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2013年12月の16件の記事

2013年12月24日 (火)

今さら聞けないISD わかりやすいISD条項資料をプレゼント 本当はみんな知らないISD

この間、ほとんどの弁護士が、ISD条項を知らないという事態に少し驚かされた機会があった。
マスコミはTPPを一貫して農業対その他の産業という対立構図で問題を伝えるし、国民に知られる前にISD条項の問題はすでに決着済みみたいに報じられている。
これでは何年経とうが、ISD条項の問題性を知る機会はないと言えるだろう。
TPPは、秘密保護法と同等か、それ以上に深刻な問題を提起するものなのに、ほとんど国民には実態が伝わらないまま、あまりにも密室でことが運びすぎている。


ISD条項について、これまででどうも一番わかりやすいという評判はプレイボーイ9月23日号(9月9日発売)に掲載された『ISD条項+“強欲資本主義が日本を壊す』の特集記事のようだ。


Playboy130917isd


で、もう販売妨害にもならないと思うので、僕が主として取材を受けたこの記事のPDF版を次にアップしておこう。
以下のリンクからダウンロードしてくださいな。 

「プレイボーイISD条項特集」(PDF)


僕は、取材に対して、いつも決して大げさにも、不正確にも答えていません。
話が大げさに聞こえるとすれば、それは、密室で進んでいることが、普通に考えて、国民の立場では、ISD条項が、とんでもない代物だからです。
この頃より、僕の認識はさらに進んでいますが、とてもわかりやすいという評判なので、マチベンからのクリスマスプレゼントとするのだ。
このブログの読者には物足りない内容だと思うけれど、身近な人に教えてあげるといいのだ。


Playboy130917


この記事が掲載された号の表紙はこれ。


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2013年12月20日 (金)

フランシスコ・ローマ法王、グローバリズムとの闘いを呼びかけ

ローマ法王が、グローバリズムとの闘いを呼びかけている。
方谷先生に学ぶ」のサイトで知った。
ウォールストリートジャーナルの日本語サイトで、日本語訳したニュースが掲載されていたので、貼り付けておこう。

教会は弱者救済を-ローマ法王 経済的不平等を批判 2013年 11月 27日  12:42 JST

【ローマ】フランシスコ・ローマ法王は26日、8カ月前の就任以来初めての「ミッション・マニフェスト」を発表し、カトリック教会が改めて貧者に的を絞って活動するとともに、グローバル資本主義への攻撃に着手するよう呼び掛けた。

 

 「Evangelii Gaudium(喜びの福音)」と名付けられたこの文書は、フランシスコ法王がバチカン(ローマ法王庁)の選挙会議「コンクラーベ」で新法王に選出されて 以降強調してきた多くのテーマをまとめたものだ。不平等と社会的不公正を糾弾しつつ、カトリック教会に対し聖職者としての使命をさらに深く追求するよう求 めている。

  同法王はApostolic Exhortation(使徒的勧告)」として知られる224ページの文書で、異例に露骨な言葉を使いながら市場経済を強く批判した。同法王は「『汝(な んじ)殺すなかれ』という戒律が人間生活の価値を守るための明確な制限を設定しているのとまさに同じように、われわれは今日、排除と不平等の経済に『汝向 かうなかれ』と言わなければならない」と述べた。 

 そして「このような経済は殺すことになる」とし、現在の経済システムは「その根本において不公正」であると糾弾し、「市場と金融上の投機の絶対的 な自立を守る」ものだとした。同法王は、この種のシステムは新しい「専制」を生む可能性があり、それは「自らの法と規則を一方的に容赦なく押しつけると 警告している。

 

 26日発表の「使徒的勧告」は、フランシスコ法王が全て執筆した最初の主要文書だ。同法王は前任者のベネディクト16世と共同で今年7月の回勅「信仰の光」に署名しているが、これはベネディクト16世が2月に法王を辞任する前におおむね執筆したものだった。

 

 ワシントンのアメリカ・カトリック大学の神学者チャッド・ペクノルド助教は「ベネディクト16世は国家と市場とを同じように批判していたようにみ えるが、フランシスコ法王は、市場には国家よりもはるかに大きな権力があり、人間に対して善と同様に悪をもたらすとの考え方に向かって主導しているよう だ」と評した。

 

 フランシスコ法王は、社会の最も弱い人々、とりわけホームレス、麻薬常習者、難民、移民、そして高齢者に対するケアを促している。

 

 同法王は文書で、この種の弱者集団に手を差し伸べるにあたって、教会は傷つき、汚れると覚悟しなければならないとし、なぜならそうした教会のメン バーは保護された壁に囲まれた安全な場所(教会)にとどまるのではなく、貧者を支援するために街頭に出るからだと述べた。そして、現代世界の大きな難題と して、途方もない所得不平等を生み出している経済システムを挙げ、それは抑圧され疎外された人々を「落伍者」として放置していると批判した。


カトリック教会の法王が、グローバル資本主義と闘えと呼びかけている。
日本の知識人の知的退嬰振りが際立つ。
僕の感覚では、左派と呼ばれる陣営の人たちほどグローバリズムの持つ危険性に対する感度が鈍い。


左派の法学者に至っては、ほぼ壊滅状態である。
未だに憲法学者も行政法学者も国際公法学者もグローバリズム批判の論を張ろうとしていない。


未知だからといえ、明らかな不正義に対して、不正義を糺そうとしない。
言いたくはないが、思考停止のブサヨども、とののしりたくもなる。

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2013年12月19日 (木)

敢えて問う“一人一票”はガリレオ裁判への途ではないのか

投票価値の平等をめぐる一人一票をスローガンとする裁判の判決が、26日までに各地の高裁で出そろうという。
一人一票の裁判について、あまりにも皆がその正当性を疑わない。


生来のへそ曲がりである。
例によって一言口を挟みたくなった。
今の時代、誰も異論を唱えない問題ほど、あやうい問題だと考えるという、言い訳もある。


投票価値の平等の要請は、そのときどきの政治経済社会状況を踏まえてさまざまに考えられてよい。
むしろ最高裁は従来は、そのような価値観から一票の格差を正当化してきた。

「また、社会的、経済的変化の激しい時代にあって不断に生ずる人口の異動につき、それをどのような形で選挙制度の仕組みに 反映させるかなどの問題は、複雑かつ高度に政策的な考慮と判断を要求するものであって、その決定は、種々の社会情勢の変動に対応して適切な選挙制度の内容 を決定する責務と権限を有する国会の裁量にゆだねられているところである」(平成10年9月2日最高裁判決)

グローバリズムの進められる中、地方はどんどん疲弊化している。
一人一票を進める立場は、地方選出の議員を減らすこと、大都市選出議員の少なくとも相対的な増加を主張している。
地方の発言権は弱められ、大都市の発言権を強くする。
そうした結果を招くことは明らかだろう。
(どこから選出されようと全ての国民の代表だという建前は措く。少なくとも大都市選出議員が疲弊する地方の実情を肌で知ることがないのは紛れもない事実だろう)


思い切って、異説を言う。
投票価値の形式平等は、都市部への一極集中をいっそう進める。
資源が一極集中すれば、グローバリズムによる効率的な収奪が可能になる。
そうした社会を望むのか、それぞれの地域が地域の特色を生かしながら、自立した経済を営むことができるような社会を望むのか、投票価値の平等をめぐる議論は、こうした議論とどう重なり合うのか。


現在、進められている巨額マネーを有する一人一票運動が初めて出稿した新聞全面広告は、おそらく
“清き0.2票”はガリレオ裁判より不条理」とするものだった。
(これに疑問を唱えた拙ブログ2010年12月6日付参照)。


どのみち間違うなら、投票価値平等で、間違った方がよいという含意があるように見えた。
今は、一人一票ならば、より大幅に間違えるだろうと思えてならない。


形式価値の平等を達成すれば、東京や大阪の有権者はより大きな支配力を握ることになる。
そのメトロポリス東京の有権者は、実に12年間にわたって、極右発言を繰り返す傲岸きわまりない石原慎太郎氏を都知事として選び続けた。
そして、5000万円問題で都知事を追われる猪瀬氏に石原後継として史上最高得票を与えた。
大阪も同様(橋下知事のことだけではない。その前には横山ノック氏なんてとんでもないセクハラ知事を選挙して喜んでいた)、名古屋も同様、大都市部の有権者がこれからの日本を任せるに値する賢明な選択をしているとは到底、思われない。


少なくとも、地方の有権者は、地方の利益を反映した候補者を選ぶことが多いであろう。
そして、地方の発言権を確保しておくことこそが、今後、ますます猛威を振るうであろうグローバリズムの嵐の中で、せめても抵抗のよすがになるのではないかと思われてならない。


『正しい多数決』で、絶対的な間違いを犯すことがないよう、選挙制度の設計に当たっては、最大限の配慮を願いたいものだ。


ちなみに、一人一票運動の巨額マネーの出所であるスポンサーたちは、選挙が適正に民意を表す不可欠な前提をなす表現の自由の問題については、全く関心がないようだ。
民主主義を殺すかも知れない、秘密保護法に対して、巨額マネーを投じることはなかった。
おかげで、反対運動にかけずり回っていた弁護士たちの台所事情は、甚だお寒い状態になっている。
民主主義を守るという心意気では共通しているはずなので、是非、巨額広告費の一部でもそうした弁護士の生存のためにプールしていただきたいものである。


これが、かなわぬとすれば、一人一票を掲げる巨額マネーのスポンサーが考える民主主義とは、できる限り効率的な民主主義であり、それは、まさに秘密保護法制定過程であからさまにされた、数の暴力による効率的な意思決定である。



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身も蓋もない都政利権争い 猪瀬の後釜は安倍直系??

