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2011年5月10日 (火)

浜岡原発停止はパフォーマンスに過ぎない

6日に菅総理が、浜岡原発の停止を要請してからの推移を、言葉にならないぼんやりした思いを抱えながら、じっと見ている。

防潮堤が完成するまでの休止であるということに、まずひっかかりを覚えた。
津波対策をすれば、再開してよいというのである。
津波対策として現在予定されている防潮堤が十分なのかという問題はむろんある。

しかし、それ以上にひっかかりを覚えたのは、福島第一原発の事故がもっぱら津波によって引き起こされたという前提で話が進んでいる点である。

福島第一原発の1号機から3号機の圧力容器が損傷していることは東電も認めている。
このため、冷却水を注入するはたから漏水を繰り返している。
現在の困難な事態の最も重要な要因が圧力容器の損傷に発していると言ってもよいだろう。

そして、どうも損傷した圧力容器を修復する方法はないようである。

この圧力容器の損傷が、津波ではなく、地震で起きた可能性は否定できまい。

津波にばかり目がいき、地震による被害が意識されにくいのが今回の震災の特徴でもあるが、外部電源喪失は、津波ではなく、地震によって引き起こされたことはすでに国会において明らかにされている(赤旗4月30日)。

いずれにしろ事故原因の究明を待たずに、浜岡原発の停止をもっぱら津波対策に求めた判断には合理性がない。

浜岡原発の最大の特徴は、想定される東海地震の震源域の真上にあること、そして、地盤がもろく、敷地内にも建屋を横断する断層も含め、いくつもの断層が見つかっていることである。
東海地震では敷地の隆起もあり得ることが指摘されている。
原子炉建屋とタービン建屋との間で、あるいはそれぞれの建屋内で、段差が生じる可能性も否定できない。
原発は配管の巣のような構造物である。
構造物の間に段差ができれば、配管の断裂は避けられないだろう。
損傷によって、いったん漏れだした放射線を閉じこめることが如何に困難かは、今回の福島の事故で十分すぎるほど知らされた。

最大の問題は、損傷箇所に近づくことができないことにある。

防潮堤の建設のみを条件として停止を求めた菅総理の要請は、合理性がなく、あくまでも「安心らしさ」を演出するためのパフォーマンスでしかない。

それでも1歩ではある。
今後の方向性として、どちらを向くのかを見ていたが、日が経つほど、総理を含む政府の姿勢は、従来のエネルギー政策=原発推進政策を前提にしていることが明瞭になってきた。
テレビメディアは、大半がこれに追随。過度に電力不足の不安を煽る報道が目につく。流言飛語である。
新聞論調はやや割れているといったところだろうか。

中部電力には、企業として期待をしたい。
中部電力は、原発依存度が最も低く、原子力政策では最も遅れを取った恰好になっている。
早い段階で、浜岡原発による発電に着手しながら、相対的に原子力発電に頼らないできたのが、なぜかはわからない。
しかし、もしエネルギー政策転換という方針を出すのなら、一気にトップランナーになりうる立場にあることも事実だからだ。

支援策を求めるなら、国に対して、大胆なエネルギー政策の転換を求めるくらいの度量を持って欲しい。

いつでも環境を守るために求められる技術には、難癖が付けられてきた。
自動車の排ガス規制には自動車業界が挙げて抵抗した。
しかし、政策がきまれば、見事にクリアする技術ができた。

硫黄酸化物が大気汚染の公害の原因とされたときには、工場は燃焼温度を上げることによって、その減少を図ったが、他方で、高温燃焼には窒素酸化物という別の有害物質を排出することになるという背理が生じたが、脱硝装置の開発で見事にクリアした。

太陽光、風力、地熱、いずれもケチを付けられている。
しかし、必要があり、開発に必要な投資がなされるならば、適切な対処は可能であると思われる。
地熱については、富士電機や三菱重工がすでに技術を確立している。

他の発電手段に、さまざまに難癖がつけられているが、原発こそ、事故の影響が極めて広範囲に及び、暴走すると制御することが容易ではなく、使用済み核燃料が何万年の単位で人類や他の生物を脅かすという問題に回答が出ていない技術である。
出口のない技術というほかない。

官僚の天下り団体である原子力環境整備促進・資金管理センターには、3兆円のプールがある。
この資金が、新技術開発に向けられるなら、原発より、はるかに生産的な技術がもたらされるに違いないのだ。

政府は、一時の思いつきによる中途半端な停止ではなく、毅然として、脱原発の新エネルギー政策を打ち出すべきである。

実は、浜岡原発の停止や脱原発については、もう少しぼんやりしたことに思いはあった。
しかし、今は、まだ文章にならないようである。

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