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2015年2月17日 (火)

緊急インタビュー  IS広報部に聞く

ついに、ここまでやるかという、21人一斉斬首映像事件を受けて、急遽、当ブログでは、極秘ルートを通じて、過激派組織ISの広報部員と接触することに成功した。
以下、その電話インタビューの一部始終をお伝えする。


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Q あなたは過激派組織ISの広報部員でしょうか。
A ああ、そうだ。われわれは過激派組織ISだ。言っておくがイスラミック・ステイトなんかじゃねえ。ただのアイスだ。まあ「愛す」と呼んでもらってもいいが。


Q 年明け以来、ISの活躍はめざましいが、広報部としてはどんな印象でしょうか。
A 人使いが荒いってえか、俺たちが今年にはいってから、どんだけの残虐動画を配信したか、分かってるか。残業代も出ねえし。


Q 昨日は、21人の斬首映像を流されましたが。
A あんだけの迫真の動画を撮るのに、どんなに苦労したか、メディアの人間なら分かってくれるよな。カメラ50台、撮影班200人を動員した。しかも根拠地から遠く離れた北アフリカときた。急遽、北アフリカへ飛べってんだから、年明け以来、俺たちは休みなしだぜ。


Q あのような残虐映像を流せば、被害国が攻撃してくることは分かり切ったことで、過激派組織ISにとっては、どんな利益があるのですか。
A 俺もそう思うよ。何にもしなきゃ、あの国は、覇権国の国務長官が訪問した昨年秋も、日本の総理がバラマキを発表した1月も、俺たちを攻撃することには及び腰だったんだ。わざわざ挑発して、攻撃されることはねえと思う。


Q それなのに、どうしてあれほど残忍な映像をあげたのですか。
A そんなことは知らねえ。とにかくできるだけ残忍で派手な映像をあげろと。
敵国は大量死刑をものともしない国だから、半端な映像じゃ驚かねえからと言われた。仕方がないから、21人並べて斬首する壮観なシーンは、俺が考えた。


Q 今月、2月始めには、隣国のパイロットを焼殺する映像もアップされましたね。あそこまでする必要があったんですか。

A だから、できるだけ残忍な映像を作れってのが、上からの指示だって。どう考えたって、パイロットは生死不明の状態にしておいた方が、隣国の国民は動揺して、空爆を控えるはずだ。誰が考えたってそうじゃねえか。だけどお上には逆らえねえ。
イスラムでは遺体は埋葬にすることになってんだから、焼き殺すのはタブーじゃないかって?だから、俺たちは、どこぞの国営放送が言うような「イスラミックステイト」なんかじゃねえって。ただの「アイス」。「愛す」って呼んでくれるともっと嬉しいけどな。


Q 日本人の人質事件では、処刑場面の動画は配信しなかったようですが。
A あんときは、上からの指示が、できるだけおだやかな…


Q おだやかですか。
A ああ、できるだけ穏やかなシーンでないと、日本人は自分の国の国民が殺されるシーンが写っていては、ビデオ自体を見てくれないだろう、と。
恐怖心を植え付けるには、警告メッセージだけで十分だと言われた。静止画だとか、経費も安上がりだしな。どうせ日本はカネのバラマキと『人道支援』をすれば十分だからと。


Q それって何か、覇権国が言っていることと同じに聞こえますが。
A だから、言ってるじゃねえか。上からの指示だって。


Q 日本では報道されませんでしたが、日本人人質事件の直前1月中旬には、旧社会主義覇権国の人質の殺害も配信していますね。
A ああ。情報員2名を殺害した映像を配信した。


Q あらゆる国を敵に回すことになりませんか。
A 上からの指示だって。


Q イスラム国家を建国するということだと、国際社会で承認される必要があるのではないですか。イスラエルも植民国家ですが、公式かどうかはともかく、欧米諸国が、後ろ盾になっているでしょう。イスラム国も植民国家として認知されるためには、後ろ盾が必要なはずではないですか。
A 俺たちの仕事は、上から言われた残忍な映像を配信して、アイスは、残忍だというイメージを世界中にばらまくことだ。それ以上のことは知らない。


Q 覇権国の女性人道活動家の件について、隣国の空爆によって死亡したということでしたが、これまでの手順からすると、少し異例に見えましたが。
A あれは、俺たち動画班は関わっていない。俺から見ても、中途半端だ。残忍さのメッセージ性が欠けている。地上部隊の本格投入か、限定投入か、覇権国自体がはっきりしないってよ。


Q ISに共感する世界中の若者が2万人、渡航していると報道されていますが、実態はどうでしょうか。
A おっと、それは秘密だね。俺たちのサイトが、どこの国でも遮断されずにリクルートできる肝は、そこにあるからな。
ネット遮断なんて、簡単なことだ。
現に民主化運動が本当の脅威だと考えている国では、T事件を完全に遮断しているじゃないか。本当に脅威なら遮断すればすむだけのことだ。そこを秘密にすることが、俺たちの外交戦略というか、監視ネットワークを構築したい奴らとの手の打ち所ってえか。


Q 日本では、謎の「イスラム国」と呼ばれていますが、本当の目的は、何なのですか。
A だから、俺たちは過激派組織「アイス」だって。過激に振る舞うことが俺たちの役割だ。そん先なんて知ったことじゃねえ。俺でもわかるのは、まだイラク戦争は終わってないってことだ。国家を破壊した覇権国に対するイラク国民の抵抗は続いている。それを残忍なイメージに塗り替えるというのは、俺たちに課された任務の一つらしい。


Q 先週、国連安保理で、身代金取引が禁じられ、石油も価格が低迷して、ISは資金難だと報じられていますが。
A 俺は広報部だ。資金の話は、財務部に聞いてくれ。
 ここだけの話、俺たちのおかげで、得した奴らの利益はすごいぜ。
覇権国も日本も過去最高の軍事予算、表現の自由大国も軍削減3カ年計画を見直すし、西側軍事同盟は緊急展開部隊5000名を新設して、緊急即応部隊は1万5000人から3万人に増やす。国連PKO部隊も国連事務次長が21世紀にふさわしい装備に更新すると発表したじゃないか。
そこら当たりで儲ける奴らと、俺たちは持ちつ持たれつというか、共依存ってえか。戦争にウソはつきものだ。だから、そんなとこじゃねえかと俺は思うけどな。

おっと時間だ。次の動画作成にかからねえと。

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