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2016年11月 2日 (水)

意図的誤訳を残したままの国会承認は無効だ  歴史に残る売国官僚の犯罪行為

参考人質疑の準備をする間に、ISDの重大さを、国会議員に向けてどうわかりやすく一言で表現するか考えた。
参考人質疑では、「国会が苦労してお作りになった法律を3人の民間人が事実上覆すことができる制度」という言い方をした。
一般向けにはやや長くなるが、、

「外国企業が国を訴える制度。
国の政策を海外の3人の民間人が(事実上)覆すことができる制度」

とでも言えば、多少なりともわかりやすいだろうか。

民間人というのは欠かせないポイントだ。

Nothankstpp

 

公共目的の規制が、ISDによって妨げられることはないと、仕切りとボクチン総理が断言する根拠は、投資章(第九章)の
16条と、
付属文書9-Bの3(b)
である。

このうち、9・16条は、要旨

「この章のいかなる規定も、投資活動が公共の規制上の目的のためになされる措置(この章の規定に適合するものに限る)を採用することを妨げるものと解してはならない。」

とするものである。
「この章の規定に適合するものに限る」としており、投資章の規定に違反していなければ公共目的の措置を執ることができると言っているだけだから、この規定は全く無意味である。
しかも、この条文にはotherwise(「さもなくば」、あるいは、「その他の点では」)とあり、仮訳が論理的に英文を正確に翻訳しているかは甚だ疑わしい。
このことは、以前から気になっていたところだ
しかし、いずれにしろこの条文は、公共目的の措置であっても投資章の規定に違反してはいけないということを言っているだけで、何も言っていないに等しいことはすぐにわかることだ。
ボクチン総理は、こんな程度の文章の読み込みもできないから、公共目的の措置は妨げられないと答弁しているのかもしれないが、普通の国語力があれば、英語の出来ない2級国民でも、この条文がおまじないにすらならない無意味なことはわかるだろう。

 

さて、僕が政府(官僚)にまんまと騙されていたのは、間接収用をめぐる条文である。

投資章(第9章)付属文書9-Bの3(b)には、要旨、

「公衆衛生や環境保護等の公共目的の無差別な規制措置は『極めて限られた場合を除いては』間接収用に該当しない」

とする間接収用の説明規定が存在する。


この規定もボクチン総理が、公共目的の措置は妨げられないと強弁する根拠となっている。
しかし、「極めて限られた場合」という例外が甚だ曖昧で、どういう意味か不明である。
「極めて限られた場合」は間接収用に当たり、補償をしなければならなくなるのだから、公共政策の萎縮効果は避けられないと考えてきた。


子宮頸ガンワクチンの積極干渉の差し控えがISDの間接収用に該当する(したがって、TPP発効後は、製薬会社に毎年概算250億円を補償しなけらばならないことになる)ことを論じたときも、積極勧奨の差し控え(の長期化)が、「極めて限られた場合」に該当すると論じた。

Hijunsasenaidemo

ところが、参考人質疑の準備をする過程で、九州大学の磯田宏教授が、政府の仮訳に異議を呈している資料を見つけた。
英文は「except in rare circumstances」とあるから、「まれな環境を除いては」と訳すのが正解で、「極めて限られた場合を除いて」と訳すのは、誤っているとしている。
念のため、自分でも英語正文を確認したが、やはり「except in rare circumstances」である。
仮に中学の英語の試験でこれを「極めて限られた場合を除いて」と訳したら、確実にバッテンを食らうだろう。


さらに念のため、昨年、僕の英語力の不足を補うために協力してくださっていたKさんたちの訳を見ても「まれな場合を除き」と訳している。
僕の考えだと、circumstancesの意味を反映させて日本語として多少不自然でも、「希な状況を除いては」とした方がよいようにも思うところである。

(ちなみに米韓FTAにもすこし文章が違うが、同様の規定があり、韓国政府は「希にある不均衡なケースを除いて」と規定している(米韓FTAの場合は、韓国語も正文であるから、仮訳とはいわない)から、日本政府よりはるかにましだ



外務省は、昔から英語の出来ない国民を2級国民扱いして、てんからバカにしているから、国民をごまかすための訳を行ってきた経緯があることは十分に承知している。
公共目的の規制措置が妨げられる場合が「極めて限られている」ことにしたくて、文字通り「極めて限られた場合」という意図的誤訳を行ったのだろう。
しかし、この規定は、公共目的の規制措置がどの範囲で許されるかを定める決定的に重要な規定だ。
政府は、意図的な誤訳を提供して議論を間違った方向に導こうとしている。



「まれな場合を除いては」という程度では、国民を説得できないかもしれない、と考えたのだろう。
「極めて限られた場合を除いては」というおよそ英文とは離れた誤訳を敢えてした。



この規定は、外国投資家との「国際紛争」なるものの紛争解決の基準になる重要な規定だ。
これに基づいて、「公正な第三者」である3人の民間人は判断を下すのだ。
規定の訳は正確の上にも正確を期するべきだ。
仮にも誤訳があってよいはずがない。
ましてや意図的誤訳は、外国投資家との「国際紛争」を混乱させかねない。
国内法的効力を鑑みれば、立法や裁判の基準になることも想定される。

そこで、参考人質疑では、僕の押さえ切れない怒りが噴出することになったのである。
国会議員も政府から誤訳を与えられて、侮辱されているわけだから、怒って欲しかったが、反応は今ひとつで、続く質疑でも、与党推薦の参考人に対して、公共目的の規制措置は妨げられないという質疑が繰り返された。



極めて重要な規定について、意図的な誤訳が提供された状態では、条約の承認の前提を欠いている。
重大な意図的誤訳をそのままにしてTPPを承認するのは、異なる意味の条約に国会承認がなされたことを意味するから、無効と言うべきだろう。
いずれにしろ、民主的手続きを無視した暴挙であるから重大な手続き的瑕疵があることは確実である。




繰り返す、TPPを承認するには手続き的前提を欠いている。
仮に承認がなされても、将来的に手続き的な瑕疵(重要な部分で条約正文と異なる文章を示された状態での条約の承認)による承認無効の問題が生じ、禍根を残す。



この部分に限らない。投資章全般について、政府の訳は多分、外務省訳だから、見直して、より正確な日本語訳を提出し直さなければならない。

11月4日採決などとんでもない。
日程に同意した民進党は、自公と並ぶ売国政党だ。
仮に民進党が自・民合意を考え直さないのであれば、民進党執行部には、自民合意は文字通り自民党との合流合意でしたと白状してもらった方がよほどすっきりしている。

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不人気きわまる野田元総理を幹事長に据えた民進党は、未だ監督の器に到底足りないことが明々白々な小倉監督に執着した結果、本来、あり得なかったはずの陥落危機に瀕しているグランパスと同じくらい愚かである。

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