特捜筋のリークがある以上、都政利権(特に戦略特区利権)・オリンピック利権を猪瀬氏から奪うまで猪瀬叩きは終わらないことは、最初から分かり切ったことだった(11月23日付拙ブログ)。
何しろこの国では、どの政治家の『不正』スキャンダルを問題にするかは特捜が決めることになっているからだ。
むしろ、どうして辞任必至の猪瀬氏が、あれほど袋だたきにされながら、辞めないのか不思議だった。


壮大な利権争いの構図と観たが、最初から指定席の決まった猪瀬氏駆逐騒ぎだったのだ。
この二日ほど、官邸筋の情報が流れるようになった。
安倍総理が言及「都知事候補は若い女性」
身も蓋もない話だが、都政利権の後継者は、安倍総理が直々に指名する安倍直系という身も蓋もない結末だ。
そういう筋書きは最初から決まっていたと見るのが妥当だろう。
ばからしくてお話しにもならない。
内閣法制局長官を慣例を破って外部から人選して首をすげ替え、NHK経営委員をお友達で固める安倍総理のことであるから、都政も私物化しようという訳だ。


ここまで、延々とお粗末な猪瀬劇場を見せつけられたのは、何より、猪瀬氏の失脚が利権争いではなく、猪瀬氏のとんでもない不祥事の結果だという納得のできる理由を作ろうとしていた訳だ。
事件発覚即辞任、はい選挙、安倍総理ご指名では、そりゃ何でも、あまりに見え見えだからだ。
1ヶ月近い時間を稼いで、追及に次ぐ追及をさせる必要があった。
ほとんどの政党や政治家が特捜の掌の上で踊る。
特捜支配は、小沢事件や村瀬事件以前より、いっそう強化されたように見える。
自分たちが、どうして、こうした役回りを演じさせられているか、自覚的な政治家がほとんど皆無らしい。
オリンピック翼賛の次は、猪瀬叩き翼賛という訳で、この国の政治は、どんどん劣化が進んでいる。


大体、特捜はすでに徳田虎雄氏が5000万円提供を決定した2日後である昨年の11月21日には、事実を把握し、情報収集を開始していたというのだ。

産経新聞 2013年11月24日(日)7時55分配信


東京都の猪瀬直樹知事(67)が医療法人徳洲会グループから5千万円の提供を受けていた問題で、資金提供の決定2日後の昨年11月21日、東京地検特捜部がこの事実を把握し、情報収集を開始していたことが関係者への取材で分かった。

昨年11月20日に猪瀬氏は5000万円を受領し、特捜は早くも11月21日には事実を把握した。
その日は、猪瀬氏が都知事選立候補を表明した日でもある。
その後、猪瀬氏は、史上最高得票で当選し、オリンピック誘致に走り回りる。
なぜだか猪瀬氏当選とともに、オリンピックに冷淡だった都民の世論が、オリンピック歓迎へと傾く。
今年4月下旬には、ニューヨークから世界に向けて中東侮辱発言をしても政治的失点にもならず、マスコミは海外でニュースになったため嫌々扱い、ごく小さな扱いですませた。
9月8日に東京オリンピック開催が決まる、そのときまで、猪瀬氏批判はタブーだったのだ。
こんな構造の中で、9月17日に徳洲会グループに一斉捜査が入り、11月20日頃に、5000万円事件がリークされ、11月22日、猪瀬氏が5000万円の受領を認めた。


時系列で見れば、特捜が1年近く暖めていたネタで、今回の猪瀬辞任劇を仕組んだことは、明らかだろう。


そして、さんざん猪瀬氏に二転三転する答弁をさせた挙げ句、辞任に追い込み、後継は安倍総理のご指名という段取りだ。


重ねて言うが、ばからしくて話にもならない。
この国は、原発事故にも学ばないのだから、たかだか特捜の証拠捏造事件からは何一つ学びはしないということなのだ。
特捜の描いた通りにストーリー展開させれば、身の安泰が図れるというマスコミ、政治家、唾棄すべき存在。

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そういえば、ブロックされ、コントロールされた原発汚染水問題は、IAEAが入った後、全く報じられなくなった。いっそう闇に閉ざされたように感じているのは僕だけだろうか。


国内最大級の病院グループを狙った徳洲会事件は、当然ながら、TPP(または日米FTA)絡みである。
東電病院を落札した安田財閥系の東京建物は、この病院をどうするつもりだろうか。
23区は国家戦略特区法に基づく特例の下、企業利益目的で最先端医療を提供する、最適地である。
だからこそ、徳洲会は23区内の病院取得に意欲を燃やしたのだ。
この野望を阻止することに特捜の意図があった。
だとすれば、東電病院は、必ず徳洲会に対抗するような最先端医療提供病院ないし医療関連企業の手に落ちる筈だ。
それが、アメリカ系病院でないとすれば、アメリカ系資本に恭順の意を表した病院ないし医療関連企業である。


2013年12月18日 (水)

出生前診断に中国企業参入  中国企業によるISD条項の罠  蝕まれる日本の生命倫理

日本の投資協定で、最大の失敗の一つが、日中韓投資協定で中国企業に対してISD条項による保護を与えたことだろう。


出生前診断に中国企業が我が物顔で参入したという次の記事を読み、中国企業に対して、ISD条項を与えたことの愚かしさ改めて痛感した。


出生前診断に中国企業参入 低価格、遺伝相談の条件なし
朝日新聞 2013年12月14日

妊婦の血液から染色体異常を調べる新型出生前診断を、中国の遺伝子解析会社が日本国内で始めた。検査費用は10万円と従来の半額以下で、遺伝カウンセリング(遺伝相談)も条件にしていない。国内の実施施設は現在、学会の指針によって、遺伝相談を条件に限定されている。一般の産婦人科や不妊クリニックにも広がれば、学会の指針が骨抜きになる心配がある。

新型出生前診断を行える施設は、遺伝相談ができる態勢の整った約30医療機関に限られている。日本医学会が、専門外来などがある施設を認定している。
十分な情報なしに検査を受けると、「命の選別」につながりかねないとの指摘があったからだ。検査を請け負う米国の検査会社も学会の認定施設とのみ、取引をしている。

しかし、
新たに検査を始めた中国のBGI社は、遺伝相談を条件とせず、遺伝相談の専門家がいない産婦人科、不妊クリニックなどとも個別に検査を請け負う形をとろうとしている。遺伝相談なしに検査が広がれば、検査、病気について十分理解しないまま、人工妊娠中絶につながる心配がある。【岡崎明子】


出生前診断は、「命の選別」につながりかねない生命倫理上の問題がある。


産婦人科学会が指針を設けて、遺伝相談の専門家が検査の利点や限界などを十分な時間をとって妊婦らに説明するよう求め、遺伝に詳しい小児科医の常勤も条件とする等、慎重な体制で実施している。
日本の出生前診断は、臨床試験段階だという。
ところが、日本では生命倫理の観点を踏まえて、慎重かつ限定的にしか行われていない出生前診断の分野に中国企業は、専門家によるカウンセリングなしのお手軽診断として格安価格で、売り込みを図っている。


繊細な空間に、いきなり土足で踏み込まれた。
規制する立法がない。
中国企業の事業展開を止める手段は、存在しない。

もともと、主権国家は、自国域内において、自国の倫理観念に反する事業を展開する者に対して、自国の社会通念に従い学会の指針に従うよう行政指導することができた。
規制する法律が制定されれば、該当事業者に対して、これに従うことを無条件で求めることができたはずだ。
少なくとも日本国憲法29条の原則はそうだったはずだ。


