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2012年5月25日 (金)

頑張れ、赤旗  日本共産党へのアドバイス

【マチベン新聞 今日の社説】

中日新聞5月25日

共産党の志位和夫委員長は24日、党本部で開いた全国活動者会議で、40万人前後で推移していた党員が31万8000人(5月1日現在)に減少したと明らかにした。党費未納などの9万人を超す『実態のない党員』を整理して離党の措置を取った。党員数のピークは1990年の49万人。

共産党機関誌『赤旗』の部数も激減中だ。2011年7月現在で赤旗日刊紙は24万部、10年前の36万部から激減したとされている(ウィキペディア)。


僕は、共産党や活動家がしばしば見せる独善的な体質は大嫌いだ。
本稿のテーマと離れるので、詳細は述べないが、低落傾向の大きな原因の一つがそこにあると考えている。


しかしだ。
僕としては、さすがにこのまま共産党が、じり貧になってもらっては、困る。大いに困るのだ。


なぜ困るのか。
それは、既存メディアがあまりにも腐敗・堕落し、ジャーナリズムの体をなしていないからだ。
国民の知る権利の付託に答えるメディアがほとんど見つからないのが現状だからだ。


赤旗はその点、違う。


ごく最近のことを思い出すだけでも、


九州電力のやらせメール事件(ウィキペディア)

2011年6月、玄海原子力発電所 2、3号機の運転再開に向け日本 の経済産業省 が主催し生放送 された「佐賀県民向け説明会」実施にあたり、九州電力が関係会社の社員らに運転再開を支持する文言の電子メール を投稿するよう指示していた世論偽装工作事件。

資源エネルギー庁 反原発言論ネット監視事件(赤旗)

2011年7月、政府が新聞やインターネットを監視し、原子力発電に関する言論を収集していたことが分かりました。経済産業省の外局である資源エネルギー庁が「不適切・不正確な情報への対応」を口実にメディアを監視していたものです。

沖縄防衛施設局長の選挙介入事件(赤旗)

2012年1月、防衛省の沖縄防衛局が、5日告示の宜野湾(ぎのわん)市長選挙に向け、市内に選挙権がある職員や親族が住む職員の名簿を作成させたうえ対象者を集めて真部朗(まなべろう)局長が「講話」までしていた。

これは、多分、ほんの一例だろう。
大手新聞社に比べてはるかに、取材環境に恵まれない赤旗が、大手メディアにまねのできないスクープを連発しているのだ。


赤旗がなくなれば、私たちの知る権利は大幅に制限される。

♪赤旗がなければ、この世は闇よ♪
(「人生劇場」のつもり)

なのである。


赤旗のスクープや共産党の国会議員の追及は、動かぬ物証に基づいている。
のらくらしている政府も、認めざるをえないのだ。
失礼ながら、民主党の偽メール騒動とは格が違うのである。


なぜ、赤旗がスクープできるのか。


答えは簡単明瞭である。


赤旗は、権力にも、商業スポンサーにも屈するおそれがない。


通報者が、赤旗なら、共産党なら、もみ消さず、そして情報源も明かさずに、問題を追及してくれると、信頼しているから、赤旗や共産党に通報するのだ。

いかに腐った組織にも、正義感を持った人、良心的な人はいる。
そうした人が、不正を告発する、最後のよりどころが、赤旗であり、共産党である。


だから、赤旗は絶対になくなってはならないのだ。
共産党の国会議員は絶対に、いなくなってはならないのだ。

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誰も支持してくれないことを承知の上で、敢えて、アドバイスする。
もう、8年も前からの僕の持論だ。


赤旗を党機関誌であることをやめ、共産党発行の一般新聞にする。
編集権は共産党から独立させる。

共産党の宣伝・提灯持ち記事はやめ、内容も一般紙化する。
編集長は、非共産党員の誰もが一目置くようなジャーナリストを据える。
記者には、これまでの赤旗記者に加え、既存メディアの退職記者や、フリージャーナリストを雇用する。


既存メディアには、良心的な記者がいる。生活のレベルが落ちたとしても、ジャーナリストとしての良心を貫きたい、良心的な記事が書きたいと身もだえしている記者が、少なからずいる。
そういう記者を薄給で雇う。


そして、記者の良心にしたがって自由に記事を書いてもらう。


共産党が小沢一郎の「政治とカネ」問題を追及していても、赤旗は、検察審査会の疑惑を正々堂々と暴く。


共産党が暴力団排除条例に反対していなくても、この条例が「暴力団排除」を口実に市民に義務を課し、警察権力が市民社会に全面的に介入する警察支配・たれ込み国家を導く治安維持法並みの悪法であることを正々堂々と論じる。



共産党の宣伝記事がなくなって、見るからに一般紙になれば、今よりよほど、普通の人が抵抗なく購読できる新聞になるだろう。


とりあえず、共産党関連団体のチラシは遠慮してもらう。関連団体は、運動体内部で閉じるのではなく、商業新聞に折り込みチラシを入れた方が、運動的にも生産的な筈だ。商業新聞に入れるチラシということになれば、どうすれば普通の人の目や関心を引くか、工夫せざるをえないだろう。


マチベンのアドバイスを入れれば、売れることは100%請け合いである。
理由をいうまでもないだろうが、まず、真のジャーナリズムを標榜する競合相手がいない。独占状態である。
しかも、献身的な党員がボランティア同然の給料で配達するので、他紙より安い。
売れれば、折り込みチラシも入るようになる。
折り込みチラシの収入で、配達代が出るようになれば、万々歳である。


共産党が政党交付金を受け取らないという矜持を貫くならば、『赤旗』を売る以外に方法がないのである。


ならば、赤旗よ。
脱却せよ。
脱皮せよ。
飛躍せよ

内部経済循環遊びはやめよ。


真のジャーナリズムを体現した日本を代表する新聞になることができるのは、現在のところ、赤旗しかない。


赤旗が脱皮すれば、政府公報・大企業広報紙に成り下がった一般紙に飽き飽きした読者が雪崩を打って、赤旗に乗り換える筈だ。
日本一の日刊紙になるだろう。


マチベンは真剣にそう思っている。


あとは、あらゆる意味で頑固者な、共産党が聞く耳を持ってくれることを祈るばかりだ。

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