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2013年3月の20件の記事

2013年3月31日 (日)

“純と愛”は朝ドラ史上に残る傑作だった

後半から注目していた“純と愛”、ついに3月30日に最終回を迎えた。


脳腫瘍の手術をした、いとし君が目覚めないまま、純が再度、魔法の国を作る目標に向かって進むことを決意するシーンで終わる。


本来なら、いとし君が意識を取り戻したところで終わるところだし、台風で破壊されたホテルが新装オープンしてハッピーエンドで終わるのが、朝ドラに似つかわしい。


しかし、遊川氏の脚本は一筋縄ではない。この試練の中でドラマを終わらせてしまう。
現代という時代と正面から対峙しようとし、それでも人々に励ましを与えようとするならば、こうした終わり方しかないのだと僕は理解する。


多くの人が、時代の試練に苦しんでいる。
努力して、その試練を乗り越えることができました的な、過去完了形の単純なハッピーエンドは、現実感がないと僕は思う。


あまのじゃくな僕は、普通なら、最終回の純の延々とした独白は説教臭いと言いたいところだが、ドラマの真意を伝えるには、こうするしかなかったのだろう。
素直に胸に落ちた。


現代という、マネーが人間を押し流そうとする、不条理と苦難に満ちた時代に、生きる希望と励ましを与える、素晴らしいドラマだったと、僕は確信している。
朝ドラファンには散々な“純と愛”であるが、紛れもなく朝ドラ史上に残る傑作である。


以下、純の独白の一部を他サイトから借用しました。


「もう下を向かない。胸をはって前に進んでいく。
自分にできることを1日1日やり続ける。自分の家を守る。家族を守る。
愛する人を守る。自分の信じたことを伝える。もう、神様がいても、たよらない。
奇跡を起こすのは、神様じゃなく、あたしたち人間なんだから。
この世で一番大切な愛くんが、一生目覚めなくても、あたしは死ぬまで、街田純であり続ける    ・・・・・・   決めた ! 」


確か、世の中や未来を変えるのは自分(人間?)なんだというセリフもあったように思う。
私たちは、諦めれば、全て終わりというほど、際どい時代を生かされていると僕は、思う。
諦めない限り、希望はいつでも在り続けるのだ、と信じることに決めたマチベンである。

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2013年3月22日 (金)

TPP  マスコミを監視しよう

日本のTPP交渉参加表明を受けて、オバマがやる次の手続は簡単明瞭に貿易促進権限法2104条に書いてある。


(a) 交渉前の通知と協議― 大統領は、第2103 (b) 条の規定が適用されるすべての協定に関して、次の事をしなければならない。

(1) 交渉を開始する少なくとも90日前に、交渉に入ろうとする大統領の意図を書面で議会に提出し、その中に、大統領が考えているかかる交渉の開始日、交渉のための特別な米国の目標、および大統領が意図しているのは協定を結ぶことなのかそれとも既存の協定に対する変更なのかを記載すること。


これが、大手メディアが仕切りに報道している90日ルールである。
マスコミはもっぱら時間がかかるから、バスが終点に着いたら困るヾ(.;.;゚Д゚)ノという不安を煽っている。
ところが、議会に提出される、通知書の内容自体は報道しない可能性がある。


この大統領の通知書には、「交渉に入ろうとする大統領の意図」=「交渉のための特別な米国の目標」が書かれている。
貿易促進権限法が大統領に突きつける条件の詳細さ、さらに同法の構造が、徹頭徹尾、大統領の交渉を議会の監視下において進めさせる構造になっていることを踏まえれば、大統領の通知書に書かれる「交渉のための特別な米国の目標」も相当に詳細なものになる可能性が高いと見られる。


どのマスコミがこの通知書の内容を正確に、しっかり伝えるか、国民には監視する義務があると思われる。


また、同条には、続いて次のように書いてある。

(2) 通知の提出前後に、上院財政委員会と下院歳入委員会、その他大統領が適当と判断する上下両院の委員会、および第2107条に基づき召集される議会監視グループ、と交渉に関する協議を行うこと;および、
(3) 第2107 (c) 条に基づく議会監視グループのメンバーの過半数の要請に基づき、交渉開始前または適宜に、交渉に関して会議を開くこと。


大統領は、通知書の提出前後に、指定された議会のメンバーと協議することになっている。その中には、「議会監視グループ」という強力な名称のグループも含まれる。
オバマ万能みたいに報道する日本のマスコミは完全に本質をすり替えている。大統領は監視される存在なのだ。
すでにオバマはこの協議に入っていると思われる。
したがって、現地に駐在員がいるメディアであれば、その内容を取材することも可能だ。
マスコミが果たして、これを正確に伝えるか、そもそもそのような協議の存在自体を伝えるか、これも注目ポイントだろう。


いずれにしろ、貿易促進権限法は2007年で失効している。
これをバージョンアップさせて効力を回復させるのはいつなのかと思っていたら、日本の参加交渉を待っていたように議会では、同法の効力を回復する法案の提出の準備が始まったようだ。



http://www.reuters.com/article/2013/03/19/us-usa-congress-trade-idUSBRE92I0QW20130319


これをマスコミは伝えようとしない。
この2002年貿易促進権限法もしっかり紛糾した果てに僅か1票差で下院で可決された代物らしいので(韓国法務部国際法務課情報)、今回も紛糾する可能性がある。
日本のマスコミが正確に伝えるかも見物だ。


TPPがどのような内容になるかは、米議会が決める。
審議内容で、TPPのあらましはわかってしまうことになるから、マスコミが報じる可能性は東京・中日新聞を除いてはないだろう。
市民が力を合わせて内容を伝えていく以外に方法はなさそうである。
それくらいの力は、日本の市民運動も蓄えてきた。
(なお、今の段階ではマチベンは英語が苦手であるので、マチベンに期待をしないでほしい)。


オバマがほしがる交渉権限を取り上げていた米議会が、日本の参加表明を待ちかねたようにして、急に動き始めた。
安倍ちゃんは、知ってか知らずか、飛んで火にいる夏の虫だったようである。
これも「美しい日本」の風情ではある。


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2013年3月21日 (木)

【拡散希望】 TPP 『極秘文書』公開 『TPPお化け』論の敗北

政府は、TPPのルール作りに参加するためにも、TPPへ参加することが不可欠だと主張し、今やマフィア(米語では、利益集団の意味を持つ)の提灯持ちに成り下がったマスコミが、それを垂れ流すので、国民も何となくそんなものかなと思いこまされている。
「政府は必ず嘘をつく」「嘘は大きければ大きいほどよい」のだから、ウソだ。


このたび、当サイトは、政府の大嘘を暴露する『極秘文書』を入手した。
これは、アメリカ合衆国の公式な法律的な方針である。


極秘文書
何とジェトロのサイトに隠されていた。
この文書は、TPPで実現する、最低限のことが列記されている。


第一の基本方針は以下のとおりである。


米国の輸出品に対する市場機会を減少させ、又は米国の貿易を歪曲するような、貿易に直接関係した外国政府の関税・非関税障壁や政策、慣行などを削減又は撤廃させること


米国にマイナスになるような「関税・非関税障壁、政策、慣行の削減・撤廃」が方針の一番に掲げられている。



この文書は、以下、相当詳細に、アメリカ合衆国の法律的な方針を明記している。


わかりやすいところから、農産品について、まず、触れよう。


外国の農産品が米国において与えられているのと実質的に同等の競争機会を外国の市場で獲得すること、


TPP参加国に、アメリカが海外農産品に与えている待遇と同等以上の待遇をしろという方針である。


著しく高い関税を課している農産品を撤廃・削減させる

具体的には、

米国の関税と同等またはそれ以下の水準まで関税を引き下げること。


補助金などの抜け道は許さない。

不当に農産物市場を歪曲させる助成金を削減・撤廃させること。

 


一方で、自国の農産品に対するガードは固い。
どこかの国のように、弱い分野は、ブランド力を高めて自由市場競争を克服するために改革に努めるなどという健気な発想はない。


米国にとってセンシティブな輸入農産品に対して、関税引き下げ交渉を開始する前に、議会と緊密な協議をして、合理的な調整期間(猶予期間)を設ける


【環境・健康規制関係】


遺伝子組み換え作物表示義務の解除も明確な方針になっている。

バイオ・テクノロジーなどの新しい技術に影響する、ラベリングのような、不当な貿易制限の撤廃 


モンサントの要求ではない。これは、アメリカ合衆国の法律的な方針である。


また、次のような法律的な方針もある。


科学的根拠に基づかないものをはじめとする、不当な一般衛生上または植物衛生上の制限


なるほどもっともだなどと思ってはいけない。
ここでいう「科学的根拠に基づかない」というのは、「有害性の立証ができていない」という意味だ。
安全性に懸念があるから予防的に規制するというものではない。
残留農薬基準も、これを超えると、明らかに健康に悪影響があるという科学的な根拠を示さなければ、非関税障壁として、撤廃を余儀なくされる。
健康を重視する「予防原則」は通用しない。あいまいな健康への悪影響より、外国投資家の利益を害していないか否かが、問われるというのがアメリカ合衆国の法律的な方針なのだ。
ちなみに、中日新聞が報じたところによれば、アメリカのコメに使われる殺虫剤の量は、日本の60倍から80倍に及んでいる。
有害だという科学的根拠がないから、アメリカでは、日本から見れば農薬は野放しに近い。


米国との通商協定の当事国の労働、環境、健康または安全政策および慣行が、偽装の貿易障壁として、米国の輸出品に対して恣意的にまたは不当に差別を行うことがないようにすること


BSE牛に関わる輸入制限は、有害性の科学的根拠がないのだから、
「偽装の貿易障壁」であり、「米国の輸出品に対する恣意的で不当な差別」そのものである。
法律上、認められない非関税障壁に分類される。


また、日本では、解雇制限法理が裁判例で認められ、使用者は自由に労働者を解雇することはできない。
これは、アメリカ資本にとっては、「偽装の貿易障壁」に該当する慣行に他ならない。


こうした分野の規制等に当たり、直接、アメリカ企業が参画する制度の導入も必要とされている。


透明性を高め、影響を受ける当事者(アメリカ企業:マチベン注)が規則の制定に参画する機会を増やすこと


提案された規則が、健全な科学、費用対効果分析、リスク評価、またはその他の客観的な証拠に基づいて設定されることを要求すること


米国製品の完全な市場アクセスを否定する、価格コントロールおよび基準価格の設定のような政府の措置を撤廃させること。 


最後の節は、日本の薬価規制に関係している。
アメリカ製薬企業の求める法外な価格、言い値で薬を買わせるようにするということだ。
国民健康保険財政が破綻に追い込まれることは必至だろう。


