雑感 東京都議選
東京都議選だそうである。
どうも安倍政権の賞味期限を見切ったようなマスコミの動向の中、安倍政権の今後を左右する選挙になる、らしい。
極右グローバリストと、極右“超”グローバリストの対決をマスコミは煽りたいようだが、さすがに“都民ファースト”が、ただの空騒ぎで、何も結果を出さないことが露わになりつつあることもあり、どの程度の選挙戦になるものだろう。
率直に言って、極右グローバリストも、極右“超”グローバリストも願い下げで、せめて、共産、民進、社民、自由の各党が大きな打撃を受けないことを望むばかりである。
保守票の中の票の奪い合いで終わってもらえれば、それに越したことはないが、そうはいかず、保守議席の激増になりかねないというのだから気分が悪い。
世界中の政治が揺れている。
冷戦崩壊以来、暴威を振るうグローバリズムに対する軋轢が震源だ。
グローバリズムに飲み込まれて差異を失った左右の既成勢力に対して、新たな勢力が台頭している。
グローバリズムに対する異議申立は、極右反動の形態を取る場合もあるが、左派進歩による異議申立もそれなりに顕在化している。
フィリピンのドゥテルテを左派進歩に入れるのに異論もあるかもしれないが、米国のサンダース、英国のコービン、フランスのメランション等、それなりの躍進を示したし、韓国では文在寅政権が誕生した。
サンダースのTPP批判、コービンの鉄道・エネルギー・教育の公営化の主張。
文在寅は政府公共部門における雇用の大幅拡大を推進するとしている。
グローバリズム、グローバル市場から、国家が、どのように国民を保護するのかという問題意識が、彼らにはある。
極右と呼ばれる形態を取った場合も、トランプにしろルペンにしろ、国家の復権によるグローバリズムに対する異議申立は明確だ。
こうした国で、リベラルが軍産と野合するのが不思議だったが、リベラルとネオコンは、そもそも同根だという説もあるらしい。
フランスのように極右に対する警戒が超グローバリストに漁夫の利を占めさせることはあっても、脱グローバリズムの潮流は変わらないだろう。
ああ、それにしても日本。
デンデン安倍晋三は極右グローバリストだが、おバカにも、グローバリズムが国家の権能を決定的に奪うということを自覚していない節もあった。
小池百合子は、自覚的に国家の権能を奪い、グローバリズムを進めるだろう。
かくして、我が国にはアンチグローバリズムの潮流は生まれず、極右の中で、いっそうのグローバリズムを競うという枠組みしか存在しないという。
今言えるのは、そんな先進国は世界広しといえども、日本だけだろうということでしかないのが何とも寂しく、口惜しいのである。
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