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2018年10月18日 (木)

第4回東方経済フォーラムでプー様(プーチン)を退屈させた日本政府

第4回東方経済フォーラム全体会合で日本政府は、ロシアと共同して取り組まれている事業を紹介するビデオを上映した。
その前振りとその直後の安倍総理の演説内容。
以下、首相官邸「東方経済フォーラム全体会合 安倍総理スピーチ」から
2016年12月、プーチン大統領を私の故郷(ふるさと)、長門(ながと)にお迎えし、2人で日露関係の将来についてじっくりと話し合い、北方四島において共同経済活動を行うための特別な制度に関する協議の開始、元島民の方々による自由な墓参の実現について約束しました。そして、長門の地で平和条約問題の解決に向けた真摯な決意を共有しました。聴衆の皆さん、この長門での約束は、着実に実施されつつあります。日露関係は今、かつてない加速度で前進し始めています。プーチン大統領と私が約束した両国協力のプランは、150以上に上ります。うち半数以上が、もう現実に動いているか、今正に動こうとしています。お見せするビデオが、そこを雄弁に教えてくれます。ではビデオを御覧いただきます。
(ビデオ上映)
 いかがでしょうか。一本貫く太い流れをお感じいただけたでしょうか。8項目の協力プランの実現を通じて、ロシア住民の生活の質の向上が、皆様にも実感できるようになるのではないでしょうか。ロシアと日本は、今、ロシアの人々に向かって、ひいては世界に対して、確かな証拠を示しつつあります。ロシアと日本が力を合わせる時、ロシアの人々は健康になるのだというエビデンスです。ロシアの都市は快適になります。ロシアの中小企業はぐっと効率を良くします。ロシアの地下資源は、日本との協力によってなお一層効率よく世界市場に届きます。ここウラジオストクを始め、極東各地は、日露の協力によって、ヒト、モノ、資金が集まるゲートウェーになります。デジタル・ロシアの夢は、なお一層、早く果実を結ぶという、そんな証拠の数々を、今正に、日本とロシアは生み出しつつあります。
ビデオ上映中のプーチンの姿を首相官邸のカメラはとらえている。
ビデオ上映開始。
ビデオは主宰者であるロシアに向けてロシア語で制作されている。
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カメラはその後、いったんビデオ上映画面に集中するが、やがて再び引いて、他の4首脳(中国・ロシア・韓国・モンゴル)の姿を写し出す。
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やおら肘掛け脇のペン台に手を伸ばしてペンを持ち上げたプーチン。
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カメラは次第にプーチンにズームしていく。
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なにやらペンを見つめるプーチン
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ペンをもてあそんでいるように見える。
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ペンにキャップをしようとしている。
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ああ。だめだ、こりゃプー様は明らかに退屈している。
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当日の模様をの『マスコミに載らない海外記事」9月15日付「ロシア東方経済フォーラムで大恥をかいた安倍首相」から引用しておこう。
Gilbert Doctorow
2018年9月15日 土曜
Russia Insider
 最初に、安倍首相は仲間外れだったことを指摘せねばならない。彼は全体会議での演説を主に、この世代のうちに、彼自身とウラジーミル・プーチンの任期中に、ロシアとの平和条約を締結しようという嘆願に割いた。対照的に、他の外国指導者全員が、彼らのロシアと極東地域における、進行中および計画中の大規模投資活動を生き生きと語った。安倍には、ロシアとの他の国々の協力に匹敵するようなものがほとんどなく、ロシアにおける取るに足らない日本の取り組みに人間的な顔をかぶせるはずのビデオを上映して補おうとした。映画は、二年前に、全て、二国間関係を新たな高みへと導くため、安倍が提示し、ロシアが受け入れ、日本がロシアで実施している150のプロジェクト中の様々な医療関連やハイテク関係のプロジェクト(交通管理、廃棄物処理)の概要だ。

 日本のプロジェクトは皆安上がりだ。全てが規模の上で実にささやかで、東京が言う通りにロシアが平和条約を調印さえすれば、つまり南千島四島の日本主権への返還に同意すれば、人々の生活向上のため日本がロシアに授けることができる偉大な支援を示唆するよう仕組まれている。

 ロシアにおける日本の協力プロジェクトにまつわるビデオと詳説の効果は、安倍が意図していたであろうものと真逆だ。だが、それは現在のロシアと日本の交渉上の相対的立場に対する彼の全く時代後れの理解と完全に一致している。映画編集上の偏向は全く一方的だ。豊かで技術的に優れた日本が、感謝に満ちたロシアに手を差し伸べるのだ。これは、全ての参加国が、いかに開発計画の緊密な協調や、相互の貿易と投資でお互いに助け合うかと言って、フォーラムで語る他の外国指導者たちの全体的主題と矛盾する。

 液化天然ガス輸出用のロシア向けの高度な船舶の主要輸出国でありながら、ウラジオストック近くのロシア最大の造船複合体建設(ズヴェズダ)への韓国の参加に触れた韓国首相のプレゼンは、このバランスのとれた、双方共に利益を得られる取り組み方に見える。北朝鮮との関係が正常化され次第、トランス-シベリア経由、更にはヨーロッパへの鉄道輸送を実施したいという韓国の熱意だ。スエズ運河経由、あるいは海上輸送で、アフリカの角を周回する航路の代替としてロシアが開発したがっている北海航路インフラへの韓国参加もそうだ。

 ロシアとの共同エネルギー・プロジェクト、ロシアの鉄道と港湾インフラ経由での石炭出荷拡大の既存と計画中両方の計画/希望を説明するモンゴル大統領の演説でもこれを見た。