ところが、ISD条項を武器として持つ外国企業には、憲法29条に基づく、そのような指導や規制は、無効だ。
彼らには、投資協定に盛り込まれた投資に関するルールが優先的に適用される。彼らが投資ルールの優先を主張する限り、国内法規制や行政指導は何の意味も持たない。
そして、法規制や行政指導が投資ルールに反するか否かは日本の裁判所ではなく、私的に選ばれた仲裁人からなる、お粗末な投資家法廷が投資家の利益を極力尊重する方向で、判断する。

時間をかけて一定の社会的コンセンサスが得られ、出生前診断に関する法規制を行う場合、すでに出生前診断を事業として展開している外国企業との関係では、新たな法規制は『間接収用』に該当する可能性が高い。

 

中国企業には、新たな規制で失われた利益、つまり将来的に得られるであろう合理的な期待利益を含む、「公正な」賠償をしなければならない。
少なくとも、中国企業から、そうしたクレームが出されることは確実であり、投資家仲裁廷も補償を命じる可能性があることは何人も否定できない。


確かに行政指導についてはこれを骨抜きにする判例が積み重ねられてきたことは事実だ。従って行政指導については、日本企業とこの点は変わりないともいえる。
しかし、日本企業に対しては、行政指導自体には有効性がないとしても、日本企業が、中国企業並みの産婦人科学会の指針破りを行えば、関連する施策のどこかで不利益を与えることが可能だろう。
しかし、中国企業にそんなことでもしようものなら、直ちにISD問題である。
また、法規制がなされる可能性を射程に入れて考えれば、ISD条項によって保護された中国企業と日本企業の差は歴然である。
日本企業であれば国内法規制で全て規律される。
しかし、中国企業はこれに対して強力な対抗手段を持つ。
日本政府はISD提訴されることを覚悟しない限り、中国企業の事業活動を規制できない。中国企業の出生前診断への参入は将来法規制がなされることを見越してもノーリスクだと見越してなされたものだといえよう。


生命倫理という思いがけない分野が、ISD条項の対象になる。
貿易の自由、公正な自由競争の形成を至上命題とする国際経済法の論理には、生命倫理が内在化される余地はない。
投資家の活動を制限する論理としても、生命倫理はあまりにも感傷的で頼りないものでしかない。
したがって、生命倫理を理由とする規制が、投資家私設法廷で、適法とされる可能性は限りなく小さい。


かくして、我々は、とんでもないものをすでに抱え込んでいることを自覚しなければならない。


このニュースは12月14日付のものだ。


日中韓投資協定に国会が承認したのが、11月22日だというから、唖然とするばかりだ。


日中韓投資協定を承認 本年度中にも発効
産経ニュース 2013.11.22 23:25

 日本、中国、韓国3カ国間の企業投資を促進するための日中韓投資協定は、22日午前の参院本会議で、全会一致で承認された。

 外務省によると、韓国は国会承認など国内手続きを完了。中国の政府内調整が順調に進めば、協定は今年度中にも発効する。

 協定は3カ国による経済分野での初の法的枠組み。知的財産権の保護や、進出企業と受け入れ国間の紛争解決手続きなどを明記した。政府や経済界は、日本企業の中国での活動を円滑にする環境整備の一環と位置付けている。

 


要するに、中国企業は、ISD条項が国会で承認されるタイミングを見計らって、出生前診断を本格展開し始めたのだ。
ISD条項を持った中国企業は、将来的にいかなる規制も受けることはないという見込みを持った。
仮に法規制がなされるとしても、公正な賠償がなされるから、リスクがないと判断して、単純な営利目的の出生前お手軽診断事業を展開し始めたのだ。


すでに、日本は、ISD条項に蝕まれ始めた。

知識人と呼ばれる人々のあまりの鈍感さを嘆くほかない。
すでにして、日本は独自の政策形成も価値形成もできない国家に貶められ始めているのだ。


それだけで、十分におぞましい事態だが、あえて付け加えれば、デザイナーベイビーも、単に生命倫理の問題に止まる限り、ISD条項を持った外国企業が、日本で事業展開されてからでは、法規制は事実上、不可能になる。
こうして次々と、人間の人間たる所以が投資家によって蝕まれていくのだ。


中国とのISD条項を含む投資協定が「全会一致」で採択されたという。
何という政治状況であろう。
この国の政治は、日本人の慎み深さに乗じて、進んで日本という国柄や人々の資源を外国投資家の餌食にしようとしている。



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追記12月19日
もう一つ、日本の経済連携協定や投資協定で失敗しているのではないかとの点は、いわゆるペーパカンパニーによるISD付託の除外条項を儲けていないと思われる点だ。
これまで締結した国の中で、ペーパーカンパニーの拠点となりそうな国の条文まで精査する余裕がないので、危惧だけ指摘しておこう。
何と、投資家仲裁の趨勢は、ペーパーカンパニーによるチャネリングと呼ばれる、適宜な国籍選択を許容している。
そして、日本の国際経済法の有力な潮流は、そうした現象に対する批判を欠いているどころか、これを推奨する気配すらあるのだ。

2013年12月16日 (月)

NHKは放送法違反である NHKを取り戻す! 今朝の赤旗報道

安倍首相は、NHKを私物化している。
自分の有力な支持者や、かつての自分の家庭教師を経営委員に送り込んで、NHKの放送内容を著しく偏向させている。
秘密保護法成立の翌週月曜日12月9日の夜7時のニュースは、冒頭で安倍首相の秘密保護法弁明の記者会見の模様を延々と垂れ流し、最後に改めて時間を2分延長してまで、安倍首相の記者会見の模様を垂れ流した。
12月14日の土曜日には、午後6時頃だったか、緊急記者会見とやらで通常の放送予定を急遽変更して、どうでもよいような安倍首相の記者会見の模様を垂れ流し、政府見解を記者が補足して説明していた。


見るに見かねる。
これは、公共放送の私物化であり、放送独裁である。
しかし、他のテレビ局や大手新聞からはNHKの偏向報道について正面から批判したものがないと、思っていたら、赤旗が報道した。
末尾にリンクを貼り付けておく。


NHKも民法も放送法の適用を受ける。
放送法第1条は放送法の目的を定める。
その第2号は「放送の不偏不党、真実及び自律を保障することによつて、放送による表現の自由を確保すること」とし、
第3号は「放送に携わる者の職責を明らかにすることによつて、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること」と規定している。


放送法第4条1項は番組の編集について、次の通り規定する。
2号「政治的に公平であること。
4号「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。


安倍首相の記者会見垂れ流し放送が「政治的公平」を欠き(放送法4条1項2号違反)、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」(放送法第4条1項4号違反)という放送法の規定を蹂躙していることは誰の目にも明らかである。
NHKは、このことによって「放送の不偏不党」(1条2号)を逸脱して、放送を安倍首相の私物として提供し、「健全な民主主義の発達」(1条3号)を著しく阻害した。


また、赤旗によれば、12月5日の参院特別委員会での強行採決を報道した『ニュースウオッチ9』は、『対立の果てに』と題するニュースで記者はこう説明した。
「これから予算案の編成、税制改正の論議がある。それへの影響を避けたい。ねじれが解消し、決められる」
赤旗は、「まるで政府や自民党の報道官のようでした。」とする。


秘密保護法が深夜11時30分頃に成立する12月6日の『ニュースウオッチ9』は、本会議を中継しないばかりか、「同盟国アメリカと高度な情報を共有するために、秘密とすべき情報がもれるのをなくすべきだというのは多くの政党が共有している」とキャスターがまとめたという。その後、自衛隊の歌姫として、海上自衛隊音楽隊の歌手の活躍を特集したという。


これらの報道が、「放送の不偏不党」を踏みにじり、「政治的公平」を欠き、「できるだけ多くの角度から論点を明らかにする」という放送番組編集方針に違反していることは明らかである。


安倍首相は、NHK経営委員を自分の応援者や、かつての家庭教師、自分と財界の会の有力者を任命したが、これは、放送法第31条1項が「委員は、公共の福祉に関し公正な判断をすることができ、広い経験と知識を有する者」とする規定に反するか、少なくともその精神に背いている。
放送法第3条は、「放送番組は、…何人からも干渉され、又は規律されることがない。 」と規定して放送番組編集の自由を規定する。安倍首相は放送法3条に違反して、放送番組に干渉し放送番組編集の自由を侵害している


放送事業者は、放送番組の適正を図るため、放送審議会を設置するものとされており、放送審議会は、放送事業者の諮問により、意見を述べたり、放送番組の適正を図るために審議し、放送事業者に意見を述べることができるとされている(放送法第6条)。

