イギリスのEU離脱国民投票 あらわになったグローバリズムの曲がり角
米国とは見かけと理念のありようが異なっているとはいえ、とめどない金融資本主義の暴走と版図の拡大という本質において、米国資本主義の暴走とEUの拡大深化に異なることはない。
ユーロの導入も必然性はなかった。国家の財政政策も為替変動も機能しないユーロの導入と政治的な単一化(統合深化)は、国際金融資本がヨーロッパを支配するにはもってこいの効率のよい仕組みだ(ギリシャのユーロ加入時に粉飾決算を指導したゴールドマン・サックスの社長出身者が、次のステージでは、欧州中央銀行の総裁としてギリシャ債務の取立役に収まる姿は、国家を翻弄して搾取する金融資本の姿を象徴している)。
今後20年のEUは分散・分解の歴史となる
久保田智子
今後ヨーロッパはどんなふうになっていくか分かんないですか?
エマニュエル・トッド
ここで私は再び真の預言者になります。この予言は確信できます。ヨーロッパの今後20年間は、EUの分散・分解の歴史になるでしょう。
(そのフランス社会党は、今、雇用促進のためと称して、労働者の解雇を容易にし、残業手当の支払いも制限する労働法改正に血道を上げている)
そして、ドイツとフランスを協調させるEUという試みをしたくらいなのだから、米国とロシアをパートナーにすることも試みられてよいとも言っている。クリントンでは絶望的だ。トランプはまさにロシアとの協調を主張しているが、トッドがレイシストであるトランプを支持するとは到底、考えられない。
技能実習生や日系人という在留資格で外国人労働力の過酷な使い捨てに走っている日本の現状を踏まえれば、私たちも考えなければならない問題を含むのかもしれないと、いささかの動揺をしている。
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