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2017年1月の5件の記事

2017年1月28日 (土)

安倍総理日米FTAについて語る

お尋ねのメキシコの大統領がですね、トランプ大統領のですね、いわゆるですね恫喝に応じないと、会談を拒否するというですね、そうした判断をされたことについてはですね、これによってトランプ大統領の譲歩を得たようでありますが、いわば内政に関することでありまして、私どもがでんでんすることではないのでありますけれども、私はですねこの国のまさに最高指導者としてですね、自由貿易の大切さをトランプ大統領にご理解いただく中においてですね、同時にいわば日米FTAもですね、視野に入って参るわけであります。


どういうことかと言えばですね、トランプ大統領はアメリカファーストな訳でありますから、これに対して、私が日米同盟をですね、譲ることのできない日本の国益をぶつけて断固として守り抜くと、こういう中においてですねトランプ大統領とのですね会談に臨む中においてですねアメリカファーストということも日米同盟第一主義の自由貿易の価値を確認することになって参るわけであります。


これは日本国民の利益をですね最大限に守る、そうした上においてですね、この道しかないとそういうことになった訳でありまして、私が日本国の象徴として最高責任者にあるためにはですね、ジャパンハンドラーの方々の設計図がもはやないわけでありますから、一刻も早くトランプ大統領ご自身からですね私が直接にですね、設計図をいただくと、この道しかないと、そういう判断に至った訳でありまして、ですから、日本国の指導者の地位にしがみつくとかいうようなご批判でんでんは、全く当たらないことをこの場で強く申し上げておきたいと、こういうことであります。


そういう中においてですねいわゆるアメリカファーストのですね二国間協定である日米FTAがですね、新しいですね、自由貿易の国際標準であるということをですね、世界の中心で輝く日本のあり方としてですね、しっかりと世界に発信して参るわけであります。


2月10日ですね、日本時間の建国記念の日に当たるわけですから、しっかりとした新しいアメリカファーストの自由貿易の国体をですね、打ち立てて参ると、そういう覚悟でありますから、日本が植民地であるとか、私が宗主国の信認を得るためにはトランプ大統領のですね、ご指示をいただくとか、そういうご批判でんんでんは全く当たらないと、申し上げておきたい、とこういうことであります。

2017年1月26日 (木)

安倍・トランプ大統領の会談は日本の悲劇

天木直人氏の本日付のブログ記事に全面的に同意する。
安倍総理・麻生副総理のトランプ会談は、あまりにも危険すぎ、日本の将来に禍根を残すというほかない。

 トランプ大統領が安倍首相に伝える事はすでに報道で明らかになっている。

 トランプ大統領は貿易・金融・為替問題で米国の国益を日本に押しつけてくる。

 トランプ大統領は在日米軍経費を含む防衛予算を大幅に増やせと迫って来る。

 それに対して安倍首相は断れない。

 断ったらトランプ大統領に怒られる。

 飲むしかないのだ。

メディアにも国会にも危機感が全く見られないのが、あまりにも異常だ。

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2017年1月22日 (日)

ウェルカム“保護主義”  エマニュエル・トッド先生に聞く

約束通りトランプは大統領就任初日に、TPP離脱を宣言した。
トランプが大統領を引きずり下ろされない限り、これでTPPの死亡は確定した。

Amiteji
東京新聞1月20日

舞台は、二国間協議に移る訳だが、トランプ政権の優先課題は、NAFTAの再交渉にあるようで、日本国民には、いささかの時間が与えられることになった。

例によって、トランプの保護主義が叩かれまくっている。
自由貿易を否定するトランプ流には、右からも左からも、異議しか呈されない(ように見える)。

海外産品の貿易から国内産業や労働者を保護するのがダメだと叩くのだから、論者の『自由貿易』は、『自由』でも何でもない『不自由貿易』だ(ここでは、トランプの真意が結局金融資本優位の新自由主義にあるかどうかという厄介な問題はさておく)
貿易至上主義であって、貿易強制主義だ。