知的財産権の関係でも、さまざまな方針が述べられている。
マチベンが珍しく得意としない分野であるが、念のため目に付いたところだけを掲げておこう。


知的所有権を支配する多国間または二国間貿易協定の条項が、米国法に見られるものと同様の保護基準を反映するようにすること

権利者が、彼らの知的所有物のインターネットその他の世界的な通信手段を通じての使用をコントロールし、その無断使用を防止するための法律的、技術的手段を確実に持てるようにすること

利用しやすく、迅速で効果的な民事、行政および刑事の執行機関を通じて、知的所有権に強力な執行力を与えること;
 


こうした要求の根底には、


米国の法律が、全体として、国際法が要求するレベル以上の保護を投資に与えている

という認識がある。
これと横並びに高い水準の待遇を外国投資家に与えるように求めるということだ。
投資協定には、「公正・衡平な最低限の待遇」という規定がある。
これを国際法の水準以上に高め、投資家を米国並みに保護せよというのがこの方針を貫く基本である。


米国の対外投資に対する不自然な障壁または貿易歪曲的な障壁を削減または撤廃すること

投資家のために米国の法理および慣行に基づいて得られる権利に相当する重要な権利を確保すること


が目的である。
一方では、自国の投資家は守ると宣言している。


米国への外国投資が、投資の保護に関して米国における米国投資家よりも実体的に有利な権利を与えらることがないようにすること


アメリカの海外投資に対しては、米国の法理および慣行に基づいて保護される重要な権利を与えよ、しかし、アメリカ国内に進出した外国資本は、アメリカ投資家以上の待遇をしてはならないという、自国中心主義むき出しの方針である。


投資協定には、「公正・衡平最低限待遇義務」が謳われるのが通常だ。
通常、これは国際法の水準で考えられるとされている。
しかし、アメリカ合衆国の方針は異なる。


法の適正な手続きの原則を含む、米国の法理および慣行に一致した公正かつ衡平な取り扱いに対する基準の設定を求める

米国の法理および慣行に一致する収用および収用に対する補償の基準の設定を求める。


アメリカンルールを呑めということだ。
各国でそれぞれ用いているような財産権の制約法理は放棄しろということだ。
日本国憲法29条とは絶対的に矛盾する収用法理を作れと言うことだ。
そして、結局は、日本法を捨てろという要求なのだ。
グローバル資本にとって、最適なアメリカンルール=米国法理で世界を統一しよう、その最初の生け贄が日本なのだ。
日本の弁護士よ、日本の法学者よ。
それを知りながら、あなた達は、TPPに対して沈黙を守り続けようとしているのだろうか。


アメリカは、これを安全保障戦略として位置づけている。


国際貿易の拡大は、米国の国家安全保障にとって必須のものである。貿易は、米国の経済的成長と強化並びに世界におけるリーダーシップにとって極めて重要である。安定した通商関係は、安全保障と繁栄を促進する。通商協定は、今日では、一連の相互の権利と義務を通じて国々を一つに結束するという、安全保障条約が冷戦時代に果たしたのと同じ目標に貢献している。国際貿易における米国のリーダーシップは、世界中で、市場開放、民主主義及び平和を促進している。

 

米国の国家の安全保障は、その経済的安全保障に依存しており、言い換えれば、経済的安全保障は、活気があり成長する産業基盤の上に築かれているのである。貿易の拡大は、これまで経済成長の牽引力であった。通商協定は、情報技術や通信その他の主要な技術、基礎産業、資本財、医療機器、サービス、農業、環境技術、および知的財産などの、米国経済の重要な分野および経済圏構築の機会を最大にする。貿易は、米国に新たな機会を生み出し、経済、政治および軍事分野において、米国の比類なき強さを維持する。米国は、貿易と経済的機会を拡大することによって、21世紀の課題に取り組む。


日米安全保障条約2条の中には、次のようにある。

締約国は、その国際経済政策におけるくい違いを除くことに努め、また、両国の間の経済的協力を促進する


外材輸入が支配的になって、日本の山林が荒廃して山林の保水機能が失われたのも、小麦、大豆、とうもろこし等の農産品が壊滅的な状況になり、食糧自給率4割(穀物ベースでは2割を切る)という国際的に異常な食糧輸入国になったのも、全ては安全保障条約第2条によって、日本政府が言いなりにされてきた結果である。


21世紀に世界的な食糧危機が訪れることは必至であるが、アメリカは、骨の髄まで日本をしゃぶろうとしているのである。


極秘文書の正体は、アメリカ議会の「2002年超党派貿易促進権限法」である。
アメリカ合衆国憲法では、通商は議会の専権事項である。
米国大統領は、固有の通商協定(TPPはこれに含まれる)締結権限を持っていない。
議会の授権を受けて初めてTPPの締結権限を持つのだ。
専権事項の授権だから、議会は大統領に締結権限を与えるに当たって、自由に条件を付けることができる。
上記で紹介した『極秘文書』は、2002年から2007年6月30日までの間、議会が大統領に授権するに当たって大統領に突きつけた条件である。
法律的な効力のあるものであるから、大統領がこれを守らなければ、憲法違反になる。


オバマが、ほしくてたまらない筈のTPP締結権限を与えてもらえなかったのは、2002年貿易促進権限法で付けた条件程度では、議会が満足しなくなったからだ。
TPPの内容は、この貿易促進権限法よりいっそう厳しいものになる。
確実である。


わかっていただけるだろうか。
TPPのルールを作るのは、アメリカ議会である。
交渉に参加して日本に有利なルール作りに関わるなどということは、完全な絵空事である。
オバマでさえ、議会の操り人形に過ぎないのに、どうして日本政府がルール作りに関与できる余地があるのか。
そんな余地はないというのが結論だ。
しかも、法律的に必然的な結論なのだ。


貿易促進権限法は、極秘でも何でもない。
アメリカ議会の公にされた法律である。
国際経済法学者には常識に属する。
彼らには、沈黙するだけの見返りがあるに違いない。
財界も知っている。
官僚が知っているのは、もちろんだ。
現にジェトロのサイトに隠してあった。
5大紙の論説クラスも当然に熟知している。
知っていて、マスコミは「バスに乗り遅れるな」と騒ぎ、バスが出ているとわかるや「急いでルール作りに参加しよう」と人々の不安を煽り立てる。
どこまでも、国民を愚弄し続けようとしている。


きちんとした議論をしようとする市民や学者を彼らは『TPPお化け』論者とレッテル貼りをして、際物扱いしている。
しかし、今回の『極秘文書』の暴露で、『TPPお化け』論は完全に敗北した。
決して『お化け』ではない。
われわれに突きつけられた法律的な現実なのだ。
そのことを、ここに宣言する。


われわれは、騙されてはいけない。
騙されないだけの知恵と勇気と信念、そして諦めない心さえあれば、われわれが敗北することは絶対にないのだ。

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2013年3月20日 (水)

リアルタイム弁護士運転資金借入体験記 完

リアルタイムとか言いながら、大幅に遅れた。それもこれも安倍が、無権代理人オバマと、日米首脳会談・共同声明、TPP参加表明などと言うバカげたことをしたからである。安倍本人は多分、オバマが無権代理人だとは知らないと思われる。しかし、官僚とマスコミ、財界はしっかり知っていると思われる。おバカな安倍ちゃんに振り回されたので、リアルタイムでなくなったのである


リアルタイム弁護士運転資金借入体験記もいよいよ完結編である。


マチベンは、稼ぎ下手ではあったが、しかしまがりなりにも、20年以上、独立事務所を構えてきた。
むろん、稼ぎは多分、低位20%程度を低迷する状態ではあったが、借金などということは想像すらしたこともなかった。
サブプライムショック(2007年)、リーマンショック(2008年)と続く経過の中で、売上が急降下し、2009年夏には預金残高が40万円になるという財政危機に陥ったことはあったが、何とか一年で持ち直していた。
ついでだが、宴資本主義で儲けるのは、一握りの金満家である。
マチベンが依拠するような庶民は、景気が良いと言われても、収入は減り続け、経済危機があると一遍にその煽りを受ける。
再度、別件で依頼に来る方々が、悉く前回の依頼時より、経済的に窮した状態になっていたのは、マチベン自身にとっても精神的に極めてきつかった。


ところが、加速度的な弁護士人口増加によって、借金なしには運転資金があまりにも心細くなった。
預金残高を気にしながらでは、いい仕事はできない。
借金であっても、残高は多い方が良い。
借金することを決意したのは、昨年暮れ預金残高を確認した頃である。


新人の窮状をベテラン弁護士は語る。
司法改革推進派も司法改革反対派も他人事のように司法改革の是非を論じる。
しかし、ベテランであるにも拘わらず、司法改革の『大成功』を身をもって体験しているのがマチベンである。


司法改革を推進してきた革新系の弁護士はよく「弁護士も普通の仕事になった」という。
「普通の仕事(自営業)」には、借金が付きものである。
自らも借金なさいと、言いたくもなる(`へ´)フンッ。


さて、一体、いくら借りられたか。
500万円かっきりである。
意外と苦戦だったという印象だ。
希望額700万円とふっかけているのだから、600万円くらいで手を打ってくれないかと期待していたが、現実は意外とシビアである。


3月6日に500万円から振込料が天引きされて(けちくさいのである)、499万9790円が送金された。
3月13日頃に、支払明細が届いた。

Nihonseisakukinyuukouko


毎月8万5000円の元金均等払いである。
利率は2.1%。返済期間5年で元本500万円に対する利息はざっと26万円である。月額にならせば、4300円ほどである。
お陰様で、事務所の預金残高は豊かになった。
残高が大きいと人のお金でも、安心感がある。


総括すると、日本政策金融公庫から借りられるのは、(事務諸経費+生活費)×3ヶ月分というのが結論である。
経験31年のマチベンがこの態であるから、日弁連の即独マニュアルに上限7400万円とか書いてあったのは実情を知らないノーテンキな者が流すデマないし流言飛語の類である。とにかく実体験にまさるものはないのだから、あんたも借りてみろと言いたい。(○`ε´○)


それでもとにもかくにも、これで、仕事に集中できると思う今日この頃なのである。o(*^▽^*)o


今日の教訓
借りるなら、今でしょ。
弁護士はまだ、不良事業者に仕分けられている訳でもなさそうだ。
今なら極めて低利で借りられる。
2.1%は、無担保無保証の利息である(多分、固定金利)。
ダダ漏れ金融緩和のせいで、近いうちに金利が上がる可能性がある。
低利で、かつ不良事業者扱いされずに借りるなら、今である。


なお、借入に当たっては、依頼者からの預かり金の保全措置には万全を尽くす必要があることはいうまでもない。


仮にも万が一にでも、マチベンが司法改革の犠牲者になるようなことがあれば、マチベンは司法改革推進勢力を
「恨みま~す。恨みま~す。あんたのことを死んでも~note
『生くべくんば民衆とともに、死すべくんば民衆のために。』の覚悟で、化けて出てやるから覚悟しときな。


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2013年3月18日 (月)

TPP 始まる長き闘い 東京新聞を拡販しよう!

