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2011年3月 2日 (水)

新人たちの行く末

気分はうつである。
うつな気分で書いてみる。

日弁連の機関誌「自由と正義」の記事中、多くの弁護士が目を通すのが懲戒欄である。
これは、自身を省みて、ひやりとすることが無いわけではない。
若い弁護士の質の低下が喧伝されているので、若い弁護士の名誉のために敢えて断っておくが、お金絡みの非行を犯すのは、ほとんど中堅以上の古株弁護士である。

懲戒はともかくとして、このところ僕が必ず見るのが弁護士登録抹消の欄である。
抹消には主として「死亡」と「請求」がある。
後者は、自主的に弁護士を廃業したということである。

弁護士登録番号が古い(小さい)高齢の方の請求抹消は、いわば自ら定年の一線をお引きになったものだと思う。
しかし、3万番台の「請求」による登録抹消が必ず数件あるのは気になる。
弁護士経験おおむね8年未満である。3万番台後半となれば、4年未満である。

こうした例が増えているのかいないのか、日弁連は教えてくれないので、わからないが、気になる。
統計的に遡って調べてみたいが、時間の余裕もない。

3万番台後半ともなれば、多額の学費を費やしてロースクールを卒業し、新司法試験に合格し、不合格のリスクが無視できないほどになった司法研修所の二回試験(卒業試験)を切り抜け、ようやく弁護士になった人たちだろう。
早々と、弁護士登録を抹消して、その後は、どうされるのだろう。

そもそも、ロースクールを出て、新司法試験に合格しなかった人たちはどういう進路へ進んでいるのだろう。

新司法試験を合格したのに、司法研修所の二回試験で不合格となり、翌年も合格しなかった人はどうしているのだろう。

幸いに、弁護士事務所に採用されても、新人たちの困難は続く。

過日、関連事件でお世話になった弁護士の事務所を1年でトラブルになって辞めた弁護士がいたことを知った。
僕は、会ったこともないが、彼の名前を弁護士検索で検索しても出てこなかった。
「請求」により登録抹消したのだろう。

昨年は、愛知県で、30歳代前半の弁護士が亡くなった。
葬儀は身内だけ行うとの回覧があった。
僕はあらぬ想像をしてしまう。

弁護士資格を得ても、登録しないという人も出ているだろう。
それがどのくらいの数か、公式な発表がない。
今後は相当数に上るはずだ。
そう言う人たちは、どういう進路を歩むのだろう。

常々、そんなことが頭をよぎっていたら、法律家用のニュースチェックのページ(ぼ2ネタ3月1日の書き込み欄)で、こんな記事が紹介されているのを見つけた。新人たちの生の声をお聞きください。

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