マスコミでは、イギリスのEU離脱に関する東京新聞の社説だけが、ほぼ唯一、いわゆる『自由貿易』に批判的な見方を示している(1月19日 『EU市場脱退へ 英国はどこへいくのか』)。

 自由な経済活動によって国が富み、国民は恩恵を受けるはずだった。しかし、実は疎外された人たちが多かったのだ。富裕層や権力者らばかりが利益を享受することに労働者、中間層の不満は募った。それが「予想外の結果」を生んだのは米大統領選と類似する。

 自由貿易は「善」、保護主義は「悪」とする新自由主義経済を謳歌(おうか)してきたのが米英両国だ。そこでいち早く揺り戻しが起こった意味を考えるべきだろう。

 本来、自由貿易は経済成長を促し、その果実で痛みを受けた人を支援するのが理想だが、そうはならなかった。行き過ぎたグローバル化は格差を生み、先進国の賃金を下げ、雇用を奪った。

日本では、ほとんど聞くべき知見が見当たらない中、やはり聞きたくなるのはエマニュエル・トッドだ。

2009年12月1日のインタビュー記事が東洋経済オンラインのサイトに掲載されている(『もし自由貿易が続くなら民主主義は消えるだろう』)。
何しろ、70年代にソ連崩壊を予言し、911事件直後の2002年に『帝国以後』でアメリカの凋落と帝国としてのアメリカの崩壊を予言したエマニュエル・トッド先生であるから、トランプ大統領後に読んでも全く古びていない。

このインタビューでは、リーマンショック後の世界について、二つの可能性について言及している。

欧州にとって、技術的に保護主義の処方箋を受け入れるのは極めて容易です。中国など給与の低い国からの製品輸入を関税などで制限すれば、欧州における労働者の給与は再び上昇し、結果的にそれが世界的な需要の喚起にもつながるのです。

…………

協調的な保護主義は話し合いです。協調的な保護主義の下では、政府がいかに需要を浮揚させるかが優先課題。保護主義の目的は内需の再拡大にあり、各国の利害が内需の刺激策に結び付いています。保護主義経済圏を形成することが(安い生産コストの商品輸入を抑制させ)給与水準の上昇につながる。

 保護主義の目指すところは経済活動を再浮揚させることです。保護貿易主義化が進めば輸入を再び拡大させることができる、それが保護主義のパラドックスです。過度の自由貿易は貿易を崩壊させてしまう。

トッド先生はすでに1998年に自由貿易が格差の拡大だけではなく、世界経済を縮小させることを指摘しており、プラグマティックな保護主義の導入を主張している。

自由貿易の絶対視は一つのイデオロギー。それは、「何もしなければすべてうまくいく、規制の存在しない市場がすばらしい」という考え方です。ただ、すべての国が保護主義的な政策を採用すべきだと主張しているわけではありません。欧州の解決策にはプラグマティックなアプローチとして、保護主義が必要。それには世界各国間での協調体制が前提です。

現在の自由貿易とは何かという点から話しましょう。自由貿易という言葉はとても美しいが、今の自由貿易の真実は経済戦争です。あらゆる経済領域での衝突です。安い商品を作り、給与を押し下げ、国家間での絶え間ない競争をもたらします。

一方、協調的な保護主義は話し合いです。協調的な保護主義の下では、政府がいかに需要を浮揚させるかが優先課題。保護主義の目的は内需の再拡大にあり、各国の利害が内需の刺激策に結び付いています。保護主義経済圏を形成することが(安い生産コストの商品輸入を抑制させ)給与水準の上昇につながる。



一方、トッドはこのインタビューで、エリートを手厳しく批判し、独裁国家の不可避性にも言及している。

保護主義の世界では、民主主義システムの政権担当者は、生活水準と中産階級が大変重要だと考えます。一方、現在の民主主義の危機は自由貿易の危機です。エリートは人々の生活水準に関心を持とうとしません。現在の民主主義は、ウルトラ・リベラルな民主主義であり、エリートが人々の生活水準の低下をもたらしているように見えます。