安倍首相の参加表明後とはいえ、中日新聞が、ようやくTPPの問題が非関税障壁にあることに触れるようになった。


なぜ、参加表明前に記事にしないのかとも思わないではないが、おバカちゃんインテリ新聞の朝日新聞が、相変わらずTPP推進で世論誘導している中、真相を伝えようとする熱意は際立っている。


参加表明翌日の3月16日の朝刊は、ほぼ5面を使用して、TPPの問題性を伝えていた。
問題が非関税障壁にあることを直接に伝えるのは、左下の「経済の枠超えた交渉に」との解説記事。


 

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コメだけでも58種にも及ぶという記事も説得的だ。


以下の記事では、アメリカの農薬漬けになった農業の態にも触れている。
米国の殺虫剤使用量が日本基準の60倍から80倍にも及ぶというのは衝撃的だ。
有力なTPP推進勢力であるモンサントのラウンドアップと当然、関係がありそうである。
Chunichi130316syokuhinananzen
中日新聞がようやく風穴を開けた。
これで少しは風通しがよくなるだろう。


交渉参加後の撤退を求める闘いは、なお困難だろう。
批准に反対する闘いも、さらに困難だろう。
批准後の闘いは、いっそう困難だろう。
いずれかの時期には、憲法訴訟が待っているかもしれない。


しかし、この間の闘いを通じて、新たな仲間のつながりも生まれている。
本当に反対する義のある心根の清い人たちと、うわべだけ反対の利にさとい人たちが分かれ始めた。
信頼できる仲間ができるということはいいことだ。
たとえ少数でも、そうした仲間の団結が生まれれば、道は開ける。
長く厳しい闘いでも、楽しいかも知れない。


仲間を広げるには、まず事実を知ってもらう必要がある。
いくら良識的でも、日没新聞を読んでいる限り、TPPはどこまで行っても何やら進歩的なものというイメージしか持てない。
東京新聞をどんどん広めよう。
少なくとも東京で3番目くらいには売れる新聞にすれば、何かが変わるんじゃないか知らん。

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2013年3月14日 (木)

【拡散希望】オバマ大統領には何の交渉権限もない 日米首脳会談の想像を絶する茶番劇

アメリカ合衆国憲法では、関税を課し徴収する権限は議会の専権事項だ(第1条8節1号)。また、通商の規制も同じく議会の専権事項だ(第1条8節3号)。

すなわち、アメリカ合衆国憲法によれば、関税と通商については、本来、大統領には交渉権限がない。

 

過去、大統領が交渉権限を有していたのは、大統領貿易促進権限法による大統領に対する授権によるものであった。
だから、マチベンは、今さっきまでこの法律によってオバマ大統領は、安倍首相と会談したものと理解していたが、外務省の解説による限り、大統領への授権は、2007年7月1日に失効したとされている。

滝井光夫桜美林大学教授の「大統領の通商交渉権限と連邦議会」 によれば、関税については、アメリカ通商法による授権が引き続き残っているようであるが(関税についても、議会の授権による交渉権限であるから、最終的に議会の同意が必要であることはいうまでもないが)非関税部分(国内規制)については、大統領には何の権限もない。

いうまでもなく、TPPについては、関税はごく限られた一部の問題に過ぎず、大半の部分が非関税障壁に関わる部分である。

最近になって仕切りに、交渉開始前90日以内に議会に通知するとするルールがあるかのように報道されているが、これも法的根拠がないように思われる。大統領としては、失効してしまってはいるが、一応、貿易促進権限法のルールに倣って行動しているという程度の者なのではないかと思われる。

それにしても、オバマ大統領は、一体いかなる権限に基づいて、日本のTPP参加を云々しているのだろうと考えていたら、次の記述にぶつかった。

(現在のオバマ大統領のように)TPP 交渉開始の意図を議会に通告しながら、交渉が法的根拠なしに進められている状況は前例がない。」(同教授「米国のTPP参加交渉と貿易関連問題」16頁左欄)リンクが不調みたいです。よくある嫌がらせかと思います。「季刊 国際貿易と投資」で検索し、2011年夏84号を検索してくださいな(^^)V


問題は、単純である。
交渉権限のない大統領と、どんな約束をしようが、法律上、何の意味も生じないのだ。
安倍首相は、日米首脳会談と共同声明(しかも、自動車産業を生け贄にすることだけを一方的に約束した政治的大失態を演じた)というおよそ、何の意味もないパフォーマンスを演じて、交渉参加へなだれ込もうとしているのだ。

交渉権限のないオバマとしては、議会のご機嫌をとるために、自動車を生け贄にしておきたかった。
自動車を生け贄にしてもよいとした安倍首相は、条約締結交渉をする政府を代表する権限を有している。
だから、安倍首相の言辞は有効である。
しかし、オバマが、そこで何を言おうが、共同声明にどう書こうが、交渉権限がないのだから、ただの雑談の類、戯れ言に過ぎない。
前言を翻そうがどうしようが、道徳的な非難すら受ける理由はない。

こんなことは、日本政府はとうに知っている。
知りながら、国民を騙すためだけに、パフォーマンスを演じた。
むろん、大メディアも、財界もぐるである。
わかっていて、TPP交渉参加のためのお膳立てのために日米首脳会談を仕組んだ。
そして、わかっていて、日米首脳会談を礼賛した。
自動車業界だけ、なぜ、自分が財界に切り捨てられなければならないのかと今になって途惑っている。

騙されて、先々、とんでもない不幸な目に合うのは、マチベンを含む一般国民である。
日米首脳会談というのだから、何か意味があると思いこんでいた、マチベンはつくづくお人好しである。お人好しは、政治の世界では悪徳である。今後は、いっそう何でも疑ってかからなければならないだろう。

それにしても、と今さら思う。私たちの住む時空はどうしてこれほどまでに歪んでしまったのだろうか。知れば知るほど、恐ろしいほどに歪んだバーチャルな空間に生かされている。

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追記 2015年6月18日
文中、関税に関しては大統領に交渉権限があるかのような記載は誤り。
関税についても、議会権限であり、大統領には権限はない。
それにしても、2年以上経っても、この根本問題にマスコミは触れない状況は、記事を書いた当時、想像しなかった。
今、現在、日本は異常事態である。

TPP 東京新聞3月14日

今朝は新聞を読んでいるヒマがなかったので、気がつきませんでしたが、東京新聞の朝刊には、以下の記事がありました。

安倍首相は、日本を滅亡に導こうとしているように見えてなりません。

コメ事前協議なし TPP交渉参加で日米

 環太平洋連携協定(TPP)をめぐる日米両政府の事前協議で、日本が目指すコメなど農産品の輸入にかける税金(関税)の維持はこれまで議題にされておらず、今後も取り上げない見通しであることが分かった。複数の政府関係者が明らかにした。 

 

 

 事前協議は、TPPへの参加を各国に認めてもらう「入場審査」の手続き。日米は昨年二月に始めた。先の日米首脳会談の共同声明では、日本は農産 品、米国は自動車を守りたい品目として確認。これに沿って米国側は事前協議で自動車関税での譲歩を迫るが、日本側が目指すコメの関税など「聖域」の維持は 主張できていない。本交渉に向けて、自動車と引き換えにコメを守るという日本の当てが外れる恐れがある。

 

 政府関係者は「今回の事前協議は、米政府が対日強硬派が多い米議会を説得するための材料を引き出す場になっている」と指摘。米国側は日本のコメの関税を問題視しているものの、強硬派の多い自動車などを先に解決しようとしている。

 

 政府には、自動車で米国に譲歩する代わりにコメなどの関税を維持し、「きちんと国内に説明できる状況をつくらないといけない」(茂木敏充経済産業 相)との見方がある。しかし、コメなど日本が「聖域」とみなしている農産品の関税保護の交渉は、事前協議がなければ、ぶっつけ本番に近くなる。

 

 安倍晋三首相が近く参加表明したとしても、日本の参加国入りが認められるのは早くて七月ごろ。さらに初の交渉会合の場は九月になる見通しだ。

 

 政府はそれまでは、TPPの参加十一カ国に対し、それぞれ非公式に情報収集を進める予定だ。ただ、米国をはじめ各国が関税撤廃に向けてどんな対日要求をするのか、正確な内容を把握できない懸念を抱えている。

  

 別の政府関係者は「本番の交渉でも、日本が米国の自動車関税で譲ったとしても、米国がコメで妥協するわけではなく、交換条件にはならないのではないか」と述べた。

 
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ISD条項の罠10 滅ぼされる日本法

このテーマはもう少し勉強してからと思っていたが、情勢が緊迫しているので、思い切って、書くことにした。多少の不正確は、後に訂正するので、容赦願いたい。


3月1日、3日のブログで指摘したとおり、ISD条項に関する朝日新聞の理解度は極めて浅薄なものである。


そんな記事でも、重要な手がかりはある。


自由貿易協定の件数に触れた部分だ。
日本は、これまで13件の自由貿易協定を締結してきたが、「フィリピンを除く」協定には、ISD条項があるとする件である。


投資協定や自由貿易協定には、ISD条項は付きものだと考えるから、朝日は、TPPにISD条項が含まれることに問題はないと主張するのであろう。


ならば、なぜ、フィリピンとの自由貿易協定からは、投資協定の標準約款ともいうべきISD条項が除かれたのか、疑問を持つのが当然である。


この点に、朝日新聞は全く触れない。


実は、フィリピンとの自由貿易協定において、ISDS条項が除かれたことには、明確な理由がある。


それは、フィリピンが英米法圏と呼ばれる法体系に属する国であるということである。
対して、日本や韓国は(ヨーロッパ)大陸法圏と呼ばれる法体系に属している。
後者は実定法(国会で制定された法)が基本になるのに対して、前者は不文法(慣習法)や判例法が基本になる等、法に対する考え方が全く違う。


フィリピンは、「米国法がそのまま取り入れられ、組み込まれていて、法律論争で引用する判例も米国での係争から引かれてくる。したがって、弁護士の資格をとるにも米国法で勉強する」(石川隆「プラント輸出ロマン街道を行く」67p)。れっきとした英米法圏、もっと端的に言えばアメリカ法の国である。


このような法体系が異なる国の間で、ISD条項が機能するような統一ルールを形成するのは極めて困難である。
統一ルールを導こうとすれば、どちらかの国の法体系が破綻する可能性がある。

