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2013年2月28日 (木)

リアルタイム弁護士運転資金借入体験記 続

憲法やら、自動車業界のことを心配してやっているかと思えば、懐具合を心配するのがごく普通の庶民に依存しているマチベンのマチベンたる所以である。


さて、リアルタイムと言いながら、もう1週間も前のことになるが、日本政策金融公庫の国民生活事業の担当支店を訪問した。
なお、国民生活事業の運転資金の返済期間は5年間である。


借入申込書を送ったところ、来店日時と持参資料を記載した手紙が届いていた。
持参資料は以下の通りである。


  1. 過去2年分の確定申告書の決算書類
  2. 所得税、消費税、源泉所得税(平成24年7月以降)の領収書
  3. 預金通帳(平成24年8月以降)
  4. 借入金のある場合は、毎月の支払金額・残高のわかるもの(住宅ローン・カードローンを含む)
  5. 事務所関係の賃貸借契約書、地代家賃の領収書(平成24年8月以降)
  6. 月別売上のわかるもの(平成24年1月以降)
  7. 弁護士の資格証明
  8. 運転免許(本人証明)

だいぶ前から弁護士の身分証明書らしきものが発行されるシステムになったらしいことは知っているが、写真を撮るのが面倒である。
とにかく古手の弁護士は、バッジ一つで渡ってきたという思いがあるので、身分証明なるものを持っていない。いちいち弁護士会に行って(30分以上かかる)発行してもらうしか方法がない。
ま、それも借りるための手間と考えて素直に従う。


困ったのは、月次売上である。
実は平成24年の売上は、従前に比べてがくんと減っている。
お察しのとおり過払金関係の事件がなくなったからだ。
マチベンの場合、全国で1000件程度の自己破産しかなかった当時から、破産事件は、30年来の安定収入であった。
体を張って債権者と渡り合った昔と違い、破産事件は、最近では、ルーチンな書類事務部分が多いから、事務員をこき使って、上前をはねるのに恰好の仕事である。
多重債務はマチベンにとって企業系事務所の顧問料みたいなものであった。
ところが、過払金ブームが去った後は、さっぱり、破産事件すら来ない。
しっかり、コマーシャル事務所と法テラスに奪われた印象である。


という訳で、平成24年は、歴然と売上が減っているのである。
だから、確定申告で売上減がばれる前に、駆け込みで借入に走ったのだが、敵もさる者である。というか、当たり前ではあるが、しっかりと、直前の状況まで見届けようとしている。


さて、担当支店に入ると、まるで、サービスのよい銀行のようである。
「いらっしゃいませ」と声をかけられたかと思うと、担当者が現れて、「今回はありがとうございます」とおっしゃる。
何がありがたいか、とんとわからんが、とりあえず借りることに対する屈辱的な思いはしなくてもよいようである。
事前リサーチでは、返済して元本が減って枠が空いてきたら、追加で借りてほしいというサラ金まがいの営業があったという話もあったので、さもありなんでもある。


さて、ブースで担当者と対面すると、「一時間をほどかかります」と言われる。
弁護士なら5分で即決かと思っていたが、そうではないと腹を括る。


まず、資料確認から始まる。
で、まず言われたのは、希望日に沿うのはむつかしいかもしれませんとのこと。
3月8日を希望日にしていたので、初回借入は、3週間ではむつかしいようである。
別に、今日明日のカネがない訳ではないので、とりあえず、鷹揚に「結構です」と応えてみる。


経験を聞かれ、「31年」と応える。
今回、借入に至った理由はと聞かれたので、とっさに、イソベンを引き合いに出すことにした。
イソベンを雇ったので、預金残高が減ったのだ」と。


「どうして雇われたのですか」と聞かれるので、「ちゃんとした仕事のできる弁護士を育てたいからだ」と、また、高邁なことを言う。
本当は楽をしたくなったからなどとは決して言わない。
どうも、よほど、借り入れることがコンプレックスになっているみたいで、言っていることがいちいち、鼻につくほど高慢である。


それだけでは弱いと思ったので、イソベンの経済効果論をひとくさり垂れてみる。
一種の先行投資みたいなもので、そのとき設備資金で借りてもよかったが、自分のときは、初めから一人で仕事をさせられたが、今どきのイソベンがひととおり仕事ができるまで、3年はかかると思わなければならない。
完全に「今どきの若い者は」のおじさん状態である。
3年待っている訳にはいかない台所事情なので、その間の運転資金を借りに来たとのたまう。


担当者は、経費を計算して、月間140万円かかっていると恐ろしい数字を言う。
確かにイソベンやら何やらで、経費増である。
とくに腹が立つのが広告費なので、いかに弁護士会のつきあいで、新聞の名刺広告を出さなければならないか、年間30万円は、名刺広告にかかると話すと、やや驚いた表情である。
その上、駅看板やら、区役所の封筒やら、郵便局の封筒やら、この間は、区政50周年とか言われて、はずんだとか、愚痴を言い出すと止まらない。


今後の見通しを聞かれる。
見通しは、頑張るしかないのである。
イソベン効果が出るように頑張ってみると、わが事務所の命運を、全てイソベンにかずけた上、問題は単価の低下だと力説する。
僕らが弁護士になる少し前の弁護士は、内容証明一本で、相手方からお金が入るおいしい時代だった。
僕が弁護士になったときでも、破産者に着手金25万円というと、ちゃんと誰か助けてくれる人がいて、即金で持ってきてくれた。
ところが、今は、中間層が崩壊しかかっている。
まず、普通の事件でも着手金が払えないので、分割払いになる人がいる。
しかも、判決で勝ったからと言って、払われる保障はない。
昨年だけでもカラ判決が何本かあった。
むつかしい事件を2年も争って、勝訴判決を取り、強制執行までかけたのに、別会社だと言い張られて、依頼者が諦めてしまったケースもある。
今は、法律論よりまず取れるような相手か相手を選ばなければならない。
だから、著しく労働効率が下がり、単価も下がっている。
今後、日本の中間層がどうなるのかが、勝負である。
なぞと、持論を展開する。
弁護士業界は珍しいのか、担当者も面白そうに聞いてくれている。
というか、借入窓口は、ひょっとしたら、一種のカウンセリングの場かも知れぬと思う。


で肝心の貸付額の目安である。
この経費に最低でも養育費を合わせて生活費として30万円くらい必要ですねとおっしゃるので、そりゃそうですと応える。
ここでの話は、生活費を含めた(何と言っても国民生活事業者である)月経費の2,3ヶ月分という話であった。


ここで、マチベンは、それでは足りないと力説する。
弁護士の売上はとにかく上下が激しいし、売上が少ないときは極端に少ない。
平成24年を見てもらうと、最低の売上の月と、最高の売上の月の間にざっと20倍近い開きがあるではないか。
年間で何とか帳尻を合わせているので、2,3ヶ月では足りないと、とにかく業種の特殊性を考慮してほしいと必死の抗弁である。


最後に、初回借入なので、事務所を見る必要があるとのことで、その日の夕方に事務所が本当にあるか、確認に見えた。


という訳で、当面、結果待ちの状況である。
500万円は確保したようだが、どれだけ上乗せできるか。
そういえば、元本均等払いで月の元本返済額が10万円を超えるかどうかも(国民生活事業の)一つの目安だとも言われた。


今日の教訓
借主はお客様。
担当者は、悩める国民生活事業者のカウンセラー。

 

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