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2013年10月15日 (火)

あなたがそうするのは、世界を変えるためではなく


あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。
そうしたことをするのは、世界を変えるためではなく、
世界によって 自分が変えられないようにするためである

マハトマ・ガンジーの偉言から


とりあえず、この10年近くは連戦連敗になるような闘いを私たちは強いられるだろう。
ときには、世界がおかしいのか、自分がおかしいのか、わからなくなるかもしれない。


ガンディーのものとされる冒頭の言葉が、リアルに感じられる。


確かなものを確認したくなる。
今は、佐伯啓思「経済学の犯罪」(講談社現代新書)を読んでいる。


こと経済思想史に関する限り、僕は、ケイジアンならぬ啓思アンである。


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初めてスーパーやコンビニのレジに若い男性が立っているのを見て、違和感を感じなかっただろうか。
主婦のパート勤務が当たり前だった、こうした仕事に一人前の男性が立つようになってから、たかだか数年ではないだろうか。
労働条件が改善されて、男女の機会が平等になったのなら、結構なことだが、事態は逆だ。正規で働きたいと思っても、家計補助的とみなされていた仕事しか見つからないようになったのだ。
わずかな期間で、レジに男性が立つのを、当たり前のように受け入れている自分がいる。


若い人が、8時間働いて、家族を持ち、子どもを育てられないような収入しか得られないのはおかしいだろう。
もう一度、確認してみる。


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住宅ローンが不払いになった。
ほとんど手遅れ状態になった相談を受けて、必ず払うから、競売にかけないでほしいと、銀行窓口に掛け合おうとする。


窓口ですったもんだの末、銀行の手は離れた、代位弁済先の会社はこれこれだと言われる。


代位弁済先の会社に電話をかけて話をしようとする。
代位弁済した会社は、すでに回収会社に回ったと言う。
回収会社の電話番号はこれこれだ、と。


回収会社に掛け合ってみても、回収会社に権限がある訳ではなく、猶予をもらって、住宅ローンを払い続けることができるわけもない。
競売への針は刻々と進んでいく。
(住宅ローン特約付小規模個人再生なら別だったかもしれないが、調べてまで書くほどのことではない)


一昔前なら、銀行の窓口で、いろいろ事情を訴える。担当者が、住宅ローンを組んだときから顧客を見ているので(担当者が代わっても、少なくとも引き継がれているので)、担当者の人柄次第で、何とかしましょうかとなる例もあった筈だ。


しかし、今は、システムが許さない。


システムは資本にとって最適な状態にチューンアップされているが、生身の人間はシステムによって切り刻まれ、姿が見えなくなっている。


○○電機の池袋店への苦情が、沖縄やタイのコールセンターにつながる。
システムは最適化されている。
しかし、生活感覚には背いている。


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自己啓発本が山と積まれて、売れているようだ。
資本が最適化した世界に、ヒトが適合しようとしているように見える。


だから、改めて思う。
大切なのは、
「世界によって自分が変えられないようにする」ことだ。


そのためには、日常的な違和感を大事にすることなのではないかと、改めて考えている。
確か、堤未果氏が言っていた。


なんぞかんぞと思いつつ、どうやら猛暑が過ぎたらしい2013年の秋を過ごしている。

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