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2016年11月 8日 (火)

TPPで個人情報に致命的被害が ジェーン・ケルシー教授の語るデータの米国サーバ保管問題

ジェーン・ケルシー教授のIWJインタビュー記事は、非常に奥深く、理解するのが容易ではない。
この金融データをめぐる部分など、これまで、国内の議論で聞いたことがない論点だ。
金融データの国外への持ち出しはTPPそれ自体ではいまだ実現されていないという趣旨のようだが、最後の部分はショッキングだ。


「TPPのもとでは、(金融以外の)データを米国に移すことができるようになります。そこでは私たちを保護する法律はありません」

米国がこだわる「金融データ」を米国内に保有する超危険規定! 盛り込まれれば、リーマン・ショック級の経済危機が再来しても、実態把握は不能に!?

岩上「金融データをオフショアに移すという話。これは大変我々は理解しにくく、この問題について詳しく述べている日本の知識人は少ないと思います。ですからこれは、非常に重要です。マークしている人は少ないと思います。ご説明ください」

ケルシー教授「金融データが国を超えて、自由に行き来できるようになることは、米国議会にとって、TPP法案採決の前提条件になっています。もしこの条件をTPP協定の中に裏口からこっそりと盛り込むことができなければ、米金融業界はTPPへの支持をやめ、オバマ大統領は可決のために必要な票を失うこととなります。

 

 危機的なのは、金融の大手企業たちが、全ての金融データを米国のサーバーにある『クラウド』(※)に保管しようとしていることです。米国で、プライバシー保護なんてあってないようなもので、金融データに関しては、とてつもない監視システムが存在しています。そして、そうした金融データを売り、今も巨額の富を得ているのです。

※NSAを内部告発したエドワード・スノーデン氏は、情報をNSAなどに受け渡してしまう危険性があるとして、クラウドの危険性に警鐘を鳴らしている。

 金融データの国外流出を推進させる規定がTPP協定の中に盛り込まれていないのは、『我々が世界中の金融データを米国内に占有できなくなるではないか』と言って、米国の財務省が反対したからです。

 『リーマン・ショックが起きたあのとき、メリルリンチ証券が保有する金融データが、もし 香港や他の地域に移されてたとしたら、我々がこの経済危機の原因やリスクについて知ることができなかったではないか』と主張しました。だからTPPには含まれなかったのです。

 そしたら金融業界が、『金融データを米国内においておけないなら、採決させないよ』と言ったのです。

 だから代わりに、TISAの中にそのルールを盛り込むと約束しました。TISAというのは『新サービス協定』のことで、日本などTPP交渉参加国と同じ国がたくさん参加しています(※)。

※TISA:2013年6月28日に本格的な交渉が始められた。交渉開始時点の参加国は、日本,米国,EU,カナダ,豪州,韓国,香港,台湾,パキスタン,ニュージーランド,イスラエル,トルコ,メキシコ,チリ,コロンビア,ペルー,コスタリカ,パナマ,パラグアイ,ノルウェー,スイス,アイスランド(外務省より

 TISAの中に盛り込んでしまえば、TPPの中で再び議論しなくてよいのです。

 マレーシアやベトナム、ブルネイ、シンガポールなど、TISA非参加国に対しては、TPPに金融データを米国内に集積できる条文を付け加えるための補足文書にサインするよう、求めているのです。

 問題は、プライバシー感覚の非常に強いヨーロッパの議会が、TISAにサインすることを拒否したことです。これが、オバマ大統領選のレームダック期間中に採決できない、あるいは票を集められないかもしれない、理由なのです。

 日本やニュージーランドが抗議しているからではありません。そうではなくて他の国の人々が抗議しているのです。プライバシーを大事にしているからです。

 グーグルなどの企業にデータを売却されたくないし、米国のスパイ機関に国民の金融取引内容を監視されたくないからです。

 私たちが心配すべきなのは、金融データ以外のデータについての規定です。日本やニュージーランドの事業者で、私たちの個人情報を持つそうした企業に、『私たちのデータなのだから、私たちの国の個人情報保護法やセキュリティ関連法に従いなさい』『データを海外に持ち出すことを禁じます』とは言えなくなってしまうのです。

TPPのもとでは、(金融以外の)データを米国に移すことができるようになります。そこでは私たちを保護する法律はありません


米国におけるプライバシー保護制度はないに等しいとケルシー教授は述べている。
そういう国へ個人のデータを移すことが、TPPでは可能になる、しかも国境を越えた取引の対象になるとケルシー教授は言っているのだ。
日本国内では、多分、誰も、そんな指摘はしていない。
電子商取引(14章)とか電気通信(13章)分野に該当する規定があるのかもしれないが、ケルシー教授が指摘してくれていないので、後で探すしかない。


規制が異なる国にデータが持ち出されるとどうなるか。


たとえば、日本国内では、無修正ホニャララは、わいせつ物陳列罪ないし頒布罪に当たり、刑法上の犯罪行為だ。
ところが、ネットには、そんな無修正ホニャララがあふれかえっている。
外国にサーバーがあり、当該外国では、無修正ホニャララが合法であり、日本の司法権は及ばないから、外国サーバー発の無修正ホニャララが氾濫するのを防げないのである!!
(確かな筋の目撃情報による( ・`ー・´) + キリッ


さて、これを前提に、日本の個人データが法規制の緩い米国サーバーに持ち出されるとどうなるか。
米国サーバーにおける個人データ保護は米国法に従うことになるので、日本のように個人情報が保護されないことになる。
(日本で撮影したホニャララを米国サーバで保管すると米国法に従うのと同様である)
米国法がどうなっているかマチベンごときが知るよしもないが、ケルシー教授の説明を聞く限り、場合によっては、ネット上に個人情報が公開されるということも起きる可能性は、十分にある。
で、インターネットは世界共通であるから、日本で、米国サーバー発の日本の個人情報を見放題になる可能性があるということだ。
全ては、米国の個人情報規制如何にかかってしまう。


日本国内でいくら成長ホルモン牛の飼育を禁止しても、米国やカナダ等から成長ホルモン牛は否応なく入ってくるという歪んだ貿易ルールの下で我々は生きている。
これにITを加えれば、個人情報のごときは瞬時に晒されまくることになりかねないのである。
一生不変、あらゆることが紐付けられるマイナンバーなんぞは、日本法の効力は当然ながら、米国には及ばないのであるから、一体、どうなるのか、見当もつかない。

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ケルシー教授が個人情報の保護がないと強調するのは、政府に対する関係や個人情報データの取引のことを主に言っている可能性はある。
だとすれば、我々の個人情報を米国の情報機関が直接に取得管理することが可能になるし、これをまた米国の私的団体や企業が共有することが可能になり、米国法人がある日本企業も取引に関与できると言うことになる。
これはこれで、極めて厄介と言わざるを得ない。
いずれにしろ、米国法がわからない弁護士は、個人情報を語ることができないということになる。
やがては司法試験も米国法が必修化され、英語で実施される時代が来る。
正直、2級国民は、うんざりである。

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