だから、日本は、英米法なかんずくアメリカ判例がストレートに通用しているフィリピンとの間での自由貿易協定には、ISDS条項を導入するのは適切ではないと判断して、ISD条項を設けなかったのである。


さて、TPPの交渉参加11カ国を見ると、日本は、7カ国との間で、すでにISD条項を含む投資協定あるいは自由貿易協定を締結している。
ISD条項を含む協定を締結済なのは、シンガポール、チリ、ブルネイ、マレーシア、ヴェトナム、ペルー、メキシコの7カ国であり、いずれも「活力ある」途上国である。
TPPで新たに協定の相手国になるのは、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国である。

これらは、いずれも成熟した先進国である。


つまり日本は、「活力ある」途上国との間では、ISD条項を含む2国間協定を有しており、これがないのは、先進国との間だけだという訳である。


新たに相手国になるのが、いずれも成熟した先進国だというのだから、TPP推進派が口にする「アジアの活力を取り込む」などというのは客観的に見てウソである。
いわゆる取り込むべき活力のある途上国との間では、二国間の交渉によって、すでに自由貿易の門戸は開かれており、より開く意図があるのであれば、二国間の交渉を活用すればよいのである。
また、途上国に対する投資を保護するためにISDが必要だというなら、すでに整備されているのだから、これを活用することを考えればよいのである(マチベンはストレートには同意しないが、機能的に見れば、十分に国際私設裁判制度を活用できることは事実である)。


残る4カ国との間には、確かに投資保護協定はないし、ISD条項もない。
しかし、もともとISD条項は、途上国の司法制度の不備を理由に自国の投資を保護しようとしたものであるから、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド等の先進国には不必要であるはずである。これらの国では国内司法制度が整備されているのだから、少なくとも理屈の上では、ISDを結ぶ実益がないということになるはずである。


アメリカを含む自由貿易協定にISD条項を導入することが、極めて危険であることは、韓国法務省が、これまで90に近いISD条項付の協定を締結しながら、米韓FTAにこれを盛り込むことに必死で抵抗したことからも明らかである。
単純にいって、ISD条項を前提とするTPPへの参加交渉を進めるのは、百害あって一利なしだ。


しかし、問題は、さらに深刻である。
TPP加盟国中、先進国であるこれら4カ国は全て、英米法系の国家だということだ。
GDPベースの経済力からすれば、日本の相手国としては4カ国の占める割合は9割を大きく超えるであろう。TPPは、加盟国の圧倒的多数が、英米法的思考を基軸に考える経済連携協定なのである。
英米法系国家を主軸とするTPPに加盟し、ISD条項を締結すれば、日本の法体系が脅かされることは必至である。


英米法系国家(近時は、ストレートにアメリカ法とも呼ばれるようになった)が圧倒的な力を有する経済連携協定に先進国としては唯一、大陸法系の国である日本が加盟した状況を思い描いてみるがいい。経済連携共同体の一員であるためには、日本もアメリカ法を導入せざるを得ない。すなわち、アメリカ法による日本法の侵略は不可避だ。
極端な話、日本の法律は全てアメリカ法と取り替えられる危険は決して杞憂ではない。


フィリピンでは、アメリカは、ラウレル・ラングレー協定で、取引に関する法は全てアメリカ法を用いるという乱暴なことを行った。ISD提訴によるルールの均一化の圧力の下、日本民法をまるごとアメリカ法に取り替えられることがないと誰が断言できるだろう。


米韓FTAの交渉過程で、アメリカとのISDを恐れた韓国政府は、アメリカに対して、米豪FTAには、ISD条項がないのだから、先進国同士のFTAである米韓FTAにもISDは不要ではないかと主張した。しかし、アメリカは、オーストラリアは英米法圏の国家だが、韓国は大陸法圏だとして、ISD条項を設けることを譲らなかった。
法体系の異なる国家に対して、法体系が異なるがゆえにISD条項が必要だとするアメリカ政府の考え方は、相手国の法体系は是認できないと主張するものだ。司法制度の不備な途上国と同様、韓国に対しても、ISD条項を梃子として、自国の法体系を押しつけようとするものに他ならない。


 

仮にTPPを締結して、国際投資裁判を駆使されれば、いずれ日本法は、滅びる運命にあるだろう。
延長線上には、裁判所における言語を日本語とする裁判所法すら、改正される可能性がある。
すでに日本の国内法である仲裁法は、仲裁において使用する言語は当事者の合意によって定めるとある。そして、そのことをほとんどの弁護士は知らない。
TPP加盟国の主軸国は英語圏である。
裁判所法が改正され、裁判所における言語は「英語による」とされるSF的な事態も決して杞憂ではないのだ。
米国法による日本法の侵略には、一マチベンとして、絶対に反対し、抵抗する覚悟である。

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なお、法は文化や風土を反映し、また文化や風土は法に影響される。

法が人々の行動を変化させることは、個人情報保護法の制定がいかに人々の行動を一変させてしまったかを思い起こせば、容易に理解してもらえると思う。

日本法の滅亡、そしてアメリカ法の導入は、日本人の行動原理や慣習を変え、日本人の作風、日本の文化ひいては風土を変えてしまう。
平和的で穏やかな日本人と「美しい国」日本を愛する者として、そうなってはならないと切に思う。

2013年3月13日 (水)

内向きに隠蔽する全国紙・世界を見据える地方紙

今朝の中日新聞


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地方紙は、TPPをめぐる情勢をワールドワイドに見ている。


かたや全国紙。
おバカインテリ新聞の朝日を初め、グローバル経済を礼賛する全国紙は、なべて内向き志向である。
自民党のお家騒動が面白いようだ。
何でも政局報道にするのが読者に受けると思っている。
国民を舐めきっている。


自民党のお家騒動を伝えながら、「こういう人たちに政治を任せていると思うと情けない」などとコメントするテレビキャスター。
あなたにコメントを任せるテレビ局こそが、情けない。

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TPPは『平成の不平等条約』と呼ばれる日が来るだろう

米国との自由貿易協定は、日本にとっては、必然的に法的不平等条約となる(ここでは二国間のものに限らず、NAFTAやTPPのような多国間の経済連携協定も含む広い意味で自由貿易協定という用語を使用する)


このことは、国際経済法のテキストに書いてある。
学生でも知っている、いわば常識に属する。
しかし、一般にはほとんど知られていないので、この際だから、敢えて明らかにしておく。


アメリカは、自由貿易協定を締結した後、これを国内法化するプロセスとして、履行法を制定し、その中に以下の事項を必ず盛り込んでいる。


  1. 連邦法・州法に反する自由貿易協定は無効。
  2. 自由貿易協定に反する連邦法・州法は有効。
  3. 何人も(但し合衆国を除く)、自由貿易協定に基づいて攻撃防御方法とすることができない(平たく言うと、自由貿易協定に基づいて権利を主張し、義務を免れることはできない)。
  4. 何人も、当局のいかなる作為・不作為に対しても、自由貿易協定に基いて、異議を申立てることはできない。

これらの条項は、確認できる限りで、WTO履行法、NAFTA履行法、米韓FTA履行法のいずれにも盛り込まれている。


つまり、たとえTPPを締結しようとも、アメリカは国内の法制度を変える必要は全くないのである。
アメリカを自由貿易の盟主であるかのように見る向きもあるが、アメリカ自身は、徹底した保護主義を採用しており、自由貿易のために国内制度を変えるつもりは微塵もないのである。
日本の自由貿易至上主義のようなイデオロギー的な主張と異なり、アメリカは、国益に合致する現実的な選択として、保護主義を採用しているのである。


アメリカ合衆国憲法では、通商・関税に関する事項は、議会の専権事項に属するから、国内法化するに際して、すでに締結した自由貿易協定をどのように扱うかは、議会の自由ということになる。憲法上、そうしたやり方は正当なのだ。


他方、我が国では、国会は、条約を承認するか否かの二者択一しか選択肢がない。そして、承認された条約は、法律より優越した効力を持つとするのが定説だ。
このため、日本は、国内法的にもTPPという条約に拘束されて、非関税障壁だとされるおそれのある、あらゆる規制の見直しを迫られる。
他方、アメリカの国内規制は全面的に維持される。


つまり、アメリカとの自由貿易協定は、いかなる内容のものを締結しようと、国内法化の過程で、法的に不平等条約になる仕組みになっているのだ。


日本は、外資の利益に反する可能性のある国内規制を次々と変更せざるを得ない一方、相手国であるアメリカは何も国内法に手を付ける必要はない。
関税自主権を奪われた条約をかつて、不平等条約と呼んだ。
国内規制まで多国籍企業に奪われる条約が不平等条約でないはずがないではないか。


確かに、アメリカの、このような国内法化は、国と国の約束を破ったという意味で、国際法上は、違法となり得る。
しかし、アメリカに対して、国際法違反を問うのは現実問題として、無意味だ。
原爆の投下が無差別の空爆を禁止した国際法に違反することは明らかであった。当時の日本政府も国際法違反だと抗議している。
しかし、国際法違反だからと言って、アメリカに対して、何らかの制裁を与えることができるかと言えば、できない。
余りにも卓越した力を有する主体である超大国に対しては、国際法違反の追及は、現実には無意味と言うほかないのである。


だから、自由貿易協定の履行法が国際法違反だからと言って、その国際法違反の責任を追及することは不可能である。
(なお、国際法違反だからと言って、履行法等のアメリカ国内法が無効になるものではないことに注意)


繰り返すが、アメリカは国内法化の過程で徹底した保護主義を採用することにより、国内法には何も手を付ける必要がない。他方で、日本は一方的に次々と規制の撤廃を迫られ続ける。
今は、事実上の圧力によってであるが、今後は、法的義務だとされて、次々と国内規制の撤廃を余儀なくされるのである。
しかも、何が非関税障壁に当たるのかは、第一次的には外資の判断に委ねられるのだ。
実際上、何が非関税障壁とされるのか。訴えられてみないとわからないというのが現実だ。


繰り返すが、これを不平等条約と言わずに何と呼ぶことができるだろうか。


そして、アメリカとの自由貿易協定が必ず構造的不平等をもたらすことは、国際経済法を学ぶ者なら、学生だって知っている。


しかし、国際経済法を学ぶ者の大半は、自由貿易至上主義なので、TPPの議論においても、自由貿易を推進する立場から、沈黙を守っている。


マスコミや日弁連の中にも、知っている者が当然いると考えられるが、この問題が採り上げられたことはない。国会質疑はあったのかもしれないが、マスコミが採り上げていないので、国民は知らない話になる。


だから、カネ勘定の苦手なマチベンが、つい先日、国際経済法の教科書を読んで知った事実をこうして報告する次第である。

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2013年3月12日 (火)

TPP  暗黒政治の予兆 国会質疑の抹殺?

