士が立ち会っていたとしたら非難されるべきかも知れません。
 しかし、個々の金銭消費貸借契約において、司法書士の立会は必要ではなく、現にブログの記載からはそのような事情は読み取れません。司法書士は、根抵当権設定契約に立ち会ったのみであり、登記事項について相談者の意思確認を怠ったことは非難されるべきであっても、それ以外に根抵当権設定契約書の記載された事項にそれほど問題があるようには見えないと思われます。貸金業者の不正行為に荷担したとまで言うのは言い過ぎのような気がします。

つまり、建物所有者は、場合(条件)によっては、ほとんど無価値の建物を担保に供しただけで、根抵当権が確定しない限り4000万円近いお金を借りる事ができる事になるわけですね。
保証人はお金を借りる事はできませんが、債務者はお金を借りる事ができる訳で、根抵当権の場合は、いろいろな場合が想定されて一概にはどちらが有利かわからないと言うことですね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/536116/50243714

この記事へのトラックバック一覧です: 士業のモラルハザード 続:

« 疲れは走って取る! 年相応の言い訳 | トップページ | 指定弁護士への激励  宮崎学の子分編 »

無料ブログはココログ
2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30