 フランスは英米と並び、民主主義発祥の国です。しかし今や、支配者階級は自由貿易以外の体制を検討することを拒んでいます。不平等が広がるにつれて、多くの人々の生活水準は下がり始めています。もし、支配者階級が生活水準の低下を促し続けるなら、民主主義は政治的にも経済的にも生き残れない。独裁国家になるのは避けられないでしょう。


エマニュエル・トッドが『デモクラシー以後』を著して、協調的保護主義を提唱したのが2008年、日本でのこのインタビューを受けてからでも、すでに7年が経過している。
果たして、トランプは世界に有害な独裁者なのか。
すでに独裁者の可能性しか残されてはいないのか。


トランプの就任演説では、保護主義と呼ばれる部分は次の通りである(NHKの訳を分かち書きにした)。


この瞬間から、アメリカ第一となります。

貿易、税、移民、外交問題に関するすべての決断は、アメリカの労働者とアメリカの家族を利するために下されます。
ほかの国々が、われわれの製品を作り、われわれの企業を奪い取り、われわれの雇用を破壊するという略奪から、われわれの国境を守らなければなりません。
保護主義こそが偉大な繁栄と強さにつながるのです。

わたしは全力で皆さんのために戦います。何があっても皆さんを失望させません。アメリカは再び勝ち始めるでしょう、かつて無いほど勝つでしょう。
私たちは雇用を取り戻します。私たちは国境を取り戻します。私たちは富を取り戻します。そして、私たちの夢を取り戻します。

私たちは、新しい道、高速道路、橋、空港、トンネル、そして鉄道を、このすばらしい国の至る所につくるでしょう。

私たちは、人々を生活保護から切り離し、再び仕事につかせるでしょう。

アメリカ人の手によって、アメリカの労働者によって、われわれの国を再建します。

私たちは2つの簡単なルールを守ります。
アメリカのものを買い、アメリカ人を雇用します。

私たちは、世界の国々に、友情と親善を求めるでしょう。
しかし、そうしながらも、すべての国々に、自分たちの利益を最優先にする権利があることを理解しています。
私たちは、自分の生き方を他の人たちに押しつけるのではなく、自分たちの生き方が輝くことによって、他の人たちの手本となるようにします。


保護主義に関する「すべての国々に、自分たちの利益を最優先にする権利があることを理解しています」とする部分は、マスコミではほとんど触れられていない。
少なくとも表向き大統領としての建前は、自国の産業の保護のために他国の利益を蹂躙するつもりはないとも読める。
自分の生き方を他の人たちに押しつけるのではなく」などは、これまでの米国にはない謙虚な物言いですらある。





この建前を生かすも殺すも相手国次第である。
独裁国家が支配する世界ではなく、「協調的保護主義」の世界の可能性は未だ残されていると見ておきたい。


保護主義を主唱するトッドの主張は、おそらく世界でも孤立したものだろう。
だからトッドは、このインタビューでこうも述べている。

かつて、旧ソ連の崩壊を予言したところ、実際に崩壊しました。アメリカ帝国主義も予言どおり崩壊するでしょう。今回は条件付きですが、最新著作の中では「もし自由貿易が続くなら、民主主義がなくなるでしょう」と指摘しています。


自由貿易イデオロギーに席巻された世界で、課題は切迫しているのだ。


つまり、民主主義を残したいなら、自由貿易を片付けなければならない、という選択が必要なのです。デモクラシー以後に自由貿易体制の流動化が起きれば、民主主義が残るのです。逆に、自由貿易体制が不平等の度合いを強めたとしたら、民主主義は安定を失います。