平成25年度9月のNHK放送番組審議会の出席者は以下のとおりとなっている。


委 員 長 福井 俊彦(元日本銀行総裁)
副委員長 北城恪太郎(日本アイ・ビー・エム(株)相談役)
委 員
秋池 玲子(ボストン コンサルティング グループ パートナー&マネージング・ディレクター)
大野 博人(朝日新聞社役員待遇論説主幹)
小田 尚(読売新聞東京本社専務取締役論説委員長)
倉重 篤郎(毎日新聞社論説室専門編集委員)
駒崎 弘樹(NPO法人フローレンス代表理事)
紫 舟(書家)
龍井 葉二(連合総合生活開発研究所副所長)
細谷 亮太(聖路加国際病院副院長、小児総合医療センター長)
谷口 肇(全国農業協同組合中央会常務理事)
若月 壽子(主婦連合会事務局)
和田 章(東京工業大学名誉教授)


NHKは、「放送番組に関して申出のあつた苦情その他の意見の概要」を審議会に提出しなければならないことになっている(放送法6条5項3号)。


このルートがどの程度、有効であるかは未知であるが、NHKに対して、どんどん苦情を伝えることが、僕たちにできるまず第一歩だ。
NHKに抗議し、NHKを監視しよう。


赤旗も、なかなかよい報道をしている。
次は、是非、一般視聴者に何ができるかを報じてもらいたい。

赤旗は、市民団体が経営委員会に申し入れをしている模様を伝えているが、審議会に申し入れるのも有効なようにも思われる。

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NHKオンラインサイト
みなさまの声にお応えします。

FAX  03-5354ー4000
メール http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html
電話 0570-066-066
    上記ナビダイヤルをご利用になれない場合は050-3786-500

 ・ナビダイヤル0570-066-066は、固定電話からは60秒毎におよそ10円、携帯電話からは20秒毎におよそ10円の通話料金でご利用いただけます。

・受付時間:午前9時~午後10時(土・日・祝も受付)です。

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NHKに今、何が?

異常な秘密保護法報道

 

まるで政府報道官

NHKの秘密保護法をめぐる報道に批判が殺到しています。本紙には「安倍政権のいいなりになっている」「危険性がまるでわからない」「NHKに抗議した」と次々に寄せられました。NHKにいったい、何が起きているのでしょうか。(NHK問題取材班)


 

写真

(写真)東京・渋谷のNHK放送センター

 

 安倍政権に肩入れするかのようなNHKの異常な報道ぶりは、国会最終盤にいちだんと強く表れました。

 

 12月5日、参院特別委員会で秘密保護法案は強行採決されます。「ニュースウオッチ9」が、「対立の果てに」と題して伝えました。与党による採決 強行を記者がこう説明しました。「これから予算案の編成、税制改正の論議がある。それへの影響を避けたい。ねじれが解消し、決められる」。まるで政府や自 民党の報道官のようでした。

 

“歌姫”長々

 

 翌6日の参院本会議で成立。「ニュースウオッチ9」は、「同盟国アメリカと高度な情報を共有するために、秘密とすべき情報がもれるのをなくすべき だというのは多くの政党が共有している」とキャスターがまとめました。番組では、続いて「自衛隊の歌姫」を特集。海上自衛隊・東京音楽隊の歌手で、自衛隊 の広告塔となっている“歌姫”。その活動を長々と伝えました。

 

 ちょうどこのとき、インターネットの国会テレビでは参院本会議を生中継。秘密保護法反対討論に立つ日本共産党の仁比聡平議員の訴えを映しだしていました。国会のまわりや全国各地では反対の集会やデモが広がり、国民の反対の声が鳴り響いていました。

 

 秘密保護法のあとに安倍政権がねらうのは集団的自衛権の行使、つまり“海外で戦争する国づくり”です。NHKのニュースはそれを先取りするかに見えました。

 

 国会内外の「反対」の声は無視して、それにぶつけるように自衛隊をクローズアップするNHKの報道姿勢。本紙読者からは「まるで戦争中の大本営発表でしかありません」(三重県の女性)と厳しい意見が寄せられました。

 

検証はなし

 

 民放では法案の危険な中身を検討するニュースや番組を放送しましたが、NHKには独自に検証する番組がついに出てきませんでした。

 

 NHKが実施した世論調査(6~8日)では、「知る権利侵害に不安を感じる」と答えた人が73%に上りました。「感じない」とした人は20%でした。秘密保護法に対して人々の疑問はいっそう強くなっています。

 

安倍人事 早くも影響か
引き締め強化 現場は萎縮

 

 秘密保護法報道の異常が際だったNHK。元NHKプロデューサーの永田浩三・武蔵大学教授は、「安倍首相の意を受けた人が経営委員会に入ってき て、(NHKの現場は)その人たちを怖がっているのではないか」と指摘します。経営委員会人事が早くも番組に影響が出ているというのです。

 

 永田氏はETV番組「問われる戦時性暴力」(2001年)を制作したとき、実際に安倍氏(当時内閣官房副長官)から圧力を受けた経験があります。

 

次期会長を狙う

 

 「安倍氏は放送総局長を呼び出し、『ただではすまないぞ。勘ぐれ』と言ったそうです。『作り直せ』と言えば具体的な圧力になるから『勘ぐれ』と言ったのです」

 

 10月、NHKの経営委員会に安倍首相が自らに近い人物を推しました。

 

 百田尚樹(作家)、長谷川三千子(哲学者)、本田勝彦(日本たばこ産業顧問)、中島尚正(海陽学園中等教育学校長)の4氏です。秘密保護法案が衆院で審議入りする直前の11月4日、自民党、公明党、日本維新の会、みんなの党が賛成し国会で承認されました。

 

 経営委員会は、会長の任免権や執行部の監督権限を持っています。会長選出は、12人の委員のうち9人以上の賛成が条件です。議決されるため、首相 寄りの経営委員を送り込むことで、次期会長に安倍政権の息のかかった人物を据えることを意図したとみられています。狙いは、公共放送の支配にあります。

 

 すでに自民党や財界からNHKの番組に不満の声が上がっていました。現在の松本正之会長(元JR東海副会長)のもとで放送された格差社会の問題を取り上げたものや震災復興予算の流用、原発事故を追及した番組がやり玉に上がりました。

 

歴史番組を攻撃

 

 右派勢力も加わって、歴史番組が「左翼偏向」「反日的」と攻撃されました。12月の衆院総務委員会で、日本維新の会の議員が「NHKは偏向放送を 繰り返してきた」と質問。松本会長は「重要な番組については、一部門ではなく他部門も含めた形でチェックする」「考査部門も会長直属の組織にしてやる」 と、引き締めの強化を打ち出しました。

 

 あるNHK関係者は、秘密保護法と経営委員の任命を安倍政権が強引に進めていることに危惧します。「内部的自由が奪われてしまわないか。われわれにとって、公共放送にとって切実なことです」。永田氏も「安倍首相の狙いを断じて許してはいけません」と言います。

 

 経営委員会では、退任を表明した松本会長の後任を24日までに議決するとしています。有力候補として三井物産出身で日本ユニシス相談役の籾井勝人 (もみいかつと)氏の名前が取りざたされています。しかし、安倍首相の介入を懸念する一部委員から、反発の声が上がっているとされています。

 


 

新たに経営委員会に加わった4氏の横顔

 

長谷川三千子氏(哲学者)

 

 「民間人有志の会」発起人。右翼・改憲団体「日本会議」代表委員。

 

 ▽「国家が一切の力を放棄するという日本国憲法の『平和主義』は、国家主権の放棄であり…全くめちゃくちゃな憲法なのです」(「産経」4月30日付)

 

百田尚樹氏(作家)

 

 昨年の自民党総裁選時、「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」発起人。

 

 ▽「もし他国が日本に攻めてきたら9条教の信者を前線に送りだす。そして他国の軍隊の前に立ち、『こっちには9条があるぞ!立ち去れ!』と叫んでもらう」(ツイッター)

 

本田勝彦氏(日本たばこ産業顧問)

 

 安倍首相が小学生のときの家庭教師。首相を囲む財界人が集う「四季の会」のメンバー。

 

中島尚正氏(海陽学園中等教育学校長)

 

 「四季の会」の主要メンバーであるJR東海・葛西敬之会長が海陽学園の設立に関わる。

 


 

市民団体「干渉排し会長選考を」

 

 市民団体は、安倍首相がNHKを人事的に支配する布石が打たれていると懸念し、次期NHK会長選考にあたって、経営委員会に申し入れをしました。

 

 放送を語る会、日本ジャーナリスト会議(JCJ)、NHKを監視・激励する視聴者コミュニティは、政権の干渉を許さず、自主的に選考するよう求めました。

 

 会長の選出基準については、「ジャーナリズムと放送の文化的役割についての高い見識を持ち、言論・報道機関の責任者として、放送の自主・自立の姿 勢を貫ける人物であるかどうかを柱にすえるべきだ」と強調しています。審議経過の議事録公開や公募制の採用、候補者の所信表明の実施も提案しました。

 

