今、私たちにできること
このブログ、最近、東日本大震災のことばかりになっている。
法律分野と離れても、今生きているこの時代が、
歴史的な時期であると思うからだし、
第2の戦後ともいうべきこの時代に自分が思ったこと、考えたことをリアルタイムで書き留めておきたいとも思うからだ。
実際、震災と原発事故のことが頭から離れない。
と言って、思うばかりでとくに何ができる訳でもなく、
弁護士会を初めとする諸団体を経由して
多少の義捐金を負担したり、
福島産のコシヒカリの定期購入を始めることにしたり
被災地法律相談の派遣弁護士に応募したり
と言った程度でしかない。
その他、幸い「税金は要らん」と言っている河村市長のお膝元に住んでいるので、被災自治体宛にふるさと納税制度を活用したいと思って、調べているが、限度額の計算など、ややこしすぎて、よくわからず、ためらっている。誰か、わかりやすい説明をしてくれないだろうか。
昨日、内閣府原子力委員会が今後の原子力政策について
国民の意見を募集していることを知った。
新たな原子力政策大綱策定のための国民の意見募集
寄せられた意見の扱いは以下のとおりということである。
ーーーーーー(引用開始)ーーーー
<お寄せ頂いたご意見の取扱いについて>
- 寄せられたご意見は、個人情報等を除き、原文を新大綱策定会議メンバーに資料として配付し、新大綱策定会議における議論の参考とします。
- 国民の皆様のご意見の動向を把握するためのものであり、ご意見に対して個別に考え方を表明することはしません。
- 寄せられたご意見は、原子力委員会ホームページ上で国民の皆様にもご紹介します。
- 氏名、連絡先等の個人情報については、頂いたご意見の内容に不明な点があった場合などの問い合わせをさせていただくため、御記入いただくものです。御記入いただいた情報は、今回の意見募集以外の用途には使用いたしません。
ーーーーー(引用終わり)ーーーー
一旦、制御不能に陥った原発がこれほどの多重事故・多重災害を起こすとは正直、想像していなかった。
必ず起こると言われている東海地震の震源の真上に建てられている浜岡原発のことを考えると、原発政策は他人事ではあり得ない。
ほとんど意味なきことと知りつつ、意見フォームはとてもシンプルなので、昨日早速FAXで送った(メール送信も可)。
「私たちは微力だが、無力ではない」と語った、イラク派兵差止訴訟原告の池田香代子さんの言葉を思い出しつつ。
悲劇を繰り返さないために、私にもできることだと思ったからだ。
ーーーーーー以下、送付した意見ーーーー
(意見の概要)
原発は可能な限り早く全廃すべきである。
浜岡、もんじゅ、柏崎、六ヶ所村など特に危険な原発ないし再処理工場は直ちに運転を停止し、廃炉にすべきである。
(意見の理由)
地震国である日本では、原発はあまりにも危険であり、いったん震災に伴い、事故が起きた場合の被害や損害の甚大さは天文学的数字に上る。しかも、海外からの信頼も失うなど、国家としても失うものがあまりにも多い。
自動車の排ガス規制の際に起きたことを思い起こせば、必要となれば、技術は開発される。代替エネルギーの開発は必ずなされる。
要は、明確な政策を提起すれば、技術はそれについてくるものである。個人的には、三菱重工業がアイスランド政府と契約をしている地熱発電は、火山国日本にも適合的な発電手段ではないかと考えているが、他方で、生活スタイルを変えていく必要もある。オイルショックのときには、深夜放送がなくなったが、今回はテレビの放映時間は変わらない。電力消費の多い夏場の昼間はテレビ放送を中断するなどの措置があってもよい。
ーーーーーーーー(送付した意見終わりーーーーーーー
僕が学生の頃は、広瀬隆氏が「原発を東京へ」と主張して、原発議論を喚起しようとしていた。
長く、重大事故もなく(あるいは重大事故が隠蔽され)、何となく馴らされてしまっていた自分を恥じている。
敗北感から六ヶ所村ラプソディの上映運動に誘われてもいくらかのカンパはしたかもしれないが、関与しなかった。
東電の賠償は、電力料金の値上げでまかなうという構想が持ち上がっているようだ。
基本的には、電力会社、経産省の天下り団体にプールされている3兆円(黒猫の単語さん)をまず賠償に当てるべきだとするのは正論だと思う。
天下りで得た利益をはき出させるのも理にかなっていると思う。
しかし、原子力発電で作られた電気をほとんど疑問も持たず、享受していた自分もなにがしかの責任がある。
原発の危機的な危険性は、知らされてはいなかったが、知ることはできたのである。
知ることができたのに、知ろうとしなかったのは罪である。
これは、広く国民の責任にも通じる。
だから、僕は、一概に電気料金値上げ反対とは言えない。
但し、電気料金の値上げは、原発の全廃という政策を大前提としなければならない。
そうでなければ、断固、反対である。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
もっと聞く耳を持ってもよかったな。
1988年放送禁止になった
Rcサクセション サマータイムブルース
忌野清志郎 原発賛成音頭
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