本日付中日新聞記事である。


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この記事、国会での質問記事である。
民主党政権時代の米国との事前協議における米国政府の対応を明らかにして安倍首相を質した一級の質問と思う。


米国側からは、

  1. 米国の輸入車の関税撤廃に猶予期間を認めること
  2. 米国の安全基準を満たした車は日本の安全審査なしとする輸入枠を設けること
  3. 簡保生命の学資保険の内容変更

を要求され「これらを武装解除しなければ、日本のTPP交渉参加に必要な米議会への通告をしない」と事前協議で、突きつけ付けられていたとするもの。「あまりに不公平だったので妥協しなかった」と交渉の内幕を前原氏が、暴露した。


前原氏といえば、マチベンから見れば、新自由主義の寵児である。
その彼にして、事前協議を踏まえ、国益に合わないとして参加表明を見送ったと言っているのだ。
この一事を取っても、TPPが、国民の利益に合わないことは明らかだろう。


極めて重要な内容だと思うが、ネット検索で、引っ張り出すのは極めて困難な状態にされているようだ。
マチベンレベルの検索能力では、無理である。


例によって、朝日は、無視を決め込んでいるようだ。


国会議員の方には、何を今さら騒いでいるのかと叱られそうであるが、TPPは、国会の質疑すら、覆い隠してしまうのである。
TPPは入り口からすでに暗黒政治を予感させると言わざるを得ない。


開き直った安倍首相は、「守秘義務がかかっているはずだ」と前原氏を牽制したとあるが、守秘義務には罰則があるはずだから、脅したというべきか。
この上、秘密保全法が制定されれば、誰も怖くてものが言えない社会が間違いなくくる。


一見自由に見える、ネットこそ、情報操作がいともたやすいことはマチベンが自身の記事で経験済みである(法テラスを普通に批判しただけのブログ記事が、ネットから削除された経験がある。「電脳監視員」で検索していただくと、顛末は閲覧可能である)。
今回の質問は、毎日新聞にも掲載されたようにも思うが、中日新聞同様にネットでは検索できない。
マチベンの記事の場合は、当該の記事へのリンクを無効にして行われた。似た状況にあるように見える。


暗黒政治に抗するためには、せめてもの最低限の情報が必要だ。


心ある人々は、是非とも、中日新聞・東京新聞を購読されることを切にお勧めする。

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追記

3月12日午後8時33分現在で、再検索したところ、前原質問の記事が、簡単に検索できるようになっていた。しかし、このブログを書いていたときには、決して検索できなかったのは事実なのだ。

尖閣ビデオ流出のときも感じたが、ネット検閲は極めて恐ろしい。

暗黒政治はすぐ目の前まで来ている。

TPP交渉参加は、まさに暗黒政治を招くものに他ならない。

暗黒政治は、TPP締結後にいっそう本格化するだろう。ISDは目に見えたり、見えなかったり、巧妙に使い分けられるであろう。目に見えないときは、徹底的になかったことにされるのだ。韓国政府のやり方が、まさにそうだ。エコカー支援制度が、米韓FTAのために大幅延期(事実上の取りやめと思われる)されたことも隠したし、ローンスターから提訴通告があったことも韓国政府は隠した。健全なマスコミが存在したから、これらの問題は表に出たのである。

2013年3月10日 (日)

『トヨタる』奴と、中日新聞

正直に言う。トヨタは嫌いである。
地元では、意味もなく、偉ぶることを「トヨタる」という。

えらく細かく、どうでもいいようなことにケチを付けて、相手を叱り飛ばして、原価割れまで値切りに値切って、ろくな対価も支払わいくせに如何にもテメエに支払ってやっているとばかりに、ふんぞり返るという、イヤな奴の典型のような奴のことを「あいつはトヨタっている」というのだ。
というのは、今、マチベンが勝手に考えた言葉である。

正直に言う。しかし、トヨタを守れと。
アメリカにこびへつらうことなく(アメリカのハイエナ弁護士に欠陥車だ因縁を付けられて震え上がって、940億円だかを脅し取られてしまったことがあるにしても)、正面からアメリカと伍して競っている企業は有名どころでは、おそらくトヨタだけだからだ。


財界が挙げてTPPを推進しているようにみえるのは、多分、財界が財閥に仕切られているからだろう。
アメリカ側のTPP推進勢力の代表格であるモンサント社と日本経団連の米倉会長率いる住友化学が提携関係にあるように、財閥と米多国籍企業は悉く結託しているに違いない。
財閥系の狙いは一つだ。
アメリカ多国籍企業の忠犬ポチを演じて、おこぼれに与ること。


アメリカの自動車産業がなべてTPPに反対しているのも、トヨタがアメリカ自動車メーカーの軍門に下るのをよしとしないからだろう。


もう一度言うが、トヨタは嫌いである。
とくに高慢な社員を含むトヨタの振るまいがどれほど、地元で嫌われているか、何度繰り返しても、過ぎることはない。
まあ、三菱や中電とか、名鉄とか、みんなその社員であるというだけで、えらそうにしている奴が多いのはどこでも同じだとは思うが、なかでもトヨタは恨みを買っている。


しかし、TPPの狙いの一つがトヨタ潰しにある以上、誠に残念ながら、ここはトヨタを応援するしかなさそうなのである。


中日新聞は、全国レベルの問題では、論陣を張るが、地元自治体や企業にはからきし弱い。
なぜだかTPPは、全国レベルの問題であるにも拘わらず、5大紙と足並みを揃えて推進していた。
2月初め頃だったか、僕は、TPPに関してメディアで論じられない問題点があることを中日新聞のしかるべき記者にお話ししたことがある。
記者は一時間以上書けて聞いてくれたが、反応はおよそ悪かった。
それ以前に、憲法学者にも軽くあしらわれたこともあった。
仕方がないので、自分が正面に出るしかなくなったのである。
前に出てみれば、決して気分の悪いことではないが、できれば、権威ある筋に前に出てほしかったのが正直なところだ。


僕は自分の疑問に素直に従って、問題提起型の訴訟をずいぶん起こしてきた経験がある。
先例がほとんどない分野の訴訟であれば、専門家の協力がほしい。
しかし、自分の素朴な疑問を、専門家にぶつければ、大抵の場合に帰ってくるのは、冷笑か、適当にあしらうという対応だった。
このとき、記者から感じた空気も「専門家」のものだった。


だから、僕は、安倍訪米後に中日新聞がTPP推進の社説を掲げても、失望もしなかった。


その中日が突然、TPPに反旗を翻した。
昨日も中日は闘っている。
僕は、トヨタがとりあえず、TPPを嫌がっているのだろうと想像している。
多少なりとも、トヨタ労組の息のかかった民主党議員は、これまで決してTPPに批判的な対応を示さなかった。
これから彼らがどう動くのか、少し見物ではないかと淡い期待を抱くのも悪くはない。

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TPP不利な条件 首相、事実説明を拒否 照会の有無も答えず

衆院予算委で質問する日本維新の会の松野頼久氏

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共産党の笠井亮氏(左)=8日、国会で

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 環太平洋連携協定(TPP)への交渉参加に関連し、後から交渉に参加したカナダとメキシコが著しく不利な交渉条件を求められた問題が、八日の衆院 予算委員会で論戦の主要テーマになった。野党側が事実関係の公表を求めたのに対し、安倍晋三首相らは終始、後ろ向きな姿勢。TPPは国民生活を大きく変え る可能性のある重要な課題なのに、首相は説明責任を軽視したまま、交渉参加表明に踏み切ろうとしている。(金杉貴雄、関口克己)

  

 日本維新の会の松野頼久氏はこの問題を報じた本紙を片手に「不利な条件で参加しなければいけないのか、カナダやメキシコに確認したのか」と、何度も政府に迫った。

 

 問題は、二〇一〇年までにTPP交渉に参加した九カ国が、一一年十一月に参加の意向を表明したカナダとメキシコに対し、すでに合意した条文は後発の参加国は原則として受け入れ、再協議も要求できないなどの不利な条件を提示したというもの。

 

 岸田文雄外相は松野氏の質問に「他国のことをコメントする立場にない」と繰り返した。自民党の山本有二委員長が「日本の立場を明確に」と促しても、答弁を変えず、松野氏は「議会として聞いているのに怠慢だ」と憤った。

 

 首相も「交渉にまだ参加していないから情報収集が難しい」と釈明したが、これには松野氏が逆襲。松野氏は、自民党が野党時代の二〇一一年十一月、 当時の野田政権による交渉参加表明に反対する決議案を衆院に提出した際、「政府の情報収集と国民への説明が不足している」と批判したことを指摘し、現在の 首相の姿勢との矛盾を突いた。

 

 また、共産党の笠井亮氏は、七日の予算委で「既に交渉に参加している国と、後から参加する国では条件が違うのか」との質問に、首相が「判然としない部分がある」と答えた点を取り上げた。

 

 笠井氏が「判然としない内容を把握しているのか」と聞くと、首相は「取っている情報もあれば、輪郭がぼやっとしているものもある」と答弁。笠井氏 は「ぼやっとしたものがあって、入ってみたら大変だったら責任問題だ」と情報把握が不十分なまま、近く交渉参加を表明しようとしている首相を批判した。

 

 八日の質疑では、岸田氏が、後発組の国には包括的で高いレベルの貿易自由化を約束し、交渉進展も遅らせないなどの要求があることを明らかにした。

 

 日本のTPP参加では、コメなどの農産品が関税を撤廃しない「聖域」となるかが焦点。笠井氏は、林芳正農相が岸田氏の説明を知っていたかと聞くと、林氏は「そういう情報を事前に知っていたことはない」と述べた。閣内でTPPに関する情報共有が不十分なことも露呈した。

 

 

 笠井氏は「国民や国会には都合の悪い情報は出さず、国のあり方に関わる重大問題で、拙速に結論を出そうとする。絶対に許されない」と迫った。

開かれた議論を求めて選挙を戦ったのは、自民党、あなた自身だ。

自民党選挙公約前文

TPPについては、国民の理解を得る為の情報が決定的に不足しており、政府の改善努力も全く見られません。従って、国益を踏まえて、何を取り、何を守るかの国民的議論が未だ深まっていない状況です。

2013年3月 8日 (金)

TPP バスは出ていた 中日新聞大奮闘

『バスに乗り遅れるな』の大合唱で、朝日新聞などは、深遠な課題であるISD条項をいともたやすい話のように歪曲・ねつ造して、乗車を急かせていたバスが、とうの昔に出てしまっていたことを、とうとう中日新聞がすっぱ抜いてくれた。