 NHK問題を考える会(兵庫)も経営委員会に「次期会長は『自主・自律』『公正・公平』が貫ける人を」とする要望書を届けました。

 

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2013年12月13日 (金)

雑誌広告短評 秘密保護法成立の翌週に週刊誌は何を伝えたか  マチベンの自由研究

石破さんは、相変わらず、危ない発言を続けている。
テロリスト発言の次は、メディアに自粛をしろとのお達しである。
与党幹事長がこんな発言を堂々と繰り返しているのに、公明党は眠ったままだし、内心、この法律はやばいと思っている筈の自民党陣笠議員も沈黙を守っている。
そろそろ造反しないと、自分で自分の首を絞めることになる。
その上、グローバル企業への売国に加担しているのだから、目も当てられない状況である。


さて、新聞の一部やテレビの一部が、それなりに秘密保護法やそれに引き続く弾圧立法と闘っている(但し、秘密保護法に込められた経済的な狙いについては固く口をつぐんでいる)のに対し、この国の雑誌は、なべてひどい状況だ。
中日新聞と朝日新聞から拾った雑誌広告を短評してみよう。
“秘密保護法の翌週、いったい週刊誌は何を伝えたか”
マチベン流自由研究である。


Bunsyunshinchyou

代表的な男性総合週刊誌として、双璧をなす週刊文春と週刊新潮であるが、秘密保護法の秘の字もない。というか、別の意味の秘密 のデコメ絵文字はありそうであるが、断じて秘密保護法ではない。
両誌とも、韓国パク・クネ批判をトップに配して、硬派振りを競うが、日本の歴史上、本質的な問題は見事にスルーしている。
言論監視機関に、当面お目こぼしもらえおうという作戦のようであるが、僕が、石破さんなら「秘密保護法を無視したことが許せない。テロリストから日本を守るためには秘密保護法が極めて重要だ。これをまともに報じないのは、反日的だ」とクレームを付けたくなる。


週刊現代オンライン


http://www.weeklypost.com/131220jp/img/hung.jpg


かつては、文春や新潮とは一線を画しているかに見えた週刊現代と週刊ポストであるが、最近は、上記の2誌との区別がつきにくい。
両誌とも秘密保護法成立という歴史的状況に向き合おうとしていない。
週刊現代に、かろうじて、安倍昭恵夫人の告白の中で秘密保護法の「強行」に異議があるかのような文字が見えるが、明らかではない。
両誌とも、石破さんにしてみれば、不本意である。
どうして秘密保護法がスパイ防止やテロリスト撲滅を果たす重要法だということを力説しないのか、秘密保護法成立の画期的意義について広く知らしめるよう
クレームを付けたくなる。


Asahimainichi_2

本体の新聞は、秘密保護法と果敢に闘っている両誌だが、週刊誌の方は、どこに秘密保護法が採りあげられているかわからないほど扱いが小さいのが特徴的だ。
本体の新聞との関係上、アリバイ的に「反対しましたよ」という記事を残しただけかとも見える。
腰が据わっていないことは見え見えだ。
石破さんにしてみれば、スパイ防止、テロ防止のため、今後、二度と秘密保護法反対などという記事は載せるなとにらみを利かせたくなるところだ。


Flash_2

かつて、メディアのどこも報道しない清水建設の手抜き工事をすっぱ抜き、マチベンの貴重な情報源となっていたFLASHだが、最近は、往時の面影はない。
秘密保護法については一切触れず、偽装食品等々のお上公認記事で、お茶を濁している。
硬派な話題も採りあげあるというのであれば、石破さんにすれば、やはりスパイ防止、テロ防止のために如何に秘密保護法が必要であるかを力説するように働きかけたくもなろうというものである。


http://imgfriday.net/pc/img/cover/topic_20131227.jpg


意外だったのが、FRIDAY。
一貫したスタンスだったらごめんなさい。
ずばり、筆頭記事が「逆らう国民はテロリストだ!」
「自民独裁化で始まる監視社会 恐怖のストーリー」
「国民をナメて、ナメきっている」

と真っ向勝負の特集を組んでいる。
マチベンはまだ読んでいないが、石破さんとしても、一目置かざるを得ない仕上がりである。


Playboy_2

最後は、我らがプレイボーイ。
「霞ヶ関の“ニッポン支配”完了!!」と秘密保護法などの一連の記事で、巻頭十数頁を割く特集記事を組んでいる。
マチベンも登場しているので、是非、お買い求めいただきたい。
プレイボーイは、TPPにも一貫した反対姿勢を貫き、“ぶれない”プレイボーイ振りを発揮している。
石破さんとしても、見上げたものだと思っているかもしれない。


代表的な女性週刊誌にも秘密保護法の見出しはなかった。
女性誌もエロい記事も書くのであるから、プレイボーイやFRIDAYを見習えないものだろうか。
石破さんにしてみれば、今後は、もっと積極的に、スパイ、テロ防止のための女性の心得を説いてもらいたいに違いない。


ついでだから、この間、広告が掲載された月刊誌も少し見てみよう。


Bungeisyunju_2

文藝春秋に秘密保護法反対がないのは、当然に見える。
この広告は、秘密保護法成立の直前の広告なので、秘密保護法成立に触れることがないかもしれないが、秘密保護法が問題になるのはわかっていてスルーである。
石破さんにしてみれば、力強い援軍としたい雑誌ではないかと思われる。
どうして東アジアの一触即発の危機をもっと報じてもらえないのか、東アジアで本気で対決する気があるのか、不安を覚えるかもしれない記事である。


Sekai

岩波書店発行の世界は、終始ぶれない。
断固、秘密保護法反対の論陣を張っている。
石破さんから、文句が出ても、はねつける根性だろう。
見上げたものだ。


Sapio_2

前月号では、秘密保護法反対を明確にしたSAPIOが、今月号では、スルーである。
ぶれるSAPIOといった、甚だ奇妙な現象である。
腹の据わった反対だったのか、ただ軽い乗りで反対してみたのか、今後に注目したい。


Ushio_3


創価学会系の潮は、なんとも平和な日本を描いてみせる。
公明党が、秘密保護法のお先棒を担いだ事実はどこにも出てこない。
というか、本来は、秘密保護法の必要性、東アジアの緊迫した情勢を伝えて、学会員の方々のご理解を得るべきではないかと考えるのだが、そんな素振りはつゆほどもなく、ただひたすら平和を唱えている。
公明党には、愛想が尽きる思いである。
与党であることの、何がそれほどいいのか。

この広告が掲載された同じ日の朝日新聞には、次の記事があった。
進む補完勢力化、薄れる存在意義、至極ごもっともな意見である。


Koumeihokanseiryokuka_2

最後にマチベンのまとめを述べておこう。
今、秘密保護法に真正面から対峙しなかった総合誌は、早々にときどきの政権の靴の裏を舐めさせられる御用誌に貶められる。
そして、遠くない将来、戦前の迎合言論を凌駕する腰抜けの亡国雑誌だったとの猛省を強いられるに違いない。
反省のよすがにするためにマチベンが予めまとめておいてあげた次第である。

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追記
ブログとしての落ち着きは甚だ悪いが、朝日新聞本体で出版している「AERA」には、正面から掲載されているとの情報があったので、ご紹介する。
http://publications.asahi.com/aera/nakazuri/image/20131216.jpg

2013年12月11日 (水)

スケベが日本を救う プレイボーイを買おう。 軟派誌の見せる誇りと、硬派誌の保身

週刊誌がなべて、茶色の朝状態なのに対して、軟派の代表紙『プレイボーイ』は、『霞ヶ関の“ニッポン支配”が完了!!』と硬派な大特集を組んでいる。
巻頭論文に当たる「『NSC/秘密保護法』なぜこんなに急いだのか」では、マチベンも登場して、秘密保護法を批判しているのだ。


Playboy20131223


硬派な振りをして派手な見出しを付ける、おじさん週刊誌は、全敗に近い。
少し前までは、新潮と文春はだめでも、ポストや現代はという評価もあったが、小沢事件後のいつからか、後の2誌も、本質的であればあるほど、スルーするようになったという点で、前2誌と見分けが付きにくくなったというのが、マチベンの印象だ。
なんだかんだと弱い者イジメしかできないようでは、硬派が泣くであろう。
なべて週刊誌は、軟派な『プレイボーイ』に完敗の体だ。




Playboy20131223hyoushi


はい、この週刊誌、しっかり軟派なのです。(^^)V



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買うのが恥ずかしくない人は、買うのだ。
正しい言論を買うことによって、支持しよう。

昨日の中日新聞『特報』 戦前の言論弾圧法制の歴史

運動は、走りながらするものだと、先輩から教えられた。
考えてからするものじゃない、おかしいと思ったら声を上げよ、理屈は後から付いてくる。
不正義を見逃すな、まず動け、動きながら考えろと教えられた。
ずいぶん無茶なことを言うと思ったが、今では、自分もそれなりにさまになってきたと、思わなくもない。


