絶好調 今日の中日新聞 (中日・東京新聞を読もう)
今日もツイッター的ご紹介ブログ。
例によって中日新聞から記事のご紹介。
今日は、まず、「特報」の記事が秀逸だった(クリックした上で拡大していただけば、読むことができます)。
「米国文化へ薄れる憧れ
日本人『ハリウッド』離れ」
僕も、常、アメリカ映画が面白くなくなったと思っていた。
映画にはとんと疎い僕の言うことだから、当てにならないが、「マトリックス」以来、感心した映画にお目にかかったことがない。最近は、観るとしたら、もっぱら邦画だった。
韓流ドラマの方がよほど面白いと思っていた実感がそのまま反映された結果である。
「ハリウッド映画は品質を落としている」とか、「日本人は物質的豊かさとは異なる新たな価値を模索する過程にいる」あるいは、「米国流の競争社会、拝金主義への疑い、嫌気が出てきている。穏やかな方向を日本人が求めるようになっている」という指摘は、いちいち腑に落ちる気がした。
続いて、
「『震災と原発』の書 何を読む?」
「記者お勧め7冊を紹介」
として、行き届いた原発書の紹介記事がある。
僕は、どれも読んでいないことを白状するが、小規模出版社まで行き届いた紹介記事は読んでいるだけで楽しいし、中日のスタンスがはっきり現れているようで、好ましい。
ま、それにしても、司法改革に関しては、中日も最高裁から、しっかり広告料をいただいているからダメだわなと思いながら、3面を開いて驚いた。
「裁判員法施行3年」と題する記事は、何と、裁判員制度自体に反対する意見を裁判員制度推進の意見と対等に扱っている。
僕が知る限り、大手新聞社が裁判員制度反対の識者の見解を投稿記事ではなく、取材記事で真正面から掲載したことはこれが初めてではないかと思う(毎日新聞当たりには、あったかもしれないけれど)。
「司法とは自由を守る作業。そもそも多数決の原理はなじまない。牛を盗んで村民からつるし上げられ、袋だたきになる世界とは違う。」
とのご意見に、快哉を上げ、笑い泣きである。
愛知県弁護士会会長纐纈和義氏の見識躍如である。
というわけで、今日の中日新聞は、益々快調である。
兼ねて、中日の論調は好きだが、読み応えは朝日の方が勝るかな、なんて思っていたが、この新聞は成長しつつあるようにすら見える。
弁護士大増員について、かつて中日新聞は、「弁護士を掃いて捨てて何が悪い」という趣旨の社説を掲載して、司法記者クラブの記者にすら顰蹙をかったことがあるが、そんな過去も許してあげたくなった。
なお、今、僕は、訳あって3日1回くらいしか新聞を読む時間がない。
したがって、このブログで中日新聞を読めるとは、思わぬように。
見落としているもっとすぐれた記事があるに違いないので、是非、中日新聞・東京新聞の購読をお勧めする。
といって、マチベンは、中日新聞とは縁もゆかりもないので、念のため。
中日新聞様 著作権上、問題がありましたら、ご連絡ください。いつでも写真をカットいたします。
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