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2011年6月18日 (土)

弁護士よ、他人のお金に手を付けるな

裁判所から選任された成年後見人の弁護士が1500万円あまりを着服したとして逮捕された。
愛知県弁護士会の出来事である。

しかも愛知県弁護士会が家庭裁判所に成年後見人として推薦した弁護士である。

二重・三重に恥ずかしい。



金絡みの非行を働くのはほとんどが年輩の弁護士だという認識だった。
35歳、弁護士歴4年くらいの若手の金絡みの事件は珍しい。


動機が何だったのか、ニュースを見守っていたが、今日の中日新聞では、ギャンブルとFX取引(外国為替証拠金取引取引)の穴埋めだったと報じられている。
若いからと言っても、変わり映えしない動機だ。



弁護士が、仕事上、管理している他人のお金に手を付けるのは最悪である。

どうして、弁護士が成年後見人になることができるのか、考えてみれば、わかるだろう。
弁護士には絶対の信頼を置いても大丈夫だという前提があるから弁護士にお金の管理を託すのだ。

今回の事件は、その信頼を根底から崩しかねない。



弁護士が仕事上、他人のお金を預かる機会は、頻繁にある。

僕のようなマチベンでも、場合によっては数千万円を預かることもあるし、破産管財人の仕事では、破産管財人口座に1億円前後のお金を預かっていたこともあった。

たとえば、弁護士間の交渉で、お金を払う下約束ができ、後は合意書の完成をまつばかりというようなとき、履行を確実にするために、相手の弁護士に当事者からお金を預かってもらったり、こちらが支払う場合は、相手方の要求で、弁護士が予めお金を預かっておいたりする。

他人のお金には絶対に手を付けない。
弁護士に対する信頼があるから、当事者は弁護士にお金を預けることを躊躇しない。

預けた弁護士が老若問わず、着服するかも知れないとなったら、当事者は一体、どうしたらいいのか。


仮に今回の事件が事実なら、マチベンとしては、あまりにもいい迷惑である。
彼のやったことはマチベンにとっては、業務妨害に等しい。


成年後見人に対する家庭裁判所の対応としては、おそらくかなり頻繁に通帳のコピーと後見事務計算報告書の提出を求めるという対応をとることになるだろう。

コピーの偽造もしていたらしいから、コピーではだめで、毎月、通帳の原本を持参して出頭しなさいなんてことになったら、煩わしいことおびただしい。


ただ、この際だから、もう一つ、言っておきたいのは、成年後見人のなり手が少ないという現状だろう。

現在の成年後見人制度は、財産管理だけでなく療養看護と一体になっていて、後見人に選任されると、財産管理だけでなく、療養看護にも責任が生じるからだ。
真面目に考えると、責任感が強いほど二の足を踏んで、受けられない。



また、いったん後見人に選任されると、裁判所が許可するような正当な理由がないと辞任できず、いったん引き受けると、辞めるのは容易ではないという制約もある。
被後見人が比較的若いと、極めて長期間の仕事になる可能性が高い。


こうした問題には家庭裁判所も気づいていると思う。
誠実な成年後見人を得るには、一定の法改正が必要なのではないかと一方では思うところである。

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