走りながら、考えよと言っても、とりあえずのところ、秘密保護法は、成立した。
施行させないために廃止を求める運動をするにしても、ここらで少し考えて見るのもよいだろう。
という意味だと思うが、昨日の中日新聞の特報は、戦前の言論弾圧の歴史を弾圧法制と、歴史を絡めながら、紹介してくれている。
短い時間で簡単に言論弾圧の見取り図を得るには有益だと思うので、ご紹介する次第である。


Chunichi131211


広告を見れば、ほとんどの週刊誌が、恰も秘密保護法の制定がなかったような見出しが並んでいる。
つまりは、秘密保護法の制定自体が秘密であるかのような、秘密保護法の先取りモードである。


「特報」が最後に紹介する「茶色の朝」は、目立つことはしないようにと、こざかしく保身を図っても、結局、弾圧される、そんなことなら、あのとき抵抗すべきだったと、今の僕たちに、訴えている。


さあ、みんなで、叫んでみよう、
秘密保護法なんて怖くない、
秘密保護法なんて無効だ、と。



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2013年12月10日 (火)

秘密保護法成立翌週明けの光景

秘密保護法成立の翌週明けの風景。


NHKの国営放送化が顕著だ。9日午後7時のニュースは安倍首相の記者会見をただ延々と垂れ流し、最後に時間を2分延長して、再度垂れ流し。おかげで、さすがの達人国谷裕子もクローズアップ現代がまれな完全時間切れ発生。

週刊誌は、秘密保護法成立に触れない派が多数派か。負け犬は早々と秘密保護法モードへ。そんな中、気を吐く週刊プレイボーイ。官僚の全面支配の大特集。マチベンによれば、支配者は法律の壁で隔てられた、さらに奥にまします。


それにしても小沢事件、村木事件と傷ついた特捜の威信は完全復活か。くしゃみしただけで、オリンピック最大の功労者を失脚させた。あいかわらずメディアは お先棒担ぎ。猪瀬都知事をかばう気は起きないが、特捜に振り回されることが何を意味するか自覚しないと、秘密保護法と特捜支配がセットになる。オリンピック翼賛した共産党はとくに自覚してもらいたい。


特捜のくしゃみで、猪瀬都知事が株主総会で追及して東電が売却を決めたと言われる、時価120億円ともいわれた東電病院の入札を徳洲会が辞退。安田財閥の東京建物が100億円で落札していたことを知る。一つの利権を排除して次の利権が座る。東京建物はマンションにするわけでもあるまい。東電病院はどうなるのか。


マスメディアと検察権力を操ることのできる者が政治家を支配するのはナンバー2が粛清された、かの国の風景に似る。

民主政体をとるこの国の場合は、それだけ、この国を操ろうとする者が焦っている証でもある。

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2013年12月 8日 (日)

ストイコビッチ監督辞任に寄せて

名古屋グランパスのストイコビッチ監督が、昨日の試合をもって監督の任を終えた。


ストイコビッチは、日本を、名古屋を、こよなく愛してくれた。
Jリーグ発足後しばらく、名古屋グランパスは、浦和レッズとガンバ大阪と並んでJリーグのお荷物と呼ばれた。
鳴り物入りで獲得したワールドカップ得点王のリネカーは、不振で僅かな期間でイギリスに帰り「日本では昼間自動車工場で働いている労働者がサッカーをしている」とグランパスのことを揶揄するコメントをしたと、イギリスから聞こえてきた。


そんな名古屋グランパスに入団したのが、ストイコビッチだった。
Jリーグにも、世界の一流プレイヤーが招かれていたが、いずれも最盛期をヨーロッパサッカーリーグで終え、Jリーグは年金リーグと揶揄されていた。


ストイコビッチは、最盛期をJリーグで過ごした希有な世界的プレイヤーだった。
今はアーセナルを率いるベンゲル監督と、超一流プレイヤーであるストイコビッチというワールドクラスのサッカーを間近に見ることができたこの時期は、名古屋のサッカーファンにとって至福のひとときだった。
ストイコビッチは、Jリーグなんかで、くすぶっているような選手ではなかったのだ。


どうして彼が名古屋に呼ばれたのか。
それはヨーロッパ人は、セルビア人を差別するからだ。
第一次世界大戦の引き金を引いたとしてヨーロッパではセルビア人を差別し、嫌忌する。


ストイコビッチが活躍するのに十分な環境はヨーロッパにはなかったのだ。
だから、ストイコビッチも二流、三流のJリーグの、最下位争いの常連であるグランパスに来ることになった。


ストイコビッチは、知将ベンゲルが采配を振るうようになって俄然、輝きを増した。
彼がレッドカードの常連になったのは、むしろストイコビッチのプレイの高さに追いつくことのできない当時のJリーグの審判のレベルに問題があったと思う。
彼は、ちゃんと審判してくれと、苛立ち、抗議し、そのたびにカードを食らっていたのだと思う。


彼は再び、監督して招かれ、名古屋で指揮を執り、名古屋グランパスにJリーグ優勝をもたらし、そうして今、去っていく。
彼が、日本を愛したのは、間違いない。
日本には、セルビア人を差別する意識は全くないからだ。


マチベンは、一度でいいから彼と会ってみたいと夢見ていたが、かなわぬ夢に終わる。


セルビア人差別の、多分、動かぬ証拠がある。
第二次大戦後、アメリカ軍、NATO軍が、攻撃した国は、いずれも有色人種の国だ、と思う。
白人国家は白人国家を攻撃しなくなった、と思う。
そして白人国家でありながら、空爆された唯一の国家が、当時のユーゴスラビアだ。
僕は、ストイコビッチが、ゴールを決めた後、ユニフォームをまくり上げ、「STOP BOMB」と書かれたTシャツをテレビカメラに大写しに示し、レッドカードだったか、イエローカードだったかを食らった情景を忘れることができない。
1999年ユーゴ空爆のテレビ映像を、僕は、「あの戦火の下に僕がいる」と感じて見つめていた。


ピクシー、これからも日本を愛してください。

 
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孫崎亨氏のメールに続いて、ピクシーのことを書きたくなったので、急ぎ、資料も参照せず、記憶を書きとめた。
今、アメリカの軍事産業は、シリア攻撃を議会に止められ、合理的な期待利益が損なわれて、相当に焦っていると思われる。
血に飢えていると言ってもよいだろう。
いずれにしろ次に標的にされるのは、有色人種の国家であり、おそらく、独裁国家と非難される資格のある国家なのだ。
独裁国家の仲間入りを日本がしたという孫崎亨氏のメールで知らされ、心穏やかではない、TPP反対講演会巡業中の2013年12月8日である(太平洋戦争開戦の日)。

孫崎亨氏メール転載 TPP反対大デモでの発言(「戦後の歴史で安倍政権は最悪」) 檄文 この国の置かれている今、ここ、について

7日大デモ前の集会で話をした。
主催者は三宅洋平氏等である。
主催者の雰囲気から、集まりは若者主体である。


本来はTPPへの集会であった。しかし秘密保護法可決の翌日であり、人々は安倍そのものへの批判で満ちていた。
私の発言は次のとおりである。


********************************


戦後の歴史の中で間違いなく安倍政権は最悪である。

1:TPPで国家主権を明け渡す。
 そして国民健康保険を実質的に崩壊させる。


2:原発で再稼働を図っている。


3:秘密保護法で、国民の知る権利を奪おうとしている。


4:NHKやTBS等の報道機関には脅している


5:集団的自衛権で自衛隊を米軍のために海外で戦闘させようとしている。


6:近隣諸国と意識的に緊張関係を作っている


国民の利益を全く無視し平然としている政権が過去あったか。小泉政権位だ。


何故こんなひどい政権が糾弾されずに、不思議なことに国民の支持を得ているか。

すべては嘘と詭弁である。
その責任はその建物のNHKも加担している。

今述べたもの、全ては米国と関係している。


米国は昔独裁国と手を結んだ。


イラクのサダムフセインがそうだ。
韓国の朴大統領、今の大盗聴の父がそうだ。
イランのシャーがそうだ。
フイリピンのマルコスがそうだ。
ベトナムのゴジンジエム政権がそうだ。

 

相手国の民主化なんて何とも思っていない。利用できればいい。

 