欧州にはもはや、「左寄り」政党がありません。フランスの社会党には統治する気がうせてしまいました。右寄りの政党は社会主義者をリクルートしています。ドイツではSPDとCDU、つまり右翼政党と左翼政党が連立政権を樹立しました。仏独ではもう、政権交代の可能性はなくなったのです。政治的・経済的に変化をもたらさない社会が、民主主義といえるのでしょうか。


欧州の民主主義は選択可能性を奪っているとするトッドにとって、他ならぬ米国で帝国主義をやめたと言い、保護主義を主張するトランプ大統領の出現は、意味のないことではないだろう(トランプが結局、ウルトラリベラルかどうかの問題は重ねて留保する)。



自国の利益を最優先することを理解しているとするトランプに対して、どこかの総理のように、慌てて御用聞きに駆けつけるなど、愚の骨頂だし、まして自由貿易を説得するなど、後世の歴史から見れば、犯罪的な行いというしかないだろう。


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追記

  • トッドが、保護主義の可能性を欧州に限定しているのは、日本に対する貿易立国のイメージがあるからかもしれない。実際の日本の輸出依存度は、10%から15%程度で、経済が好調なときほど輸出依存度は低下している。ちなみに2015年の日本の貿易依存度は国連貿易開発会議が調査した206カ国中189位で、米国に至っては197位である。ともに保護主義による内需の拡大で最も再生可能性のある国である。



トランプの登場で、多少、メディアにも対米隷属に触れてはならないというタブーに若干の変化が見られる。

  • TBSのNwes23のオリバーストーン監督インタビュー



  • 1月20日付東京新聞
「トランプ政権でアーミテージ報告書路線は… 日米連携の設計図失う?」

 ドナルド・トランプ氏は二十日(日本時間二十一日未明)、ワシントンでの大統領就任式で、第四十五代米大統領に就任する。安倍政権は、米国の知日派がかつてまとめた「アーミテージ・ナイ報告書」に沿う形で多くの政策を進めてきたが、トランプ氏の就任で、こうした関係は成り立たなくなる。(木谷孝洋)

 報告書は二〇〇〇年、〇七年、一二年の三回、リチャード・アーミテージ元国務副長官、ジョセフ・ナイ元国防次官補ら米有識者が公表した。中国の台頭やテロの脅威に対抗するため、日本が同盟国として軍事面や経済面で積極的な役割を果たすよう求めている。

 安倍政権が行ってきた施策は、野党から「完全コピー」と批判されるほど報告書の内容と酷似している。

 一二年の報告書は、他国を武力で守る集団的自衛権行使の容認、国連平和維持活動(PKO)拡大などを日本に要求。安倍政権は世論の反対を押し切って集団的自衛権を行使できる安全保障関連法を成立させ、南スーダンPKOで陸上自衛隊部隊に「駆け付け警護」などの新任務を付与した。

 経済では、報告書が求めた環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に踏みきり、各国と合意。歴史認識問題にも報告書通り向き合い、韓国と旧日本軍慰安婦問題の解決に向けて合意した。

 これに対してトランプ氏は、発言を見る限り報告書とは方向性が異なる。日本が在日米軍駐留経費で「公平な負担」を支払わないなら日本を守れないと発言。TPPからは脱退を明言した。安倍政権にとっては、設計図を失った形だ。

 アーミテージ氏は十八日(日本時間十九日)、訪米中の茂木敏充・自民党政調会長と会い「中国の脅威に対応する意味でも、日米の連携は極めて重要」などと意見交換した。

 

2017年1月 5日 (木)

仕事始め   特定個人識別番号(マイナンバー)提供お断り


個人管理のために行政都合で割振られた番号なのに、実態とかけ離れたマイナンバーとの通称を普及させたのは、大成功の部類に属するだろう。

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Syouhyousokkuhou

昨年末、共産党中央委員会財政部原稿係から、『税務署届出用紙へのマイナンバー記載について』と題する文書が届いた。


事業所としましては法律上、お支払いした方にマイナンバーの提出を求めることになっていますので、お知らせする次第です。

なお国税庁によると、マイナンバーの提出をしなくても、税務署が書類を受理しないということはありえませんので、手続きに支障はありません。マイナンバーを提出するかしないかはご自身の判断におまかせします。

