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2015年6月17日 (水)

間違いだらけのNHK  TPA法見通し不明

TPA法成立の見通しが立たなくなった。

これを伝える今朝のNHKニュース(ラジオ)は、「貿易促進強化法」と呼んだ。
今回の法律の名称は、議会貿易重点説明責任法である。
どこを、どうつつけば「貿易促進強化法」なぞとなるのか。

 

 

「権限」という言葉すら避けて、「促進強化」だという。
「大統領に強力な交渉権限を与える」という例の説明が続く。
「強力」も何も大統領には、何の権限もない

 

Obamaayaturicolor
(農文協『現代農業』2013年6月号より)

何も権限がない大統領が騒ぎ、日本政府が騒ぎ、マスコミが、太鼓持ちよろしく、もてはやしているのである。

 

 

マスコミは、大統領には貿易交渉権限などないという、ごく基本的な事実を徹底的に覆い隠す。
大統領無権代理人説が公になれば、日本政府は、交渉権限のない大統領・米国政府相手に、2年間にわたって何を譲歩に譲歩を重ねてきたのかということになってしまうからである。
なんとしても、交渉参加、交渉大詰め、などともてはやして国民を騙し続けなくてはいけないのだ。

 

 

あげく、「権限」という言葉すら隠蔽し、「貿易促進強化法」と呼ぶことにしたようである。
繰り返すが、見通しが立たなくなった法案は「議会貿易重点説明責任法」である。

 

 

ブラジルワールドカップ予選リーグで一勝もできなかった、近年まれに見る弱い日本代表を「史上最強の日本代表」と騒ぎ立てたことを全く恥じないマスコミだから何でもありである。

 

 

米議会で法律成立の見込みが立たなくなったから、何かが一段落する訳ではない。
同じく無権代理人の大統領に振り回されたEUは環境ホルモン規制を中止する事態に追い込まれている。
無権代理人であろうと、交渉に招き入れられてしまうと、強力な影響を受けることが避けられないのだ。
日米では、TPP交渉が決裂するまで、日米並行二国間協議で非関税障壁を撤廃するという約束が結ばれている。
TPP交渉から脱退しない限り、この並行二国間協議による生活の破壊は続くのである。

 

そしてこちらはTPPよりさらに見えにくい。
日本の官僚機構が、米国政府の出先機関に変質してしまったゆえんである。

 

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