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2012年6月21日 (木)

改めて小沢一郎の無罪判決を読み解く

どうやら小沢一郎は腹を括ったように見える。
少なくとも、むざむざと生殺しにされるより、決起すべきだ。生殺しにされている日本国民のためでもあると僕は思う。


で、改めて小沢一郎無罪判決要旨を読んだ法律の専門家として、ごく骨の部分だけをわかりやすく説明したくなった(それでも相当にややこしいことになるが)。


少なくとも小沢一郎を「政治とカネ」の問題で追及することが見当はずれであり、この国の得体の知れない支配者グループの思うつぼであることだけでも、改めて説明しておきたいからだ。


自称宮崎学の子分さんにしたがい、町内会の例を改めて出す。


町内会の会長が、会計から緊急に50万円が必要だといわれた。
会長は、奥様に隠して貯めたタンス預金から50万円の現金を会計に渡した。
会計は、50万円を銀行に預金して、これを担保にして会長が銀行から50万円を借りて、これを町内会に貸せば奥さんにもへそくりがばれずに済むからと助言し、会長は、そのアドバイスにしたがった。
会計は、50万円を○○町内会会長大沢二郎の名義で預金し、これを担保に町内会長個人は50万円を借りて、会計に渡した。


さて、この50万円が一向に返されない。


町内会長は、弁護士に相談して、町内会に返済請求してもらうことにした。


弁護士は、いくらを町内会に請求するのが正解だろう。


まあ、間違いなく、大半の弁護士は50万円しか請求しないだろう。


しかし、法律に照らすと、この場合、会長は町内会に100万円貸したことになる。だから、100万円を請求せずに50万円しか請求しない弁護士は弁護過誤になる。
同様に、100万円借りたのに、会計が50万円の借り入れしか記帳していないのは虚偽記載だというのが、小沢一郎裁判の肝なのだ。

わけがわからないと思う。書いている僕も訳がわからない。


仮に100万円の借入を計上すべきだったとしても、動いたお金は、50万円であることは間違いないのだから、ただの記帳ミスである。


小沢一郎の場合、動いたお金が4億円で、会計の代わりに秘書が処理に当たったというに過ぎない。

秘書もまさか、陸山会代表小沢一郎が個人である小沢一郎から借りたお金が8億円になるとは夢にも思っていなかったに違いない。


これをきちんと理解するには、少なくとも簿記の基礎的知識があり、かつ法律の専門知識が必要だ。


ところで、裁判所はさらに頭が良い。実は、この場合でも、果たしてすべての場合に8億円貸したことになるのかどうかを裁判所は、考えた。
その結果、8億円を貸したことにならない場合があることを発見した。

刑事事件であるから、立証責任は、全て、起訴した指定弁護士にある。
指定弁護士は、本件が8億円を貸したケースに該当することを合理的な疑いを容れない程度に立証しなければならない。
ところが、指定弁護士は、そのような立証をしていないというのが無罪判決の理由だ。


無罪判決に対して、指定弁護士が不意打ちだと愚痴ったのも、この法律論があまりにもややこしく、起訴していた彼ら自体が法的構造を理解していなかったためだ。
しかし、それだけ無罪判決の法律論は精緻だということだ。法律論も事実認定も、盤石だと言える。


世論が気にしている4億円は、純粋に小沢一郎の私財で、不正な点も何もない。末尾のとおり判決は、明確にお金の潔白性を認定し、指定弁護士も争っていないようだ。


世に言われる水谷建設の5000万円は、それ自体が、いかがわしいでっち上げの可能性が高い上、検察が描いたストーリーが本件の4億円が動いた後の出来事だというのだから、全く無関係である。


たとえは悪いが、知らずにスピード違反を犯したようなものだ。僕は、30年近い運転歴があるが、昨年初めてスピード違反で反則金を払わされた。
片側3車線の広々とした道路で、どう考えても、50キロ規制としかみえないのに40キロ規制だった。僕は57キロで走行していたと言われた。
この場合、40キロ規制だったとは知らなかったというのは、言い訳にならない。


秘書の有罪判決でも、まさか8億円借りたとは思わなかったという言い分が通らなかっただけであろう。
しかし、僕に言わせれば、これは単純な記帳ミスで、過失なのだから、故意を前提とする政治資金規正法の虚偽記載罪には問えないと思う。


まして、いわば秘書の運転する車に同乗していただけの小沢一郎に虚偽記載の共謀共同正犯だなどというのは濡れ衣もいいところである。
当たり前の無罪判決だし、極めて謙虚で丹念な判決である。控訴審で覆るようなことがあれば、それこそ司法の独立が侵されたことになる。

いかに、ちまちました裁判であることか。
これが、あれだけの強制捜査を尽くした挙げ句に出た小沢一郎の「政治とカネ」の問題の全容である。

これで、小沢一郎がカネに汚いという世論は、本当にどうかしている。

政治家には、政治への志を求めるのが筋だろう。
ちまちました会計処理に堪能なことを求めるのはおよそ筋違いだ。


小沢排除で一致しているマスコミはともかくとして、国民は、そろそろ小沢一郎の排除が何をもたらしたかに気づいてもいい頃だ。小沢一郎の排除以来、市場原理主義はいっそうスピードを増し、貧困問題が深刻になり、対米従属は屈辱的なほど深まった。違う選択肢があることを小沢一郎という、もはや日本に唯一といって良いような政治家が体現していることに気づくべきだろう。

遅すぎたかも知れないが、まだ間に合うことを信じたいものだ。


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以上の詳細は、宮崎学の子分さんが「小沢一郎の4億円とは何だったのか」「小沢一郎はなぜ8億円を貸したことにされちゃったのか」で詳しく論じております。興味のある方は、こちらもどうぞ。但し、極めてややこしいので、頭がこんがらがります。


判決

「被告人は、(秘書に交付した)本件4億円の原資について『かなり以前から、元赤坂タワーズの金庫で現金として保管していた個人資産である。その原資は、親から相続した不動産を処分して、現在の自宅を取得したときの差額である約2億円、家族名義の預金を払い戻した約3億円、議員歳費や印税等が貯まったものを払い戻した1億六,7千万円であり、手持ちの現金として保管していた』旨、公判で供述している。この供述は、細部において、あいまいな点や捜査段階における供述との変遷がうかがわれるが、大筋においては、この供述の信用性を否定するに足りる証拠はない。」

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