 


マイナンバーを提出する場合には、別紙に必要書類のコピーを添付し、同封の返信用封筒にてお送りください。
マイナンバーを提出しない場合は、その旨をご連絡いただければと思います。

特定個人識別番号(マイナンバー)の提出が任意であることを踏まえ、「ご自身の判断におまかせします」とある。
マイナンバーの提供依頼は、少なくないが、このように法律上、任意であることを明確にしてお知らせしてくれるものはなかった。


特定個人識別番号を提出しない場合には、その旨の連絡がほしいという。
国税庁の見解では、確か、求めたが提供されなかった経過を記録しておく、となっていたと思う。
だから、マイナンバーの提供依頼を無視されるより、明確にお断りがあった方が、事務処理の上で便宜だということだろう。

早速、お断りすることにした。
ついでに任意だということを明示しない他の提供依頼もお断りすることにして、本日、関係各所に個人番号提供お断りの旨を通知した。

あまり時間を使っても仕方がないので、最低限の意思表示として通知した書面の内容は次のとおり。

冠省 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 さて、貴社からの特定個人識別番号の提供のご依頼についてですが、提供できません。

 行政手続における特定の個人を識別する番号の利用等に関する法律には、源泉徴収をされる側についてこれを提供することを義務付ける規定はありません。

 特定個人識別番号は、高度にプライバシーと関わる情報であり、住基ネットの合憲性に関する最高裁判決に照らしても、特定個人識別番号法は、合憲性に関する疑いのある法律であると考えられるところです。

 したがいまして、貴社からの上記ご依頼はお断り申し上げますので、ご理解をお願い申し上げます。                         草々


源泉徴収義務者には特定個人識別番号の記載を義務づけているのに、源泉徴収を受ける側には義務づけがないのは、一貫性がないが、きわめて秘匿性の高い特定個人識別番号の提供を直接義務づけるような規定を置くと、憲法違反になることは明らかだろう。



特定個人識別番号の提供を求める封筒を整理していたら、3度も提供依頼を送付していた会社もあった。
個人番号の提供がされなかった経過を記録する必要があるということだと思われるので、大変、手間をとらせて申し訳なかった。
お断りしたので、提供依頼した側も便宜だろう。

それにしても、法的義務がないことを明確 にして、マイナンバーの扱いを通知し、提供しない場合には連絡をもらいたいという当たり前の書き方をしてくれていれば、もうちょっと早くお断りの通知をしていたのに、と思うことである。

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2017年1月 3日 (火)

20年この長き賃下げ  日本人は耐え難きを耐え、忍び難きを忍ぶのか

失われた20年。
1990年代後半一人あたりGDPで世界3位だった日本の面影は、2015年、26位と見る影もない。



賃金が上がらないのが当たり前のように思い込まされてきた20年、日本を除く国々の賃金は着実に上がっている。
そう、既成権力に対する反発からトランプ大統領を選び、サンダースを押し上げたアメリカでも、賃金は20年間で80%上がっているのだ。
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このグラフは、首相官邸の経済の好循環に向けた政労使会議の提出資料にある。
同じ文書には、現金給与総額の推移のグラフもある。


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現金給与総額では1997年に賞与込みで手取り37万2000円だった月額平均賃金が2012年には31万4000円にまで減少している。
継続的で着実な賃下げを日本人は堪え忍んでいる。
驚異的ではないか。
1995年から切り下げられ続けている日本の賃金。
1995年といえば、阪神淡路大震災の年。
まだインターネットになじみのある人がほとんどいなかった年。
1996年に僕はホームページを作ってみたが、まだ愛知県内に40程度のサイトしかなかった年。
それ以来、賃金が下がり続けている。


