参考人質疑 マチベン部分 概要
昨日の参考人質疑、TPP交渉差止・違憲訴訟の会が概要をまとめてくれていますので、取り急ぎ、概要をご報告します。
あらゆる分野、あらゆる場面で国のあり方を変えてしまう膨大なルールブックであるTPPは、どう考えても、審理するのに1年や2年はかかる。
どれ一つとってもまともな議論もなく、「ボクチンが言っているから間違いない」とばかりの答弁だけでスルーしていく日本では、もはや民主主義は死んでいると言わざるを得ない。
TPP 交渉差止・違憲訴訟の会
10月31日午前のTPP特別委員会・参考人質疑で、TPP交渉差止・違憲訴訟の会・弁護団共同代表の岩月浩二弁護士が意見を述べました。以下、その概要を抜粋します。(詳細後日)
岩月浩二弁護士:ISDの問題点は、世界的に大きな議論になっている。スティグリッツ教授は「TPPは自由貿易ではない。グローバル企業のための管理貿易だ。最悪なのはISDだ」と言っている。全米州立法協議会からもISDを除くべきだと政府に書簡を送っている。
国民のなかでISDを知っている人は1%もいないのではないか。元大臣ですら充分な認識がないのに、国民が知るはずがない。たった3人の民間人によって主権が否定される、重大な効果がある。国民への充分な情報提供、国民的議論をするという国会決議に反する!
正文を正確に国会に伝えているのか?間接収用について、今回のISDでは公共目的の規制は守られるというのが政府の説明で、「極めて限られた場合を除いて」とある。原文には「稀な状況を除いては」とあり、「極めて限られた場合」とは意図的な誤訳ではないか?
政府は日本が「ISDを使う立場にある」と言う。これまでの投資協定で12か国の中でISDがない国はどこか?ない国はNZ、オーストラリア、カナダ、アメリカ。NAFTAで69件中、米企業の提訴が50件、勝訴は米企業のみ。米政府が負けた例はない。
アメリカ企業がISDを使わないわけがない。英米法の国が日本と闘ってやっていけるのか?カナダはほとんど勝てないからNAFTAでもあまり提訴しなくなった。最近、1.5兆円規模の訴訟をカナダ企業がアメリカに対して起こしたが。
TPPでは、「公正衡平待遇義務」を詳しく書いたと言うが、よくわからない条文だ。条約は国内法に対しても効力を持つ。それを実現するための立法や裁判をしなければならない。どうやって対処するつもりなのか?
カナダ企業が150億ドルでアメリカを提訴した。オバマ大統領が気候変動を理由にパイプラインの敷設を拒否したため。CNNは「The real danger in TPP」と言っている。エリザベス・ウォーレン議員も米国の主権に脅威をもたらすと。
« 月曜(31日)には衆院TPP特別委員会の参考人質疑に出席します。 | トップページ | 田村憲久元厚労相ISDSをISDNと。 電話回線の話ですか。自民党を代表する元大臣の無知 »
「TPP」カテゴリの記事
- WTO 日本は世界と戦って敗れた 安倍政権の国際感覚の欠如と失政(2019.04.12)
- なぜ韓国は日本の言うことを聞かないのか(2019.01.30)
- 外国人労務者本土移入の件 可決成立 オワコンジャパンを乗り越えて、新たな構想を持とう(2018.12.08)
- 日本製造業の敗北 技能実習生問題から始まる連続ツイートが恐ろしすぎる件((((;゜Д゜)))))))(2018.11.20)
この記事へのコメントは終了しました。
« 月曜(31日)には衆院TPP特別委員会の参考人質疑に出席します。 | トップページ | 田村憲久元厚労相ISDSをISDNと。 電話回線の話ですか。自民党を代表する元大臣の無知 »
コメント