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2015年3月19日 (木)

農水省、飢餓織り込み済みの農政放棄 パブコメはわずか7日間

国債破綻織り込み済み総選挙を経た日本では、驚くほどのことはないのかもしれないが、農水省は、ついに農政を放棄することにしたようである。
収益性重視、農業所得倍増、穀物重視から転換というのは、要するにそういうことである。


予算を増やさず、農水省利権を維持するためには、米よりも果物など高収益な作物へと転作を促すということである。
収益重視の政策は、営利企業による農業経営構想と一体の政策なのだろう。
まあ、よくも次から次へとでたらめができるものである。


農水省作成の食糧自給率の国別比較のグラフ
Syokuryoujikyuuritukunibetu


農水省が発表している、各国の経年的な食糧自給率の推移を社会実情データ図録310がグラフ化してくれている。
Syokuryoujikyuuritusuiikokusaihikak


このグラフを見ると、独立国を名乗るのであれば、食糧自給率に絶えず気を遣っていることがわかる。
高水準からまっしぐらに下降した国は日本と韓国であり、いずれも米国の植民地である。


農水省は、「独特だ」と批判されながらも、カロリーベース自給率にこだわってきた。
戦中・戦後の日本では、極端な飢餓状態があったからだ。


今回の政策は、「期間内に実現可能な」ものという名目の下、自給率目標を45%に切り下げ、穀物中心の補助金から収益性の高い高品質の果物や野菜に対する補助金へと転換させようというのである。
儲かることは良いことだ、儲かれば若者が就農するというグローバリズム経済系の下品で単細胞な発想に農水省もむしばまれた。


自給率に変わって自給力なる概念を持ち出した。
いざとなったら、可能な土地に芋を作りまくるという。
そうすれば、国民が必要とするカロリーは足りるという。
戦時中、都市部の学校の校庭は全て芋畑になった。
グローバリズム経済戦争の末、飢餓状態になることを織り込み済みの農政の転換だということだ。


全中に続いて、農水省も屈したということだ。



食糧・農業・農村基本法は次のように定める。


 (食糧の安定供給の確保)
 第二条  食料は、人間の生命の維持に欠くことができないものであり、かつ、健康で充実した生活の基礎として重要なものであることにかんがみ、将来にわたって、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給されなければならない。
2  国民に対する食料の安定的な供給については、世界の食料の需給及び貿易が不安定な要素を有していることにかんがみ、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これと輸入及び備蓄とを適切に組み合わせて行われなければならない。


この規定に違反しないのか、説得的な理由は何も示されていない。


(多面的機能の発揮)
第三条  国土の保全、水源のかん養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承等農村で農業生産活動が行われることにより生ずる食料その他の農産物の供給の機能以外の多面にわたる機能(以下「多面的機能」という。)については、国民生活及び国民経済の安定に果たす役割にかんがみ、将来にわたって、適切かつ十分に発揮されなければならない。


多面的な価値をどう守っていこうというのか、水田が消え、畜産地が消え、ハウス栽培ばかりになってよいのか。
昆虫類を中心として、すでに生態系に明白な影響が出ている状態をどう改善していくというのか。
そうした視点はない(だろう)。


世界的に見ても、グローバリズムの中で、小規模農業、家族農業の価値は見直されてきている。
国連世界食糧安全保障委員会は「食糧安全保障のための小規模農業への投資」を推奨している。
グローバリズムに抗する潮流がせめぎ合っている最中なのだ。


  • 家族農業・小規模農業は多くの国の食料保障の基礎であり、すべての国の社会・経済・環境面で重要な要素を構成している。その家族農業が、都市化ならびに市場の統合化・グローバル化につれて大転換を迫られている。

  • 輸出志向型の大企業が優遇される大規模経営偏重政策によって小規模経営は無視されてきたが、史実が示すように、政策と公的投資による適切な支援が 行なわれれば、食料保障、食料主権、経済成長、雇用創出、貧困削減、空間的社会経済的不平等の是正に大きく貢献する能力が小規模農業には備わっている。

  • 多様化した生産システムのなかで家族労働力を活用することによって、単位面積当たりでは高い生産水準を達成し、自然資源の持続的利用と環境負荷の軽減、化石燃料の節減など、効率的で持続的な農業を進める小規模農業の事例が多数報告されている。

「食料・農業・農村基本計画(原案)」は、3月18日に公表され、パブリックコメントに付されている。
締め切りは、3月24日、実質7日未満である。
よほどやましくないかぎり、こんな乱暴なことをするはずがない。

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追記
 平成18年度「食料・農業・農村白書」は次のように述べている。

(食料安全保障に資する貿易ルールの確立が重要)

現在、我が国は世界最大の農産物純輸入国であるが、76.7%の国民が将来の食料供給に不安をいだいているという調査結果もある。このようななか、世界の食料需給がひっ迫する可能性や特定国に依存する我が国の農産物の輸入構造を考えれば、国内農業生産の向上を図りつつ、安定的な農産物輸入の確保を図ることが極めて重要な課題となっている。

このため、WTO農業交渉において、輸出国のみが恩恵を得られるような貿易ルールではなく、真に公平・公正な貿易ルールの確立を図ることが重要である。

また、経済連携協定(EPA)/自由貿易協定(FTA)についても、我が国の食料安全保障の確保、農林水産業の発展等に悪影響を与えないよう、十分留意するとともに、相手国との経済関係に応じて、経済連携の強化のための方策を幅広く柔軟に検討していく必要がある。

おそらくTPP参加問題が持ち上がるまでは、あるいはTPP交渉参加が決まるまでは、農水省は至極まっとうな考え方に立っていたのである。
外国勢力とこれを手引きする勢力に攻め込まれてこの国はむちゃくちゃにされているのである。

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