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2020年3月の3件の記事

2020年3月13日 (金)

コロナショックはきっかけに過ぎない  資本主義の終焉への長い道のり

株価の暴落がコロナ不安に拍車をかけている。
株価が上がったところで、庶民によいことは何もなかったのに、暴落すると庶民の生活を直撃する。


経済の話を庶民目線をうしなわずに一般市民にもわかりやすく解説してくれる経済評論家は森永卓郎さんをおいて他にない。


あまたの経済評論家は目先しか見えず、しかも企業利益優先に庶民を間違った方向に導いていく。

 

「マガジン9」に掲載された森永卓郎さんの
新型コロナウイルス感染拡大は引き金にすぎない
をご紹介しておきたい。


年収300万円時代の到来をいちはやく見抜いた森永卓郎さんの慧眼は今回も的確に事態をとらえていると思う。

 

バブル崩壊に警鐘を鳴らしながら、2020年2月12日の週に、バブルのリミットとみて、生涯初めて自身の株を全て手放したという目先も利いた、森永さんの話は一読に値すると思う。

 

Kabuzenbu

 

Kabunoyogen

新型コロナウイルス感染拡大は引き金にすぎない

本質はバブルの崩壊だ

(略)
もちろん直接の原因は、新型コロナウイルスの感染拡大だ。ただ、私は、新型コロナウイルスの感染拡大は、株価下落のきっかけに過ぎず、いま起きていることの本質はバブルの崩壊だと考えている。
 昨年の世界経済の成長率は、2%台後半だったとみられる。リーマン・ショックの翌年から、世界は5年間の景気低迷を経験したが、そのときの平均成長率は3.3%だった。つまり昨年の世界経済はリーマン・ショックの後よりも悪かったのだ。にもかかわらず、今年2月にNYダウは、史上最高値を更新し、日経平均株価もバブル崩壊後の戻り高値を更新した。つまり、経済実態を反映しない株価がついていたのだ。これをバブルと呼ぶのだ。

(略)

待ち受けているのは資本主義の終焉

今後バブルの崩壊が進んでいけば、経済の失速は、いまのようなレベルでは済まないだろう。100年に1度の経済危機と呼ばれた2008年9月のリーマン・ショックの翌年、日経平均株価は7021円まで下がっている。いまの3分の1だ。今回も、それと同じようなことが起きるのではないだろうか。しかも、その後の不況は長引いていく。リーマン・ショックの場合は、バブル崩壊後の経済を中国が救世主となって引き上げた。天文学的な投資を重ねて、世界経済を活性化していったのだ。しかし、今回は中国にそんな体力がないし、投資をするためのネタもない。救世主がいない世界経済は、破たんへの道を歩んでいくしかないだろう。
 そこで何が待ち受けているのか。資本主義の終焉だと私は思う。ベルリンの壁が崩壊してからの30年間の世界は、社会主義・共産主義の衰退と資本主義の隆盛の時代だった。しかし、資本主義の暴走は、人権を否定するほどの格差拡大と地球環境の破壊をもたらした

(略)

「近くの人を助ける」という原理

 実は、私はいま新しい著書を書いている。これからの日本と世界が向かうべき道は、「ガンディーの経済学」だという内容だ。
 インド建国の父であるマハトマ・ガンディーは、貧困や格差をなくすためにどうしたらよいのかを考え抜いた結果、たどりついたのが「近くの人を助ける」という隣人の原理だった。近隣の人が作った農産物を食べ、近隣の人が作った服を着て、近隣の人が建てた家に住む。そうすれば、その地域に雇用が生まれ、経済が回りだす。そうした地域内経済を広げていけば、世界から貧困をなくせるとガンディーは考えたのだ。
 いまの日本では地方への移住を希望する若者が急増している。大都市での非人間的な低賃金単純労働に疲弊し、人間らしい人生を取り戻したいと考えているからだ。しかし、実際に移住しようとしても、そこには大きな壁が立ちはだかる。地方には、十分な雇用の場がないからだ。
 だから、私は社会構造の転換をするためにも、いま一番必要な政策は、ベーシックインカムの採用だと思う。前回の本稿で指摘したように、通貨発行益を活用すれば、日本の財政は年間60兆円の財政出動を継続できる余力がある。60兆円あれば、国民1人あたり月額7万円程度のベーシックインカムを支給できる。4人家族で28万円だ。それだけあれば、地方、特に農山漁村での生活も可能になる。そうすれば、いま日本中で荒廃が進んでいる農地や山の再生も可能になってくる。
 これからの時代は、自分が食べるものは基本的に自分で作り、それで足りないものを近隣の人たちが作る製品やサービスで補っていくという暮らしを主流にしていくしかないのではないか。それが24年連続で東京一極集中をもたらしたグローバル資本主義に対抗する唯一の手段だと私は考えている。

