昨日の中日新聞から 揺らぐ戦後金融秩序
昨日の世界的なトップニュースといえば、そして、後世の歴史に残るであろう事件と言えば、中国主導のアジアインフラ投資銀行関係であろう。
昨日の中日新聞は一面に中国主導のアジアインフラ投資銀行にドイツ、フランス、イタリアも出資するとの記事を1面に掲載し、7面に解説記事を掲載していた。
【1面】
【7面】
同じ面にあった、シリアのアサド大統領との和平交渉の可能性にケリー国務長官が言及したとする記事も重要だろう。
さて、中日新聞はローカル新聞であって、国際面は、全国紙に適わないのが、朝日新聞の購読を止めて以来の難題であったので、早速コンビニで朝刊を物色した。
日経には一面トップに違いないと思いきや、一面には掲載されていなかったので、朝日と読売を買ってみた。
戦後金融秩序の揺らぎに触れた解説はざっと見たところ、見当たらなかった。
日経を改めて買うような時間の余裕がなかったので、日経については確認していないが、全国紙の扱いが極めて小さいことは確実なようだ。
ついに、ブレトンウッズ体制に始まる戦後金融秩序の揺らぎが、顕在化した。
ところが、米国の植民地では、情報鎖国状態でことの軽重がおよそ理解できない状態である。
このままでは、年金積立金つぎ込み済みの見かけだけの円安外資主導株式相場に踊っている日本は、気がついたときには、地獄の釜に落とされている可能性が高そうである。
同じ米国の植民地の韓国はどうするのだろうかと思ったら、すでにちゃっかり原加盟国に名を連ねている。
「プーチンはアジアを目指す」(下斗米信夫・NHK出版新書)のロシアにとってはBRICS銀行以上に悩ましい問題なのだろうか、それなら、いっそ日本はロシアと協議して、一緒に出資したらどうだろうかと、地獄の釜に落ちない方法をあれこれ考えても、所詮、明日の台所も知れぬ、しがないマチベンの考えることである。
ちなみに中国主導の投資銀行が米国主導の金融体制より、良いものである保障は全くない。
追記
マスコミ乗らない海外記事「ワシントン帝国に、ひび」(3月18日付)はこの問題を正当に採り上げている。
追記2
昨年5月3日付の朝日新聞にわかりやすい原加盟国の図があったので、貼り付けおこう。
この記事の見出しは「中国、『日本外し』のインフラ銀行 アジア16カ国と」である。
朝日新聞は、バッシング前から経済面では完全に米国政府のプロパガンダ機関に堕落していたことがわかる。
この伝でいけば、「英、独、仏、伊の各国も、中国の『日本外し』に荷担」の見出しになるに違いないが、そうは伝えていなかった。
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