昨日3月7日の夕刊。


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そして、とっくにバスが出ていたことを政府は昨年6月には知っていたと今日の朝刊で報道。


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さらに詳細に解説。


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まあ、とにかくひどいもんだ。
バスは2011年11月には出ていた。
2012年6月には、政府もしっかり、バスが出ていたことを知っていた。
いまさら、交渉に参加しても何も言えない立場にあることを知りながら、『バスに乗り遅れるな』の大合唱を煽動してた。


2月、安倍訪米。
本当は外交交渉で大失態をしていたにも拘わらず、日米首脳会談礼賛報道ラッシュをでっち上げて、その勢いで、とっくに出ていたバスに飛び乗るばかりだった。


米国 「別にどっちでもいいけど、乗りたきゃ乗れば~」 (`ε´)
忠犬ポチ「クーン、クーン」 ~(°°;)))オロオロ(((;°°)~
と言ったところである。


それにしても、朝日は後追い記事も出さない。古式ゆかしきおバカ優等生は未だに朝日は正しいと信じているのだから、少なくとも、そういう人たちに対しては、詐欺犯的である。


中日もついこの間まで、礼賛記事を書いていた。
忠犬ポチよろしく、TPP推進社説を書いていたのだ。


中日はすんでのところで、提灯持ちを止めることにしたらしい。
かろうじてマスコミの良心を示したということだ。


ということにしておこう。

真相は、やはり安倍の大失態と関係がある気がする。
某世界一の自動車メーカーは、まさか自分が切り捨てられるとは、思ってもいなかったに違いない。
よく見ると、切り捨てリストの筆頭に自分が上がっている。
高度に政治的なレベルで、中日新聞が動いた気がする。

かつてこの国は、「国敗れて、財閥あり」であった。
某自動車メーカーは、所詮、財閥の前には、どこの馬の骨ともわからぬ新興メーカーに過ぎないのである。
国民も企業もいつも、自分を安全側に置いて、考えている。
革新系の弁護士の主流もそうだった。
まさか自分たちが切り捨てられるとは思いもしなかったから、権力中枢に入ったなぞと偉ぶっていたが、瞬く間に大没落させられた。

この読みが正しいとすると、


今後、政界・財界でも動きがありそうな気がする。


ちなみに、朝日新聞社員の平均給与は1400万台だったよね。
中日新聞は、たしか700万円台だったような気がする。
今の日本では、国民から真実を覆い隠すほどに、年収は高くなるのである。
今に始まったことじゃないか。悪い奴ほどよく眠る。

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2013年3月 7日 (木)

弁護士没落運動 論客の主張

日弁連執行部を代表する論客の主張を掲げておこう。マチベンには、結局のところ、ミイラ取りがミイラになったように見える。

そして、自由法曹団系の法律事務所が次々と経営難に襲われている今にして思えば、弁護士没落運動の高揚期の論客の主張は、何か哀れでさえある。

但し、論客が今でも、哀れさを理解せず、市場競争で生き抜くことこそ使命だなどと市場原理主義的な主張を展開するところに、日弁連執行部の集団・群衆心理の恐ろしさがあるのであ~る。

\(*`∧´)/


大川真郎前日弁連事務総長の話を聞いて

「 この七月に開かれた日弁連司法改革推進本部の夏期合宿において、日経新聞の藤川論説委員が、司法改革の影の立役者は自由法曹団だと講演のなかで力説したという話が出た。
 私も、まさにそのことを実感している。今度の司法改革については方針面においても、また実行部隊の中核という人的面においても、自由法曹団がソッポを向いていたら今日の成果は獲得できなかったと思う。」

「在野性

 私も、かつては在野性を絶対に忘れてはいけないキーワードと考えていた。しかし今、自由法曹団員が国会議員になり、裁判官になっていこうと いうときに、在野性の保持をあまりに強調しすぎるのはいかがなものか、と思うようになった。ましてや、日弁連という団体は、果たして在野性をその団体を特 徴づけるキーワードたりうるのだろうか、と考え直している。

 日弁連は、今回の司法制度改革推進本部に次長ほか何人かの常勤弁護士を派遣した。検討会をはじめとする各種審議会に弁護士を派遣することは日常業務のひ とつである。そのような状況が現実にあるなかで、官と対比させる意味で「在野性」を強調して何が得られるのだろうか。企業内法務として活動している弁護士 をふくむ強制加入団体としての日弁連として共通(最大公約数)のキーワードは社会正義そして平和の実現と基本的人権の擁護ということなのではないだろう か・・・。
 日弁連が立法過程で自己の意見を反映させようと思う限り、官や権力と深く関わりを持とうとするのは当然のことである。できあがった法律について、その問 題点をあげつらって批判し、「悪法反対」の取り組みをすすめるだけで日弁連が足りるという考えに私はいまや組みしない。私は、なれるものなら
自由法曹団員 が公安委員になるのもいいし、むしろ、それを目ざすべきではないかとも考えている。国家権力の枢要部を占めている警察を「コントロールできる」公安委員会 に団員が入っていくことは推奨すべきことであって、それを「権力の手先」とか「在野性を喪う」などといって白眼視すべきことではないと思う。ただ、在野性 というのは、「常に多くの国民や大衆の視点を忘れないというようなふわっとした心構えのようなものだ」(藤尾順司団員の言葉)という指摘には同感だ。要 は、在野性という言葉が多様性を切り捨ての論理になってはいけないということなのだろう。」

「全国の団支部で・・・

 私は、二年ものあいだ権力中枢と身近に接する位置にいた大川 団員を全国の団支部が招いて話を聞いてみることを強くすすめたい。司法改革の到達点と課題、日弁連とはいかなる団体なのか。さらに具体的に認識できる絶好 の機会となると確信している。」(自由法曹団通信2004年10月1日号)

いかなる見地から「法科大学院構想」を論ずるか

「 木を見て森を見ない類の議論は避けたい。なぜ多数の大学がなだれを打ったようにロースクール構想を推進したのか。「少子化時代の大学生き残り策」というとらえ方ではあまりに矮小かつ一面的であり、それこそ大学人を侮辱するものではないか。

この論点は田中眞紀子氏のおかげで決着済ですね。「大学もロースクールも「資格商法」だ

 問題の出発点は、1)資格試験の建前とほど遠い司法試験のために多数の学生が予備校に通い大学の授業を受けない、2)そのために法曹養成に大学の専門研 究が反映されず時代のニーズにこたえられない、というものであり、さらに、弁護士側の議論として、3)官僚司法維持を目的とし過労死を出すまで管理統制の 進んだ現行司法修習制度を廃止または変革し法曹養成の重心を大学に移す、というものも加えてよい。
 こうした問題提起に答えず、枝葉の各論的批判をするだけでは、大学人の共感を得られないだろうし、官僚司法変革の展望も全く示されない。現に、
ロース クール構想にもっとも消極的で現行修習体制維持に汲々としているのは最高裁にほかならない。研修所弁護教官らの反対声明など、最高裁と反対派の奇妙な共闘 関係は、全く見苦しい。
 指摘されている様々な問題点は、新しい制度はすべて諸階級、階層、集団の利益の対立と妥協の産物という面を持ち、現在の保守政治の下で完全に満足なもの は実現できないということであろう。しかし、基本方向が官僚司法の変革と国民のための司法制度をめざすものであるならば、建設的な観点でねばり強い批判を し、よりよい制度を実現すべきである。全否定の議論は、結果的には全肯定を帰結するだけであろう。
政府・財界が主導しているから反対というのは、およそ革 命が起きない限り司法改革などできないというに等しく、変革を求める者のとるべき態度ではない。(自由法曹団通信2000年11月11日)

 
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阿呆ムラは、司法試験合格者を年間500名に戻せ わかりやすい円グラフ

TPPで日弁連執行部と議論したときに、知ったことがあります。
執行部の方々は、極めてお利口であるにも拘わらず、こちらの話がわからない振りをすることがあるということです。
一人一人は良い方なのに、集団になると、そろって、おバカさんの振りをするということがあるんですね(この集団心理・群集心理が阿呆ムラの形成原理ではないかとマチベンは思ったりしていますが)。
マチベンは、“おバカさん作戦”と名付けています。


そこで、気づいたのが、グラフの金額ラベルがバラバラなので、おバカさん作戦をとられると、「グラフが読めないわ」と言われる可能性です。


と言うわけで、今日もデータ処理してみました。
最下層を1000万円以下に統一し、金額ラベルを統一しました。
こうすると4年間に起きたことが一目瞭然の筈。
おバカさん作戦をとられても、いくら何でも、わかっていただけるのではないかと思う次第であります。


ではでは。グラフを公開。
まず、平成19年。


Bengoshisyotokuh192


つづいて、平成23年。


Bengoshisyotokuh232_4



悲惨な70万円以下とか、「損失額のある者」の実態がわからなくなるという難点はある。
しかし、こうすれば、いくらおバカさん作戦で来られても、平成19年には5人に1人しかいなかった1000万円以下の階層(多分、経験年数の若いグループがこれに当たる。なおカネ勘定が苦手なマチベンは、大体この付近を言ったり来たりしていた)が、4年後には、瞬く間に3人に2人と憲法改正を発議できるほどに特別多数を構成するに至っていることがわかるだろう。


各単位会の日弁連執行部派を攻める助けになれば、幸いである。


後は、日弁連執行部が、弁護士の中間的な所得を600万円台では、まだ多すぎるとお考えならば、おおむね年間60万円以上に及ぶ弁護士会費の減額問題に行き着かざるを得ないだろう。


マチベンは、司法試験合格者を直ちに500名にするのが適切と考えている。それでも、弁護士人口は漸増するのだ。その程度の緩やかな増加ペースに落とすことで、どのような不都合があるのか、マチベンには、さっぱりわからない。


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2013年3月 6日 (水)

データで見る『弁護士の大没落』 大誤報のお詫びに

先般、大誤報を犯した償いに、もう少し統計を処理してみました。
今回は、手作業で正確を期したつもりです。


で、比較してみたのは、平成19年の弁護士の所得階層別の比率と、平成23年の所得階層別の比率である。
例の「(再掲)損失額のある者」の意味が不明であるので、今回の平成23年の表からはカットした。
そもそも「損失額のある者」の欄自体が、平成20年以前の統計表にはない。21年から突如として現れるので、解釈にも、比較にも困る。(`ε´)


ではでは、大公開。国税庁がエクセルで業種別の申告所得額を公表するようになった平成19年の弁護士の所得分布は以下のとおりである。


Bengoshisyotokuh19


70万とか、100万とか150万とか、200万とか、250万とか300万とか400万とか500万とか、せこいことを言っているとグラフが見えなくなるほど細分化されるので、最下層はドーンとまとめて気前よく、600万円以下としてあること注意してほしい。これを見ると、所得が1000万円以下の弁護士というのは2割程度しかいない。


