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2015年3月 9日 (月)

TPP あまりに無理いうむちゃくちゃ米議会

合衆国憲法上、貿易協定の交渉権限は、大統領にはない。
議会の専権事項である。
であるから、オバマは子どもの使いである。
普通は、子どもの使いと交渉などしない。


ところが、TPP交渉参加11カ国は、子どもの使いに振り回されて、かれこれすでに5年近くが経っている。
たとえ子どもの使いでも、断れないのである。
「自由貿易」ルールなどといいながら、強力な押しつけなのである。
結局はルールではなく、「法の支配」でもなく、裸の国力が支配する世界なのである。


子どもの使いに、交渉権限を与えるのは米議会である。
米議会が大統領に貿易権限を与える法律を成立させて、初めて子どもの使いは交渉の裁量を持つことになる。
この法律を略称でTPAと呼ぶ。
TPAは時限立法であるが、作られるたびに議会の指示は細かく詳細になっている。
何しろ大統領は、貿易協定については、子どもであるから、議会が交渉権限を与えるときは、一から十まで法律で細かい指示をする。
今回、オバマにあげようとしているTPAについて、米議会で採り上げられているのが、為替操作禁止条項である。
加盟国の通貨発行権限を制限しようという代物のようであり、すばらしい主権侵害である。
そうした主権侵害条項を持たない自由貿易協定は許さないという訳だ。


ここまでは、日本メディアも伝えている。
ここから先は日本メディアは伝えないようである(日本農業新聞を除く)。


方谷先生に学ぶのブログでは、米議会では、さらに、いっそう、むちゃくちゃな虫のいい議論がされていることが紹介されている。

混迷の米議会、TPA法案提出4月以降

 

ワイデン上院議員が、TPPの開放性と透明性があり、雇用を守る協定であって、さらにTPA法による貿易協定締結後でも議会が修正可能とする条項を要求している。修正条項については、2007年5月10日合意によって、韓国、コロンビア、パナマなどのFTAが締結後、議会の要請で再交渉を行っている事例がある。
 従来型のTPA法案を通したいハッチ委員長とワイデン筆頭理事との溝は深く、埋まる可能性は少ない。ワイデン議員が妥協すれば、2016年の再選が危うくなる。


なんとまあ、子どもの使いに権限を与える法律で、大統領がその法律に忠実に交渉を妥結させても、その後に、米議会がさらに修正可能にするTPA法案とすることを求めているという訳である。


つまりは、さんざんもめて、何とか12カ国が交渉を妥結させて調印しても、それから米議会がおもむろに修正をするということである。


確かに2002年~2007年のTPA(大統領貿易促進権限法)の例では、この法律に基づいて締結した自由貿易協定について、後出しの条件を無理矢理押し通したことがあった。
韓国の事例が有名だが、コロンビア、パナマも後出し条件をのまされたというのは、『方谷先生に学ぶ』ブログで初めて知った。


今回は、この経験を法律に反映させようという訳だ。


華々しく調印式をしても、米議会は後でひっくり返す権限を持つということだと、これは、結局の所、大統領には交渉権限がないということと、おんなじ、ではないのではないんですか~????


大統領は、子どもの使いにすらならないのである。


いくら何でもむちゃくちゃでしょう、などと間違っても、言ってはいけない。
ご無理ご尤も、ただひたすら忍従すべしとするのが日本の政官の倣いである。


衰退しつつある覇権国を戴く植民地ほど惨めなものはないのである。


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追記(重要)
為替操作禁止条項にしろ、このばからしい《子どもの使い以下法案》議論にしろ、TPP漂流との見方が表面化しつつあることに、むしろ危機感を持っている。
仮にTPPが頓挫したとしても、日米二国間協議=日米FTAの問題は別に残る。
(事前協議の合意では、TPPと日米二国間協議は連動する、つまりTPPが頓挫すれば日米FTAも効力を生じないことになっていたが、米国がそんなに優しいとは思えない)
米国の金融資本主義は、世界第3位の経済大国の資源を根こそぎ市場化しなければ、立ちゆかないほどに危うくなっている。
日本は日本で、大統領に権限があろうがなかろうが、言いなりになること、これまた100%保障できる。
TPPだけを見るのは間違いである。
さらに、いっそう恐ろしいのは、日米FTAである。

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