急転直下、和解へ
マチベンもときには、社会的耳目を集める事件に当たる。
そうした事件で、明日の判決予定が今日、急遽、取り消された。
判決しかないと思われた鋭い主張の対立が、直前になってなされた裁判所の和解勧告で、急遽、和解成立見込となり、判決期日が、和解のための期日に切り替わったのである。
判決に向けて各社とも精力的に取材してくれ、報道もしてくれた。
最も熱心だった記者は、主張関係の裁判記録を全て読み込み、深みのある質問を当事者にぶつけ、いち早く判決へ向けた当事者の気持ちを伝えてくれた。
記者には感謝の気持ちで一杯である。
和解勧告があってから今日まで、ごく短期間ではあるが、僕は、和解協議に差し障りを生じさせないため、メディアに対しては、和解協議について全く触れずにきた。
内心、心苦しく思いながらも、職業柄、内密にしなければならない事項については、沈黙せざるを得なかった。
このため、判決を前提にして取材し、報道をしてくれた社の記者を裏切ってしまった。
誠に申し訳なく、改めて、このブログで謝罪する次第である。
判決を待ちわびる気持ちは、当事者とともに、僕を含む弁護団が最も強かったと思う。
僕にとっても、和解は寝耳に水、晴天に霹靂のできごとだった。
世の中は、想定外のことが常に起きる。
想定外のことがあるから、人生も世の中も面白い。
人生と世の中に対して、そんな風に思えるようになるには、やはり中年と呼ばれる世代以上の特権かもしれないと思ったりもするのである。
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