現在の日本の賃金水準は、1990年頃にまでさかのぼる水準。
ほとんど30年にわたって賃下げを求められ続けている。
どこの国の労働者が、30年にわたって賃金が上がらないことを堪え忍ぶだろう。


流行の『日本人はすごい!』にたとえて言えば、日本人ほど堪え忍ぶ民族は他にいない。
あたかも自然災害を耐え忍ぶかのようである。


この賃金低下と、正規雇用の減少の間には相関関係があるだろう。
正規雇用の人数は1997年頃を頂点として継続して低下している。
正規雇用の減少を上回る速度で非正規雇用が増えている。


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当然のことながら、非正規雇用率は増加の一途をたどっている。


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(二つのグラフは『しゅんしゅんのぶろぐ』2011年6月14日から)


経済の好循環に向けた政労使会議2016年10月22日には安倍首相の次の言葉が掲載されている。
===================
賃金上昇については、成果が出つつあることを確認いたしました。この動きを更に拡大させていくため、賃金上昇を伴う経済の好循環の拡大、これは同時に、賃金の上昇がなければ経済の好循環を生み出すことはできない、私はそのように考えているわけですし、その認識について政労使で共通認識を深めていきたいと思っています。
===================
こう言いながら、翌年には政府は、労働者派遣法を改悪を強行し、それまで3年以内に限定していた企業の派遣労働者の受け入れを、労働者を入れ替えさえすれば無期限に使うことを可能にした。


非正規の増加には、派遣法の拡大経過が関係している。
労働者派遣法は1996年に対象職種が26種に拡大され、1999年には原則自由化され、2006年にはそれまで禁じられていた製造業の派遣も認められた。
派遣法の緩和が賃金の低下をもたらす構造は明らかだろう。
その構造はむしろ強化された。


日本の政治が関心を持つのは株価だけだ。株価が維持されていれば経済運営がうまくいっているかのように喧伝される。
しかし、株価など張り子の虎だ。
東京市場に上場された株式の33%は外国投資家が保有し、政府関係機関が証券会社等を通して保有する株式がほぼ20%に達したと想像される。
つまりは外資と日本政府関係機関が過半を支える虚構の数字が株価になる。
かつて日経平均株価が4万円をつけたときは外国投資家は数パーセントに過ぎなかった。
現在の株価は経済の実勢を示すものからかけ離れている。
そして、2016年の12月は1ヶ月間、外国投資家は売り越したが、株価は上げた。
年金積立金などの国民の大切な財産が、こうして外国投資家に献上されていく。


いい加減にしてほしい。
湾岸戦争までさかのぼり、ファミコンまでさかのぼり、インターネットさえ想像できない時代にまでさかのぼる、30年近くにわたる賃金低下構造に耐えるなら、もはや日本人は、ただの怠け者ではないか。あるいは家畜同然なのではないか、家畜でさえも怒るのではないのか。


国際競争などという言葉にだまされてはいけない。
日本は貿易立国ではない。
2015年の統計(UNCTAD)で日本の貿易依存度は206カ国中、189位だ。
2014年の日本の輸出依存度は11.4%。
1960年代から日本の輸出依存度は10%から15%前後で推移している。
日本の経済は基本的に内需に支えられているのだ。
食糧とエネルギーの自給さえ政策として位置づけるなら、貿易の拡大を無理に追求する必要は本来、ないはずなのだ。


Yusyutuizondosuii
(みずほリサーチ2007年5月『高まる日本の輸出依存度』から。TPP問題が浮上する前の、このレポートはむしろ輸出依存度の高まりを世界経済の影響を受けやすくなるとして懸念している。TPP以来、そうした議論は全く聞かれなくなったのではないだろうか)


今年は、確実に衆議院選挙がある。
国民の生活にゆとりをもたらす、明確な対立軸を持つ、政治勢力が生まれることを望んでやまない。
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