(略)

 

2020年3月 6日 (金)

2012年新型インフルエンザ特別措置法に関2012年新型インフルエンザ特措法に関する日弁連会長声明 緊急事態宣言とモーニングショーなど

2012年、現行新型インフルエンザ特別措置法の審理過程において、日弁連は複数回にわたって意見を表明し、法案に反対している。

主要なものは次の2件である。

新型インフルエンザ等対策特別措置法案に反対する会長声明

新型インフルエンザ等対策特別措置法施行令(案)に対する会長声明

新型コロナウイルス対策に適用するとして改正される内容も現行法と大差はないものと考えられるので、日弁連が指摘した、主要な問題点をかいつまんで紹介しておく。
いずれも緊急事態宣言に関わる論点である。

 

ストレートに危惧されるのは、報道統制の危険である。
総理は対策本部長として、指定公共機関と「調整」を図り、措置が実施されない場合等には、指定公共機関に指示する法的権限が与えられている(法33条)。
この指定公共機関にはNHKを含むので、現行法でも新型コロナウイルスに適用されれば、総理はNHKに対して「指示権」を持つことになる。
指定公共機関は政令で定めることになっているので、民放を含めることは内閣限りで可能である。
つまり、安倍内閣が民放を指定公共機関に含める政令改正を行えば、緊急事態宣言下にあっては、「羽鳥慎一モーニングショー」の放送内容に介入して、対策本部長たる総理がテレビ朝日に対して直接、「指示」を行い放送内容を是正させることが可能になる。

 

都道府県知事には、広範な施設の使用制限・禁止、集会等を含む催事を制限・中止させる権限が付与されている(法45条)。
使用制限・停止等の基準は曖昧であり、集会の自由を制限することになる。

参考までに施設の種類を施行令11条から列記しておく。極めて広範な施設が対象となる。


一 学校(第三号に掲げるものを除く。)


二 保育所、介護老人保健施設その他これらに類する通所又は短期間の入所により利用される福祉サービス又は保健医療サービスを提供する施設(通所又は短期間の入所の用に供する部分に限る。)


三 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する大学、同法第百二十四条に規定する専修学校(同法第百二十五条第一項に規定する高等課程を除く。)、同法第百三十四条第一項に規定する各種学校その他これらに類する教育施設


四 劇場、観覧場、映画館又は演芸場


五 集会場又は公会堂


六 展示場


七 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗(食品、医薬品、医療機器その他衛生用品、再生医療等製品又は燃料その他生活に欠くことができない物品として厚生労働大臣が定めるものの売場を除く。)


八 ホテル又は旅館(集会の用に供する部分に限る。)



九 体育館、水泳場、ボーリング場その他これらに類する運動施設又は遊技場


十 博物館、美術館又は図書館


十一 キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホールその他これらに類する遊興施設


十二 理髪店、質屋、貸衣装屋その他これらに類するサービス業を営む店舗


十三 自動車教習所、学習塾その他これらに類する学習支援業を営む施設


十四 第三号から前号までに掲げる施設であって、その建築物の床面積の合計が千平方メートルを超えないもののうち、新型インフルエンザ等緊急事態において、新型インフルエンザ等の発生の状況、動向若しくは原因又は社会状況を踏まえ、新型インフルエンザ等のまん延を防止するため第四十五条第二項の規定による要請を行うことが特に必要なものとして厚生労働大臣が定めて公示するもの

使用制限等の権限は、知事にあるが、知事に対しては、対策本部長たる総理が「指示権」を持つので、結局総理の意向が反映される結果となる。

 