TPPは自由貿易体制を築く事なんか考えていない。
公平で平等なんてかけらもない。
あるのは日本の富の略奪だ。
どの富か。国民人地一人一人の富だ。

日本の国民健康保険を抱懐させ、国民に私的医療保険に入らせ、国民の富を奪うことを真剣に考えている。


日米の経済人会議があった。
そこでTPP促進を決議した。
日本側代表が米倉経団連会長だった。米国側は誰だったか。アフラック日本の社長だ。


どのような世界が来るか。米国では年収350万円以下の人の30%が保険に入っていない。当然だ。日々の生活が苦しい中高額の保険は後回しになる。
米国では低所得者の平均年齢は高額所得に比し5歳低い。


何でこんなTPPに入ろうとするか。
日本に何の利益もない。
米国は自動車関税の引き下げを長期間しないことをさっさと決めた。


何故か。


米国のご機嫌を取るだけである。
それで米国に評価されるならいい。
しかし、米国で追随だけしている国で、尊敬をえられるわけがない。
象徴的なのは雑誌フォーブスでの「世界で最も力のある人」のランキングである。


安倍氏の評価の低いことに驚く。


1-プーチン・ロシア大統領、2-オバマ米国大統領、3―習近平中国国家主席、4-フランシス・ローマ法王、5-メルケル独首相、8-アブドラ―・サウジ国王、11-キャメロン英国首相、14-李克強中国首相、18-オランド仏大統領、20-ルセフ・ブラジル大統領、21-ガンディー・インド国民会議総裁、23-ハメネイ・イラン最高指導者、26-ネタニヤフ・イスラエル首相、28-シン・インド首相、32-潘基文・国連事務総長、34-・ナヒヤーン・アラブ首長国連邦大統領、46-金正恩第一書記、52-朴槿恵・韓国大統領、57-安倍首相


原発であれ、TPPであれ、秘密保護法であれ、推進する側は嘘と詭弁で推進している。


米国でも新聞テレビへの世論の信頼度は23%程度にしか過ぎない。
日本もまた、情報は一方的に受け入れるのではなく、自ら入手する努力をする必要がある。


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TPP巡業中、事務所に寄る時間があり、たまたま孫崎亨氏のメールを読んだ。
かつての米国の同盟国が独裁国であったことを指摘されたのは、衝撃だった。
知識としてはあっても、今、ここ、この国が置かれている状況と結び合わせる想像力がなかった。
檄文であると考え、紹介する。

2013年12月 5日 (木)

超安心 秘密保護法なんて怖くない! 憲法は最強の切り札なのだ

何か、このまま秘密保護法が成立してしまうと、いっぺんにみんな気落ちしないか心配になってしまったので、マチベンからのアドバイス。


憲法21条の「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由」には「過度に広範ゆえ無効の法理」とか「不明確ゆえ無効の法理(あいまいゆえ無効の法理)」とかウルトラマジックな切り札が用意されているんです。
これは大学生でも知っている法理だけど、法学部生でないと知らない可能性があるから、書いておくね。


要するに、表現の自由は民主主義を支える重要な権利だから、表現行為が萎縮するような法律は厳に慎まなければならないんですね。
過度に広範だったり、曖昧だったりすると、表現行為が萎縮してしまうわけ。
そうなると民主主義自体が機能しなくなって、誤った政治が行われても、民主主義による是正ができなくなっちゃうので、表現行為はとりわけ厚く保護されてるんですね。


今回のように何が秘密かわからないような、とても不明確な国民に対する表現の自由に関わる禁止、
全省庁に秘密があるような非常に広範な秘密に関わる国民に対する表現の自由に関わる禁止、
については、「不明確ゆえ無効」「広範ゆえに無効」と呪文を唱えると、一気に秘密保護法全部が無効になっちゃうわけ。
とっておき、ミラクル憲法マジックですよ、これは。


安全保障の核心部分を知り(たとえば、いつのまにか日米安全保障条約がアメリカから破棄されていたなんての最大の特定秘密)、触れ歩いても、ネットで流しまくっても、少なくとも、秘密保護法は全部無効なので、処罰される理由はありません。


原発放射能情報や、原発事故収束作業状況なんかを触れ歩いても、少なくとも秘密保護法は処罰できません。


そうは言っても、戦前、あんなにやりたい放題に弾圧されたではないかという向きもご安心。
戦前は日本国憲法はありませんでした。
大日本帝国憲法は、法律さえ作れば、無制限に人権を制限することができることになっていましたが、日本国憲法は、法律を超える最高法規ですから、憲法違反で無効だと唱えれば、無効になっちゃうんです。(^^)V


欲張りじいさんは損をするというのは真理で、今回は「何でもかんでも秘密」とばかりに、あんまり欲張ったので、この法律は全体として無効になっちゃうんです。


という訳で、いずれ、秘密保護法に取り組んできた、弁護士や学者がここらあたりは明らかにしてくれると思いますので、とりあえず今日はここまで。


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裁判所から、締め切りを過ぎた書面を出すように厳しいお叱りを受けております。
短文でも投稿だけしておきます。


あ、それから秘密保護法で一番、損こくのは、位の高い政治家ですね。
せっかく大臣になっても、国政の重要機密は全部、アメリカ政府と、グローバル企業のものなんですもの。
大臣は、ただのお飾り人形。
お飾り人形でいい人たちだろうから、それもいいけど。


追記 重大な段階になっていますが、法律はすぐに施行される訳ではありません。
一応1年以内に施行するとなっていますので、その間に政令で決めるべきことを決めることになります。
施行させない運動も重要です。
しかし、社会の空気として表現活動を自制したり、萎縮することが、もっと心配です。
秘密保護法の成否が決する12月6日から10日まで、マチベンは、地方巡業で、ネット環境からも離れる見込です。
したがいまして、最も面白い時期にブログの更新が中断することになる可能性が高いのですが、上記事情ですので、ご心配なく。(^^ゞ

2013年12月 4日 (水)

愛国者に告ぐ 特定秘密保護法は日本を滅ぼす悪法である

ネットもマスコミも含めて、さすがに秘密保護法を支持する声は多くない。


目立つところでは新自由主義を推進する代表的な論客がほぼ一致して秘密保護法を支持していることだ。

このことも秘密保護法の主たる狙いが復古的な目的ではなく、経済目的であることを裏付けている。しかもこの法律から浮かび上がるのは売国的なまでもあからさまな企てだ。

だから、対外的な脅威から日本を守るために愛国心から秘密保護法を支持している人たちには、これまでマチベンが明らかにしてきたこの法律のからくりをよく見て、知ってほしい。

この法律を支持することは、新自由主義者による売国的な企てにまんまと加担させられることになる。

この法律では国家を守ることはできない。仮に北朝鮮や中国と軍事対決が生じても、この法律は国家防衛を却って無力化じ、日本滅ぼす。

愛国者こそ、この法律に体を張って反対しなければならない。反対運動に日の丸の旗をなびかせなければならない。

特定秘密保護法には日本の存亡がかかっている。


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昨日、特定秘密保護法に最も詳しい弁護士からマチベンの解釈に法律的な誤りはないことを確認してもらうことができた。
だから、愛国者こそこの法律に反対する先頭に立たなければならないのだ。

2013年12月 3日 (火)

投資家世界法に縛られる国家主権と投資家による国家意思決定

11月28日の記事では秘密保護法には、①国民に対する情報の隠蔽と、②グローバル企業による情報の管理、③そして情報を独占したグローバル企業による国家経営及び国家の収奪、というおぞましい構図が埋め込まれていることを法律の構造に即して明らかにした。


11月29日の記事では、「適合事業者」に関して法律が異様に寛容で情報ダダ漏れ状態を容認するもので、むしろ国家を危うくしかねない実態にあることを細部から明らかにした。


今日は、国際経済法の観点から、秘密保護法が国家株式会社化法である理由を明らかにしたい。


法律時報10月号で京都大学教授の濵本正太郎氏は、『投資条約ネットワークの国際(世界)秩序像』という論文の末尾で、「従来の国際法理論は、主権国家間関係として「国際(international)」法をとらえるその思考法に少なからぬ変更を迫るこれらの問について、回答を用意していない。我々は、現実に追いつくとは言わずとも、取り残されない程度に付いていくことができるだろうか
と私たちの注意を喚起している。


濵本氏が提示する国際法の姿は、主権国家を超越した投資家と主権国家の間に形成される新たな「世界法」秩序だ。
国際法は、国と国の関係を規律する法律だから「国際法」と呼ばれてきた。
濵本氏が提示するのはこれを超える「世界法」の台頭という現象だ。


濵本氏は、3000に及ぶ投資協定等に付随したISDS条項による多数の投資仲裁判断の蓄積が国家の力によっても押さえることのできない国際一般法を形成しつつあると指摘した上、次のように私人(投資家)による国際的な法の支配像を提示している。


