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2011年3月10日 (木)

岩波書店『世界』4月号 TPP批判

古式ゆかしき、サヨクである僕は、岩波書店の「世界」を20年近く定期購読している。

さて「世界」4月号は、TPP批判の特集号である。

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積ん読になりがちな「世界」であるが、今月号は読み甲斐がありそうである。

特集TPP批判の該当目次は以下のとおり。

特 集 1 TPP批判──何が起きるか

【対  談】
TPPは社会的共通資本を破壊する
  宇沢弘文 (東京大学名誉教授)、内橋克人 (経済評論家)

【Q&A】
TPPで何がどうなる?
  中野剛志 (京都大学)

【回避すべき危険】
「平成の開国」── 四つの落とし穴
  本山美彦 (大阪産業大学学長)

【座談会】
「地域の力」でTPPを打ち返そう
  鈴木宣弘 (東京大学)、結城登美雄 (民族研究家)
  色平哲郎 (医師)、司会=榊田みどり (農業ジャーナリスト)

【雇  用】
どのような国づくりを目指しているのか──「理念」と「対話」を欠いた菅政権の経済政策
  山口義行 (立教大学)

【短期集中連載】
失われるか世界の10年 (2) 1932年と2011年──大停滞の深化 (その1)
  赤木昭夫 (元慶應義塾大学教授)

また、

シロクロだけが問題か
小沢事件の本質は何か──「検主主義」覆い隠す「政治とカネ」報道
  横田 一 (ジャーナリスト)

も特筆すべき論考である。

「権威ある」メディアでは、初めて小沢氏の「政治とカネ」の問題が虚構に過ぎないことを明らかにしている。

編集後記も刮目すべきである。

米“安保マフィア”は政権交代まもなくから、小沢・鳩山を警戒し、政治資金規正法違反事件が起こされたとする。

格式ある「世界」が、編集後記とはいえ、「米“安保マフィア”」と踏み込んだ表現をする決断に至った勇気を称えたい。

TPPは日本の植民地化と独立の問題なのだと、言いたくなるとき、僕はサヨクというより民族主義者である。

心ある方は、是非、雑誌「世界」4月号をお手にお取りくださいな。

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