緊急事態の期間が長期間に過ぎる。
緊急事態宣言には、国会の同意は不要であり、期間の上限は2年とされており、更新も1年間可能となっている。

緊急事態宣言を出すことが出来る要件も緩すぎる。
法は「新型インフルエンザ等が全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがある」場合に、緊急事態宣言が可能としているが、この要件自体が曖昧である。
これを具体化した政令(施行令6条)は、さらに要件を緩和してしまっている。
政令が挙げる要件は2点である。

  • 一つは、重症化率がインフルエンザより相当高いこと。
  • 二つは、感染経路が不明であるか、感染者が不特定多数と接触したこと。

この2点に止まるのである。
WHOの報告書は、中国のケースについて、全体で3.8%の致死率を報告しており、往々、この確率が独り歩きしているが、3.8%は武漢の医療崩壊が大きく影響した数字であり、治療体制が向上した後は0.7%と報告されており、後者の数字が現実に近いだろう。
それでも致死率0.7%は「インフルエンザより重症化率が相当高い」とする一つ目の要件を満たすことになりそうである。

また感染経路が不明の患者が発生していることはすでに報道されている通りである。

したがって、新型コロナウイルスに新型インフルエンザ特別措置法を適用すれば、安倍総理は遠からず2年間の緊急事態を宣言することができる枠組みとなっている。

野党は、今回の件で、総理が直接、法的にテレビ・ラジオの放送内容に介入する法的な根拠を持つことになる重大性を十分に自覚して臨んでもらいたい。

厚労省と自民党がデマを拡散する

新型コロナウイルスで、国家の壊れっぷりが露呈している。


厚労省が、3月5日午前7時43分に【#新型コロナウイルス マスクの供給】と題して、連続ツイートをした。

3月4日午前8時からの「羽鳥慎一モーニングショー」の出演者から、「まずは医療機関に配らなければだめ。医療を守らなければ治療ができないから、医療機関、特に呼吸器関係をやっている人に重点的に配っていく」とのコメントがありました。(1/3)

厚生労働省では、①感染症指定医療機関への医療用マスクの優先供給を行ったほか、都道府県の備蓄用マスクの活用や②日本医師会や日本歯科医師会のルートを活用した優先配布の仕組みをお知らせしています。(2/3)

最終的に全ての医療機関に十分なマスクが届くことが必要であり、引き続き、マスクの増産や全ての医療機関を対象とした優先供給を進めて参ります。(3/3)

①、②はブログの便宜上、付けた。

 

今朝のモーニングショーで、上記赤字部分の実態について、番組が厚労省に取材した結果を流していた。

①について
『マスクの供給を行った』については言い過ぎた表現、『行っている』『開始した』が正しい。

Moningusyo0306

②について
「訂正したい。そんなことは国会でも言っていない。」「日本医師会や歯科医医師会に協力してもらってマスク配布の仕組みを医療関係者に広く知ってもらいたいというつもりで書いた」


Moningusyo03062

ということだそうである。

厚労省が自分自身が行っていることについて、デマを流しているとしか言いようがない。
山本太郎が言うとおり、この国は壊れているのだ。
経済という土台だけでなく、行政という上部構造も壊れている。

 

ちなみに、自民党広報ツイッターは3月5日に次のようなツイートをしている。

3/4のTBS「Nスタ」で女性出演者が「新型のコロナであるため感染が新しいウイルスであり、私たちには基礎的な免疫がなく普通のインフルエンザよりも罹りやすい」と発言しましたが、厚生労働省は「季節性インフルエンザと比べて感染力は高くない」との世界保健機関(WHO)の見解を紹介しています。

このツイートに続けて正しい情報提供サイトして首相官邸サイトや厚労省サイトが紹介されている。
探してみたが、どこにこのようなWHOの見解が紹介されているのか、極めて不親切で探せない。

ちなみに2月末に公表したWHO報告書はNPO法人市民科学研究室が日本語訳をしてくれている。
WHOコロナウイルス報告書の日本語訳

WHO報告書の要約については、多分、CANさんのこのツイートが参考になる。

政府や与党、行政がデマを流し、市民が情報を提供しなければならないというこの事態。
政府も行政も全く信頼できない不安感がトイレットペーペー騒動が収まらない一番の原因だろう。

 

 

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