名古屋市情報公開条例の運用実態 国も国なら名古屋市も
権力を持つと、総理大臣から地方の役所の役人までみんな自分だけの秘密を持ちたくなるものらしい。
これ、何だと思います?
マンションの設計図面らしいとおわかりなら、その方面について、ある程度、知識のある方でしょう。
名古屋市には、情報公開条例という有り難い条例がありまして、「知る権利を尊重して」「透明性の高い市政の推進」を図ることになっております。
マンション建設に対して、近隣環境の悪化を憂慮する市民が、名古屋市に対して市の所持する設計図書の公開を求めた結果が上の図面だ。
これは2階の部分だが、10階まで全て黒塗りである。
これでは何もわからん!!
実はこのマンション、法定容積率200%に対して、民間確認機関の建築確認では、使用容積率が199.98%と極めて際どい設計をしている。少しでも計算が狂っていれば、違法建築である。
そのため、平面図を確認しなければ、本当に建築基準法に合致しているのかどうか、全くわからないという代物である。
容積率が適法か否かは、各階の共用廊下だとか、パイプシャフトだとか、細かい部分を検討しないと正解は出せない。
だから、建築審査会に審査請求する準備として、各階平面図の公開を求めたのだが、何とまあ、全て墨塗りという極端な秘密主義である。
これでは名古屋市情報「非」公開条例と名前を変えて欲しいもんだ。
建築確認に対する異議申立(審査請求)の妨害にすらなっている。
あまり知られていないが、建築確認が民間に開放されて以来、建築確認の実務は、どんどんいい加減になっており、子細に検討すると、違法部分が見つかることがしばしばあるのだ。
ちなみに、この非公開決定・墨塗りは河村たかし市長の名前でなされている。
リコール運動だのトリプル選挙だの、権謀術数を練るのもいいけど、お膝元の役人がまじめに仕事をしておるか、ちゃんと市民に向き合って仕事をしておるか、業者に丸め込まれてしまって市民に背を向けていないか、きちんと監督義務を果たして欲しいものである。
そうでなければ、結局、河村さんも役人や建築業者に丸め込まれたとしか思えん。
感覚的言うと、名古屋市の役人の市民対応は、無神経、不親切を絵に描いたような対応がしばしばあると感じている。
ちゃんと監督してくれんと、いかんがや。
文書公開を求めて異議申立をすることになったが、はてさて、どうなることやら。
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