 ロシアに対する安倍晋三の手法は、日本が力強いアジアの虎として、世界的尊敬と羨望を享受し、アメリカ合州国の不動産をあちこちで買い占めており、ソ連が、景気衰退ではないにせよ、深刻な景気停滞にあり、エネルギー資源の新たな買い手と新たな投資家を探している時期の1970年代と1980年代にさかのぼる。

 現在中国は、日本が40年前に、そう装っていた戦略的パートナーの地位を占めている。中国はロシアの主要な融資家で、投資家で、顧客だ。中国は日本が昔そうであり、今もそうであるような、ハイテク供給者として、高い位置にはないかも知れないが、民間航空分野などのハイテク共同開発で、中国はロシアと対等のパートナーだ。

 現在の中国貿易と投資の重要性は、フォーラムで目立つメッセージの一つだった。二国間交渉後の記者会見で、ウラジーミル・プーチンは、中国との二国間貿易は今年20%以上伸びて、1000億ドルを上回ることを認めた。一方、全体会議での演説で、1000億ドルという数値が再び現れた。今度は、極東やバイカル地域に対する中国-ロシア共同投資プロジェクトの価値の数値化だ。

 

 この背景に対し、日本の投資規模と安倍の150の協力プロジェクト全体は二桁小さい。こうした“ニンジン”で、日本の条件に同意し、平和条約締結するようロシアを動かせるという考えは全く非現実的だ。

 

 安倍は、主権放棄にロシアが抵抗している点を意図的に無視して、南千島の共同統治のための鼻薬を提案した。本当の問題点を、全体会議中のウラジーミル・プーチンへの質問で、セルゲイ・ブリリョフが直接提起した。北方諸島が、もし日本主権になれば、アメリカ軍事基地の更なる駐留基地、特に弾道弾迎撃ミサイル装置配備地になるというロシアの懸念を二人の指導者は話し合わなかったのか。プーチンは話したと言ったが、安倍は平和条約締結への障害として、無視することを選んだ。

 求められている平和条約を実現するための“ふとおもいついた”提案だと言って、プーチンは演壇で、二国は“前提条件無しに”年末までに平和条約調印を進めようと提案した。そこで、友人となってから、両国はより強い相互信頼で、北方諸島のような厄介な問題に取り組むことができるだろう。この提案を、後に安倍は始めて聞いたと認めたが、後で同席していた日本人外交官が実行不能だと切り捨てた。

 言い換えれば、ロシアが日本を、アメリカ合州国とペンタゴンの「隠れ馬」と見なしている限り、ロシアは主権の譲渡に同意しない。しかも、フォーラムでの彼の振る舞いで、またしても安倍は、ロシアといかなる協定を結ぶよりも、核の傘のため、ワシントンのご主人への服従が、彼にとって、より重要であることを示したのだ。演壇の5人の指導者中で彼だけ、ドナルド・トランプの名を挙げた。斬新かつ大胆に北朝鮮に手を差し伸べ、金正恩とサミット会談をしたと、度を超したトランプ称賛をした。最初に、更に再度、南北朝鮮間や、アメリカと北朝鮮間の会談を建設的大団円に導いた韓国指導者文在寅の取り組みに、彼は全く触れなかった。

 フォーラムで明らかになった、そしてそれを更に遥かに超える地域の戦略的、大規模経済統合の地図のどこにも日本の姿はない。他の結束力は、中国の一帯一路構想とユーラシア経済連合だ。安倍晋三の日本は、北東アジアにおける日本の地理的、事業的環境からほとんど切り離された、アメリカ前哨基地のままだ。日本は地域全体を活性化している活力に満ちた過程を見逃している。フォーラムで、中国は2,000人を超える実業家と政府の代表団を擁する最大の参加国だった。フォーラムで明らかになった安倍晋三のような生気がなく、小心なリーダーシップの下、日本は日の沈む国となる運命にある。

10年内外で、中国のGDPが、米国のGDPを上回ることが確実視されている。
ロシアのユーラシア経済連合と中国の一帯一路構想の融合の先に、アジアに途方もない経済圏が立ち上がるだろう。
たとえば、ロシアが持っている鉄道輸送路のイメージはこんな姿だ(カレイドスコープ2018年9月18日)。
 
もし、一帯一路が実現すれば、ロシアの鉄道網とジョイントする。
ユーラシアの経済圏はモノ凄いことになる。

下は、「L'Arctique : Les enjeux géopolitiques - De Pékin à Montréal… en train」(北極圏: - 北京からモントリオールへつながる鉄道計画の地政学的問題)というフランスのウェブサイトの記事である。
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この巨大な鉄道計画図には、サハリンから日本を縦断して、福岡当たりから朝鮮半島釜山への鉄道が描かれている。南北朝鮮を縦断した鉄道は、そのまま中国を経由してウラジオストクでシベリア鉄道に結ばれる。

長大な鉄道網を擁するロシアだけにただの妄想と決めつけるわけにもいくまい。
マスコミに載らない海外記事サイトの記事は、日本の周辺諸国からの孤立を強調していた。
いやだから、前提を付けない平和条約でもよいから、平和条約を結ぼうというプー様の提案は、悪くないって。
仮にこの構想が具体化していくとき、日本だけが結ばれない可能性を想像してみる。
今後、世界経済の中心となる極東地域にありながら、取り残される日本。
何のために。
遠く太平洋を隔てた、米国の防波堤となるために。
本土が沖縄を捨て石とするように、米国が日本を捨て石にするのだ、
この文章は、今朝(10月18日)のNHKニュースが毒薬条項と呼んでいた日米FTAの本質的問題について触れるための前振りである。
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