さて、次に、平成23年。通説に従って、ごくオーソドックスな手法、すなわち「損失額のある者」たちを無視してまとめたグラフはこちらである。
             ↓


Bengoshisyotokuh23autho


なんか、見慣れちゃったね。
これだと、中央値は、600万円から700万円の間になる。
3人に2人は、1000万円以下の所得しかない。
参考までに弁護士バッシングが大好きな朝日新聞の社員の平均給与は1400万円台だったよね。


はてさて、給費制を、無償修習専念制(貸与制)に移行するとき、どこぞの誰かが言っていたことを思い出す。
弁護士経験6年を経た弁護士は1000万円の所得があるから、給与など出さなくても、全然、大丈夫だと。
この議論がなされたときの資料がこれ。
      ↓
「司法修習終了者等の経済的な状況に関する調査」集計結果

(要点)
【収入・所得調査】
○ 弁護士6年目の平成22年分所得額
平均値:1073万円中央値:957万円


だから、司法修習生に対して、給費制をやめて、研修生としての仕事に専念するための生活費は、オリコから借りることにしてもらっても全然大丈夫だって風に議論が進んだ。

法曹界や各界並み居るエライ人が並んだ会議なんだよ、これが。
「法曹の養成に関するフォーラム」っていうんだ。


どんな人がいるかっていうと、関係各省の副大臣だとか、東京大学大学院や学習院大学、明治大学大学院のセンセ、早稲田大学総チョー、読売新聞の元論説副委員チョー、労働組合総連合の事務局チョーなんて人もいる。


でさあ、この景気のいい議論がされていたのがいつだと思う?
何と平成23年7月13日なんだなあ。
国税庁の平成23年の業種別所得統計でみると、この年の弁護士の中央値は、例の「損失額のある者」を除いても、600万円台なんだよね。


何で、国の主催している会議なのに、国税庁にデータの提供を求めなかったのかしらん。
この人たちは、何かえらくいい加減なアンケートをして、弁護士になれば、がっぽばっぽ儲かるというバラ色のデータをねつ造したんだよね。


だって、弁護士6年目で1000万円の所得があるなら、なんで、弁護士全員の所得の中央値が600万円台になるのか、説明付かないよ。ご丁寧に経験年数が上がるにつれて、所得が増える傾向にある、なんて付言まである。


1000万円を超える所得があったのは、せいぜい、弁護士全体の3人に1人に過ぎない。


だから、エライ人を集めて、カネをかけて調査して、議論して、一体、何をやってたんだってことになるよね。


これからマチベンは、この会議のことを「法曹養成阿呆ムラ」とよぶことにしたよ。



いや、それにしても上の二つのグラフを比べると、愕然とするね。
平成19年には、弁護士所得の中央値は1500万円から2000万円の間だったんだ。
この年の末に、ロースクールの第1期生が、「めでたく」弁護士登録をしたんだ。
で、その4年後、弁護士所得の中央値は、問題の「損失額のある者」を除いても、600万円台に激減している。
この間、わずかに4年。
あえて付け加えるけれど、マチベンの実感は、平成24年は一段と悪くなった。
過払が完全に払底したのが平成24年だ。かと言って、破産事件の新件がある訳でもない。
庶民に依存する弁護士は、最悪の状況を迎えている。
だから、国税庁から平成24年の所得統計が出る頃には、大変なことになっている可能性がある。


ロースクール1期生は、急坂を転がり落ちる弁護士業界に投げ込まれたわけだ。
それなのに、ロースクール利権で宴を続ける人たちは、無理矢理借金をさせてまで、まだ弁護士を増やせと主張し続けている。
司法修習生は奴隷状態だと言っていい。


それなのに、日弁連執行部も、まんだ弁護士は全体として増やす必要があると主張して、頑として譲らない。
今ある議論は、せめて増やすペースが急すぎたから、少しペースダウンしようという程度の議論だ。
それすら日弁連執行部は容易には応じない。
マチベンが見るに、もう手遅れなんだけど、もっと決定的な破綻を迎えたいように見える。


エライ人ってのは、みんな揃いも揃って阿呆ムラである。


フツー、ここまでされたら、奴隷でも反乱を起こすだろう。


如何にマチベンを含む司法改革反対派が、良心的で、穏健かつ優しく上品かつお人好しであるか、阿呆ムラのお偉いさんは感謝すべきである。感謝状寄こせ(`ε´)


今日の教訓
これから弁護士を目指す人は、決して、金儲けになるなどとは思わぬこと、ただひたすら志し高く、世のため、人のために尽くす清貧を夢見る人だけが、人生をかけて挑むことである。
まあ、プロの将棋指し目指す若者みたいに、年齢制限ぎりぎりまで粘るという気迫と根性と覚悟がない人は、参入したら、後悔するから気を付けよう。


もう一つ教訓
「生くべくんば民衆とともに、死すべくんば民衆のために」
という戦前活躍した大弁護士布施辰治のような信念を持った方なら、すんごくやりがいがある状況であることは保証する。


さらにもう一つ教訓
黙っていてはやられっぱなしだ。
被害者は、ロースクール詐欺で、国家賠償や、学校法人賠償を起こそう。
愛知県弁護士会の司法問題対策委員会なら、相談に乗ってくれる可能性がなくはないかもしれない。勝手に言っているだけだから、勘違いしないように。


ではでは、また会おう。
以上、貧困借金マチベンである。

明るく装っているのは、自分が置かれた状況が、自分の能力や才覚のなさに起因する訳ではなく、歴然たる歴史を体現しているという自覚を持つようになったからである。

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2013年3月 5日 (火)

ISD条項の罠8,9 要約

それ(投資家対国家訴訟私設裁判所)はあるかもしれないし、ないかもしれない。
それはだれかかもしれないし、だれでもないかもしれない。
それはいつ開かれたかもしれないし、開かれていないかも知れない。
それは命じたかもしれないし、命じないことにしたかもしれない。
それは命じたことに責任を持たないし、命じなかったことに責任を持たない。


それは国に命じるかもしれないし、命じないかもしれない。
それが何を禁じているかは、とても漠然としている。
誇りある国は命令されるのを屈辱的だと考える。
訴えられ、被告とされること自体が屈辱的だと考える。
国はこうして行動指針とする本を持ち変える。
これまで使っていた「けんぽう」という名の本を置き、「かんたいへいようけいざいれんけいきょうてい(てぃーぴーぴー)」という本に。
「けんぽう」には「国民の、国民による、国民のための」と書いてあった。
「かんたいへいようけいざいれんけいきょうてい」には「投資家の、投資家による、投資家のための」と書かれていた。


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ISD条項に基づく裁判を裁く裁判所は、原告である外国投資家と被告である国家が合意した裁判官(通常3人)で構成される私設裁判所である。


裁判は非公開であり、どこで、いつ行われたか基本的にわからず、裁判結果は当事者の同意がなければ公表されない。


私設裁判所は事件ごとに作られ、裁定を出せば職務は完了する。


私設裁判所の裁定は、直接に強執行が可能である。
外国の公式な裁判所の判決は、国内裁判所が承認しなければ、強制執行できないのに比べて、私設裁判所の裁定の効力は極めて強力である。


にも拘わらず、裁判官は誰にも責任を負わない。

国家は提訴されることをおそれるから、出来る限り提訴リスクを回避するために、外国投資家の利益を害さないことを第一に考えて政策決定するようになる。


投資家の私設裁判所は、統治の権原と権威を国民に求める自己統治を意味する国民主権原理とは相容れない制度である。
投資家による統治を認めるもので、国民主権から外国投資家主権に国家を組み替えるものである。

2013年3月 4日 (月)

【大誤報】 司法改革の途方もない大成功 弁護士所得の中央値は300万円未満?

国税庁のホームページに平成23年の業種別の所得金額が公表されているのを見つけた。


それで、ちょこっと、弁護士のところをグラフにしてみた。


貧困弁護士が売りのマチベンにも、ちょっと想像を超えるものがあった。


追記 あまりにすさまじいので、確認したら、自分でもどうしてこんな数字を入れたか不明なデータがあったので、訂正した。

結果は、以下のとおりだ。

なお、問題はこれまでの統計処理では、所得階級別人数の「(別掲)損失額のある者」を数えずに処理されていたことだ。この欄は、「別掲」とあるのだから、70万円以下とは別枠だと考えられるし、また70万円以下に分類されている人数をはるかに超えているので、70万円以下に分類されている人数に含まれているわけではない。

但し、単純に人数を足すと、弁護士数が3万4932人になってしまい、日弁連が平成23年時点の弁護士数としている3万0518人を大幅に超えるので、単純に加算するのはおかしいということになる。

この当たりを検討する時間はマチベンにはない。

読売新聞もIPS臨床実験で大誤報をする時代だ。ヒラのマチベンとしては、統計処理に問題提起しただけでも立派なものなのである。


 

Bengoshisyotokuh23teisei



ちょっと、唖然とする。
本当に弁護士の半分が400万円以下の所得しかない(3月5日訂正)のだろうか。
マチベンの計算違いであればいいと思う。
データ出所は下のところなので、各位で検算してほしい。
国税庁>統計情報>直接税>申告所得平成23年


この状態の業界に、法学部やロースクールやらの奨学金(学費ローン)と司法研修所のオリコの貸付で借金にまみれた新人を送り込む状態になっている。


なんのためか。
すぐに思いつく理由は3つだ。


  • ロースクールで利権をあさりたい人たちのため。
  • カネのためなら何でもやる、使い勝手のいい弁護士の供給源を永遠に確保するため。
  • 法テラス=法務省が弁護士を支配するため。

今や弁護士に求められる第一の資質は、経営感覚とカネ儲けのうまさになった。
日弁連執行部は市民のための司法改革というキャッチフレーズで弁護士大増員の旗を振った。


市民が最も弁護士に求める資質は経営感覚とカネ儲けだという訳だ。
賞金女王ゴルファーなどという品のない言葉が堂々とまかり通る時代だ。
市民も報酬王弁護士を求めているというのが、日弁連執行部の主張になるのだろう。


ちなみに、弁護士大増員を主導したのは、ビジネスロイヤーグループと結託した革新系弁護士グループの主流だ。
日弁連がTPPの問題を採り上げるのを阻止しているのも、同じグループで、このグループは、宇都宮健児前日弁連会長が再選を目指したときも、これを阻止する先頭になって活躍した。


おかげでマチベンは、息も絶え絶えである。
左も右もわからなくなるマチベンであった。

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2013年3月 3日 (日)

