英語による支配 財産権は保護し人は保護しない大規模英語法 TPP
今、手元に韓国のソン・キホ弁護士の「韓米FTA履行4年目の韓国の変化」と題するレポートがある。
ソン・キホ弁護士は、米韓FTA反対運動の先頭に立つ弁護士だ。
このレポートは来週16日に開かれるTPP差し止め訴訟の第2回弁論に入廷できなかった原告の方や傍聴者の方のために衆議院第1議員会館多目的ホールで午後2時40分頃から開催される講演会で報告される予定だ。ささやかな役得で事前に手に入っている。
約20ページに及ぶレポートの結論の一節を引用したい。
その意味すら明確でない英語の法律が国内法の上に存在する。韓国の国会も政府も裁判所も、何の意味なのかが権威を持って明らかにできない大規模英語法セットが見えない所で韓国の民主主義と法治主義を抑圧する。
情報が提供されない上、提供された情報である英文の意味は、不明瞭で、権限を持って解釈する機関は韓国には存在しない。
解釈する権限は、米韓共同委員会にあり、その解釈に韓国の主権を担う機関は従わなければならない。
TPPで今、われわれが直面している事態は、まさに、そうしたものだ。
統治する者の言語が変わるのが、最も早いTPPによる深刻な影響だ。
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ソン・キホ弁護士「韓米FTA履行4年目の韓国の変化」(抜粋)
6. 結論: 韓国の経験は何か?
この文では韓米FTAに起因したすべての変化を書いてはいない。情報が非常に不足している。しかし韓国の法律家として、また生活協同組合の活動家として、韓米FTA の4年間の経験を語ることはできる。韓米FTAはただ米国産のチェリーの関税率を引き下げる貿易協定ではない。市民の力の民主主義を狙う窓である。
その意味すら明確でない英語の法律が国内法の上に存在する。韓国の国会も政府も裁判所も、何の意味なのかが権威を持って明らかにできない大規模英語法セットが見えない所で韓国の民主主義と法治主義を抑圧する。
そうしながら、すでに強者である現代自動車のような輸出大企業と米国企業が民主主義の統制の外へと出て行くことを助ける。そこでは市民がどれほど努力しても低炭素自動車補助金法を施行することはできない。
韓米FTAは、国会と政府と裁判所を直接企業が国際仲裁に回付する権限を与えている。しかし、これらの企業に人権を守り環境を保護するどのような義務も課していない。財産は徹底的に保護しながら、人をそのように守ることはしない。
これが私が体験した韓米FTAである。
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