「つまり、国家の側は、いったん投資条約ネットワークに入ってしまうと、ネットワークから離脱してしまう決断をしない限り、そのネットワーク内で自らの意思と無関係に生成する『一般法』から逃れることが極めて困難になる。私人(投資家)の側は、ネットワーク内の適当な「線」を選ぶことにより、ネットワーク内で生じる「一般法」の保護を受けることができるのである。


 このような「一般法」は条約規範すなわち国際法規範であり、投資家の基本的待遇に関しては国際標準主義が確立している。否、この法は私人と国の関係に適用され、かつ「一般法」なのだから、世界標準主義と表現する方が適切である。すなわち、投資家の基本的待遇に関する投資受入国の行動については、投資受入国国内法に加えて、世界標準の「一般法」の規律が及ぶようになっている。(中略)投資条約仲裁は世界的な法の支配の表れである、あるいはグローバル・ガヴァナンスの一形態であると主張されることもある。」


国家は、投資家仲裁廷によって形成される一般法=いわば「世界法」の支配下に置かれ、その規律を受ける。
主権国家は、投資家仲裁廷において生成される世界法の許容する範囲で国家法を形成する、すなわち世界法の範囲内でしか国家は主権を行使できない存在にまでおとしめられる。
そうしたグローバル・ガヴァナンスが形成されつつあるにも拘わらず、我々の認識がこれに取り残された状態にあるのではないかと、濵本氏は警鐘を鳴らす。


投資家仲裁廷によって形成される世界法が主権国家の主権を制限することが世界法の支配だとして正当化される前提には、私人である投資家が国家に優越する立場にあることを当然とする価値観がある。
であるならば、私人である投資家が、国家によって特別に優遇され、より直接に自らの市場利益を図るために国家の最高意思決定を担うことを望むのが否定される理由はないであろう。


安倍首相は「世界で一番ビジネスがしやすい環境を創出する」と宣言しているのだ。
秘密保護法が、これとは全然関係がないという方が不自然ではないか。


マチベンが内田樹氏に触発されて、見いだした秘密保護法の提示した国家の構図は、国際経済法の潮流の延長にある。
投資家による国家の直接経営・国家バーゲンという構図は、秘密保護法に意図して組み込まれたもの、むしろ、これこそが秘密保護法の本来の目的であると理解するのが、最新の国際経済法の知見を踏まえても正当であろう。


世界法が主権国家を支配する姿は、国内法が制限されるということであり、投資家本位に国内法を改正することを求めることを意味するであろう。
それは、財産権や経済活動に対して、政策的で合理的な制限を許容し、精神的自由については、人権内在的な制限しか認めないとする従来の憲法観とは大きく異なるものである。
生存権の自由権的側面を制度的に締め上げていくものであり、日本国憲法と整合するはずもない。
本来、これらの問題は国民投票に図られるべき問題なのだ。
また、国連憲章は、国家主権の最高性を前提として、主権平等を謳い、内政不干渉を原則とする。その精神とも大きく隔たったものである。
「投資家世界法による主権国家に対する支配」は必然ではなく、選択の問題だ。
日本国憲法の基本的人権保障や国連憲章による平和秩序、さらにこれに派生した国際人権法や環境法の体系を選択するのか、投資家優位の世界法体系を選択するのか、この問題は、個々の国民の選択に委ねられるべき問題である。
果たして国民は、投資家優位の国際法秩序や国内法秩序を望むのだろうか。


 

私たちが認識しているより遙かに速いスピードで、投資家主体の世界へとこの国は変えられようとしているのだ。
われわれの認識は取り残されていないか、とする濱本氏の警鐘を正面から受け止めてこそ、私たちは、秘密保護法に対する正しい理解に達することができる。
そうして正しい選択をするように国会議員に働きかけることができるのだ。


埋め込まれた仕掛けは、偶然ではない。
意図的に埋め込まれている。
私たちの次の世界像を選ぶのは、参議院議員1人1人だ。

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TPP担当の甘利大臣が12月2日入院したという。
マスコミに載らない海外記事さんが紹介するアメリカのTPP交渉の過酷な戦術を知るにつれ、交渉の苦労が思われる。
アメリカ議会の事情から潰え去った年内妥結を再三確認することによって、交渉相手を追いつめるやり方は通常人の判断では卑劣だと評価すべきだ。
12月6日ありきで進められる秘密保護法の国会審理も実によく似ているではないか。

2013年12月 1日 (日)

特定秘密保護法施行後の緊急事態閣議

東日本大震災が、もしも秘密保護法成立後だったら、その日、緊急に召集された閣議で。


総理大臣「原発はどうなっている?」
防衛大臣「…(原発事故情報を特定秘密に指定したため守秘義務に縛られて無言)」
副総理「どうなってるんだ経産省には情報はないのか」
経産大臣「先ほど、原子力保安院に問い合わせましたが、委員長から特定秘密にあたるような事柄は守秘義務があるから答えられないと言われ…」
官房長官「そんなばかなことがあるか。緊急事態だろう」
経産大臣「秘密を漏洩すると10年の懲役だと言われまして…」
一同「…」
経産大臣「自分が罪に問われないように『特定秘密を提供する必要があることを認めるに足りる相当な証明を出してほしい』と言われ今、至急に書類を作成させております」
総理大臣「経産省には東電からの報告は入っているのだろう」
経産大臣「我が省は特定秘密に指定すべきことは包括的に秘密指定する方針を取って万が一にも重大な秘密が漏れないように万全を期していることはおわかりでしょう。先日我が省の秘密は1000万件を突破しました」
(なぜか得意げに胸を張る)
官房長官「いい加減にしないか」
経産大臣「どうしてもとおっしゃるなら、万が一にも秘密漏洩の汚名を着せられないように、我が省の保有する特定秘密を提供する必要があることを認めるに足りる相当な必要を証明していただきたい」
秘書官が駆け込んでくる。
秘書官「テレビが原発の爆発映像を流しています」
総務大臣「何てことだ。至急特定秘密に指定しなければ」
(と慌てて会議室を出て行く)


同じ頃、ワシントン。
大統領「地震直後にメルトダウンしたということだったから、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イスラエルの国籍を持つ者と家族には避難措置を通報したが、避難は完了したか」
補佐官「全員の無事を確認しました」
大統領「スピーディーのデータは北方向は特に危ないと言うことだったが、回避したのだろうな」
補佐官「もちろんです」
大統領「そろそろ日本政府に知らせるタイミングだろうか」
補佐官「東京も危ないかもしれないということでしたね。今、知らせるとパニックを起こしかねません。」
大統領「どうしたらいい」
補佐官「危険だという科学的証拠が出そろってからでも遅くないのではないでしょうか」
大統領「では2、3日様子を見るか」
補佐官「それが賢明かと。日本人は我慢強い国民ですから、多少のことでは文句が出てくることはあるまいと。」


同じ頃、東京。
特定秘密提供手続きを理由に閣議を抜け出した経産大臣が豪華な官舎に戻り、避難準備を終えた家族に「それにしても、経産大臣で幸運だったな。特定秘密を知っているのは日本人では東電以外にはほんの数人だぞ」



こうした閣議の様子は某国と武力衝突が起きた場合も同じだ。
特定秘密保護法には閣議なら特定秘密を一般的に提供してもよいという本来あるべき秘密漏洩を許す例外規定がない。国家安全保障会議を例外にする規定すらない。
特定秘密=重要情報は日本政府の頭越しに全てワシントンに渡る。
重大な情報ほど閣議でも国家安全保障会議でも出てこないことになるのだ。
アメリカからの天の声が届くまで行政は「法律的に」機能不全を起こす。


特定秘密保護法で一番不自由するのは日本人で政治上の位が上の方の人たちだ。政治的な権能は些細なことにしか及ばなくなる。国民は現実の東日本大震災では政府に目をふさがれたので、特定秘密保護法ができたところでこの場面に限っていえば同じことだ。ふさぐ手が日本人から白人に変わるだけのことだ。
(尤も原発の爆発がさらに拡大する可能性は高い。避難指示も出ないか大幅に遅れるだろう。国民は自己責任で身を守るしかない。ことは武力衝突でも同じである。このどこが国家安全保障に資するのか。右翼も怒るべきだ。怒)。
大臣たちは自分たちの目耳口をふさがれることになぜ気づかない。
特定秘密保護法は内閣機能をバラバラに分断して内閣として機能しないようにする。省庁同士が特定秘密を守り合って牽制しあい、機能不全になる。重大事態ほどそうなる。
特定秘密保護法がねらっているのは内閣自体だということにすら気が付いていないのか、それとも知っていて実態は変わらないからと、未来の内閣まで巻き添えにするつもりか。


もしもそうならそれは国際法の言葉では『主権の放棄』という。そして国内法的には『憲法違反ゆえ無効』という。
あなたたちは憲法があるからそこに座っていられるということを忘れてはならない。


2013年冬、日本は予断を許さない。

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