ISD条項の罠9 根拠なき楽観論を垂れ流す朝日・メディア

3月1日付ブログで述べたとおり、投資家対国家訴訟の私設裁判所の仕組みは、あまりにも不備である。
非公開秘密裁判では、投資家利益を優先する国家が、外国投資家となれ合い裁判するのを防ぐ仕組みもないだろう。
にも拘わらず、私設裁判所の裁定には強制執行ができるという国内法的効力がストレートに認められており、国家の抵抗を許さない極めて強力な法的効果が付与されている。


朝日は、これまで日本は13の自由貿易協定を結びフィリピンを除く自由貿易協定にはISD条項が入っているが、日本は訴えられたことはない、また仮に訴えられたとしても投資家が勝訴するためには高いハードルがあるとし、恰もISD条項は恐れる必要がないかのように解説している。

ISD条項は投資協定にも含まれるから、我が国は合計約30件のISD条項を締結している。訴えられたことがないのも事実だ。
しかし、過去の実績が参考にならないのは米韓FTAの締結交渉に際して、日本よりはるかに多くの自由貿易協定・投資協定を締結してきた韓国法務部(以下、「法務省」という)が米韓FTAに限っては、ISD条項の弊害について真剣に検討した形跡を見ても明らかだろう。
投資家の勝訴率が必ずしも高くないというのもその通りだが、だからと言って、ISD条項が無害であるかのように解説するのは、報道機関としての良心が問われる。


韓国法務省が米韓FTAの交渉過程において、ISD条項の危険性について、極めて詳細で真剣な検討を行い、ISD条項が立法、行政、司法にかかるあらゆる政府の作為・不作為を提訴の対象とするものであり、超憲法的な事態を引き起こす極めて危険なものであると結論したことはこれまで何度も紹介してきたとおりだ。
韓国政府が、ISD条項の適用を回避するために必死の努力を傾け、にも拘わらず、敗北的な結果に終わったことはすでに何度も紹介したとおりだ。


韓国政府は、米韓FTAの交渉過程において、米豪FTAにはISD条項が含まれていないことを理由に先進国間の米韓FTAには、ISD条項を採用しないことを求めた。しかし、アメリカから、韓国は英米法圏の国ではないとして一蹴された経過も明らかになっている(韓国は日本と同じく大陸法圏の国である)。


TPPを推進する立場であると思われる小寺彰東京大学大学院教授も、先進国間のISD条項については否定的であり、先進国との間でISD条項を締結することについて強い警鐘を発している(「投資協定仲裁の新たな展開とその意義」22頁)。


長く投資協定のほとんどが先進国・途上国間で結ばれた。投資はおもに先進国から途上国に流れるために、先進国がこの手続で訴えられることはなく、本稿のような問題はあまり意識されなかった。しかし、米国・カナダという先進国関係にも適用されるNAFTAや、日韓投資協定のような先進国間の投資協定が生まれ、また途上国から先進国への投資も行われるようになると- Mazzini 事件ではチリの投資家のスペインへの投資が問題化した-、先進国に対して投資協定仲裁が発動され、投資協定仲裁の隠れた問題が浮かび上がってきたのである。

投資協定中に投資協定仲裁を置くか否かは、上記の諸要因や自国投資家の態度(正式の紛争処理を好むか否か等)や自国の事情(投資協定仲裁への対応可能性等)を総合的に考慮して決定するほかないと言えよう。投資協定である以上、投資協定仲裁は置かなければならないと考えるような、教条的かつ短絡的な態度だけは取るべきではない。


韓国法務省は、朝日新聞に勝るとも劣らぬエリート集団である。その集団が組織を上げて検討した結果が、ISD条項は国家のあり方に重大な影響を及ぼすと結論した。


現実にも韓国版エコカー支援制度が、米韓FTAによる訴訟を懸念した結果、先送りされた。アメリカ車は概して排ガスが多いので、エコカー支援制度は、アメリカ車を不利に扱うものだとの訴訟を念頭に置いて、延期を決めたのだ。


すでに明らかになっていることを朝日は、なぜ無視して、根拠なき楽観をばらまくのか。
マチベンの言うことが信じられなければ、韓国政府に取材すればいいではないか。


小寺氏も指摘するとおり、NAFTAで先進国間で初めてISD条項が結ばれた結果、ISD訴訟は激増の一途をたどった。
アメリカとのISD条項が、濫訴を招くことは必至だ。
訴訟を起こされて気持ちがいいものでないのは、国家も同じだろう。
被告にされるということ自体が屈辱的な思いを抱かせることもある。まして、億ドル単位の巨額訴訟が相次いで起こされている。
勢い、国家は、訴訟リスクをできるだけ軽減しようと努力することになる。
韓国法務省が萎縮効果と呼ぶ事態は避けることができない。
韓国版エコカー支援制度も、裁判になっても勝訴するかもしれない。
しかし、提訴されること自体で、莫大な費用と労力を強いられる。
国家にしてみれば、訴訟リスクを回避するのが賢明な選択である。


しかも、投資家対国家紛争を裁く私設裁判所制度は、極めて不備である。途上国の司法制度が「不備」であるという以上に「不備」であると言ってよいだろう。一国の法制度のあり方に致命的な影響を及ぼすにも拘わらず、制度設計は驚くほど杜撰だ。


なぜ、投資家対国家紛争の私設裁判所はこれほどに不備なのか。


最も大きな理由は、投資家対国家紛争解決手続が、もともと先進国と途上国の間の協定を前提として、作られたという由来にあると思われる。


韓国法務部の検討結果が示す通り、実際上、途上国が先進国に投資し、投資が害されたことを理由に先進国を理由に賠償を求めることはまず考えられなかった。
先進国と途上国との間のISD条項は、形式上、両者に相互的に適用される形式ではあるが、実際上、途上国政府に対してのみに適用される制度として設計されてきた。
NAFTAでも45件の訴訟中、メキシコ企業が提訴したのは1件にとどまり、その他の提訴はすべてアメリカとカナダの企業によって提訴されている。
90件に及ぶ投資協定を有する韓国も、米韓FTAを締結するまで提訴されたことはなかった(但し、韓国政府が提訴された最初の例である2012年ローンスター事件は、韓-ベルギー投資協定に基づくものであることに注意が必要だ)。


要するに、これまでISD条項は、もっぱら先進国企業が途上国政府を訴えるための道具だったということだ。訴えられる側の立場でものを考えるということがなかったから、訴える側の便宜性や機動性のみを考慮した杜撰な制度になっているのだ。
その他にも理由はあるが、これが最も大きな理由だと考えられる。
もっぱら足を踏む側に立って考えていたから、足を踏まれる側の痛みを考慮しなかった、これが、私設裁判所制度の不備が長く問題にされなかった理由だ。


践まれる立場に立てば、たまらないのが、杜撰な投資家対国家紛争の私設裁判所制度(ISD条項)なのである。

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2013年3月 1日 (金)

ISD条項の罠8 朝日の解説に寄せて1

2月27日付朝日新聞が「アベノミクス」シリーズの第33回でISD条項を採り上げている。


この程度の知識しかないのにTPPを推進しているのか、知っていて、この程度のことしか明らかにしないのかわからないが、著しく浅薄な記事である。議論の密度は、やや薄くなるが、誤った認識を放置することには害が多いので、急ぎ2回に分けて朝日の解説の問題点を指摘する。



何と言っても、間違いがあるのは解せない

これを見ると、国連の機関にも訴えることができるという趣旨の記載がある。
ISD条項に基づく訴えを受理する国連の機関などは存在しない。
国連は仲裁手続のルールを決めているだけである(ルールを決定した国連の国際商取引法委員会の頭文字をとってUNCITRALルールと呼ばれる)。


朝日が国連の機関に提訴できるように説明しているのは間違いだ。


UNCITRALルールによる提訴の場合は、当事者がこのルールに則って、個別に裁判官を決めて、裁判を進める。


国連は何ら裁判に関与しない。


最も誤解を招きやすいのは、この記事を読むと、ISD訴訟について、あたかも常設の国際裁判所が存在するかのように読めることだろう。
この点は、根本的に違う。


仲裁というのは、予め、第三者が示す判断にしたがう合意に基づき、その第三者の判断に拘束力を持たせる制度である。


常設の仲裁制度もあり得るが、ISDは違う。
事件ごとに原告である外国投資家と被告国家が合意して、第三者(仲裁委員。「裁判官」と考えた方がわかりやすい)を選任する。
個別事件ごとに設けられる裁判所があるだけである。


わかりやすいイメージで言えば、両当事者が裁判官を決めて、その裁判官の下で、裁判を行い、その結果にしたがうというものだ。
私設裁判所、民間法廷といった方がわかりやすいだろう。
英語では、Private Tribunal(民間法廷)等と表記されるので、常設の公的な裁判所があるかのような誤解を招く可能性はないが、朝日の解説は誤訳に近い説明の仕方である。


世界銀行傘下の投資紛争解決国際センターに提訴する場合も同じである。
紛争当事者が合意でどの都度、裁判官を決める。

国際センターは、事務的な手助けをするだけであり、内容には関与しない。


要するに、当事者がその事件限りの判断を求めるために、特別に裁判所を作って、そこで裁判をするというものだ。

裁判官は非常勤である。

審理は非公開である。


結果を公開するかどうかも当事者の意思にしたがう。

非公開の上、一審限りの手続である。不服申立は基本的にできない。


裁決をくだしてしまえば、それで裁判所の任務は終了する。


責任の所在は甚だしく不分明である。
普通に考える限り、極めて頼りない制度である。


また、ISDS条項は、国際法の常識から考えれば、信じられないほど強力な効果を持つ。
「ISD条項の罠2」で述べたとおり、この民間法廷が下した裁決は、強制力がある。
通常、外国の裁判所が下した判決を国内で強制執行しようとすると、再度、国内法秩序との整合性等の観点から当該国の裁判所が判決の効力を審理する。
外国判決の効力を国内裁判所が承認することによって、自国と矛盾する法原理の侵入を排除する仕組みになっている。
ISDによる民間法廷の裁決には、このような手続はなく、強制執行が可能になる。
民間法廷の判断が、国内法秩序を飛び越えて、直ちに国内法的な強制力を持つ。
極めて特異な制度といわなければならない。


民間法廷の裁判官が、どうしてそのような強大な権力を有することになるのか。


何より、民間法廷の裁判官は、国民に対して何らの責任も負わず、たまたまその事件について選任された一個人(通常3人の合議になる)に過ぎない。
それなのに、一国の規制の合法、違法を判断し、規制を左右しかねない権力を持つのである。
こうした事態は、近現代憲法の民主主義原理や国民主権の原理からは到底説明できない。


ISD条項が体現するのは、端的に外国投資家主権と説明するしかないものである。

ISD条項は、国民主権国家を外国投資家主権に書き変えてしまうのである。

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