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カテゴリー「憲法」の256件の記事

2019年2月18日 (月)

障害者の生命の価値と損害賠償額

裁判所は死亡事故の賠償額を決めるに当たって、その人が生きていればどれだけの収入が得られるかを最も重視する。

命の価値が、収入の多寡によって極端なまでに左右されるのが裁判所の世界である。

 

 

その結果、重度障害者の死亡事故の賠償額は、健常者の4分の1から5分の1という低水準になる。

収入で生命の法的価値を評価する裁判所の手法は、生命価値の平等という憲法の根本原理(個人の尊重、法の下の平等)に反する結果をもたらしている。

すでに1965年に民法学者西原道雄が「人を利益を生み出す道具として扱うものだ」との痛烈な批判を浴びせているが、どこ吹く風の裁判所は、50年以上経っても、なお生命価値の平等に反する判決を無数に出し続けている。(西原道雄論文

 

 

今から10年ほど前、15歳の重度知的障害児の施設内死亡事故で健常児の4分の1としか評価されないのは命の尊厳の平等に反するとして、提訴し、支援者からは勝訴的和解と評価された和解で解決した事件(障害者の命の尊厳に平等を裁判)に関わった関係で、末尾に記事が掲載された「ハヤト裁判」にも復代理人として関わっている。

 

 

判決は、2月22日午後1時10分に言い渡される。

これまでと同様の命の格差を是認し、その差を縮小するような工夫もない判決であれば、敗訴である。

しかし、それは生命価値の平等を求めて困難な裁判に立ち向かった原告の敗訴ではなく、憲法の基本的価値原理を生命侵害の不法行為における損害賠償額に反映することができなかった裁判所の敗北という意味においてである。

 

 

原理的な問題を問う、この裁判は、おそらく上級審へと係属することは必至と予想される。

実は、ずいぶん前から署名サイトを立ち上げているが、思わしく署名が集まっていない。

よろしければ、ご署名をお願いする次第である。

 

 

ちなみに、この事件の最終準備書面中、僕の担当部分はこちら である。

---------------------------------

 愛知県安城市で2013年、重度の知的障害のあった鶴田早亨(はやと)さん(当時28歳)が障害者支援施設を抜け出して死亡した事故を巡り、遺族が施設を運営する社会福祉法人に約7200万円の賠償を求めた訴訟の判決が22日、名古屋地裁で言い渡される。遺族は訴訟で、将来働いて得られたはずの「逸失利益」を基に賠償額が算定されることに疑問を投げかける。

 訴状によると、鶴田さんは13年3月22日、施設を抜け出し、近くの商業施設に陳列してあったドーナツを大量に口に詰め込んで窒息死した。食べ物を口に詰め込んでしまうため施設では食事を一口ずつ小皿に移していた。施設側は内側から開けられない構造の扉が何らかの原因で開き、鶴田さんが抜け出したとみられると説明した。

 事故後、施設側は遺族に1800万円の支払いを申し出たが、遺族側は「同世代の健常者に対する死亡賠償金の4分の1にも満たない」と折り合わなかった。鶴田さんの兄明日香さん(39)は14年8月、事故は施設の安全配慮義務違反が原因として提訴し、施設側は鶴田さんが抜け出すのは予測不可能などと請求棄却を求めている。

 死亡に関する損害賠償訴訟では、慰謝料などを積み上げて賠償金額を決めるが、大きな部分を逸失利益が占める。逸失利益は、生前の収入や死亡しなかった場合の勤続可能年数などから計算する。

 明日香さん側は、就労が難しかった鶴田さんには逸失利益が認められず、最低賃金や障害年金を基に算定しても「法の下の平等に反する低額なものになる」と主張し、全年齢の男女の平均賃金をベースに逸失利益を計算するよう求めている。

 重度の知的障害者の死亡事故を巡っては、青森地裁は09年、当時16歳の男性の就労可能性を認め、最低賃金をベースに逸失利益を認める判決を出した。12年には名古屋地裁で、当時15歳の男性について障害年金から算出した逸失利益を認める和解が成立し、大阪地裁では17年に当時6歳の男児に関して、全労働者の平均賃金に基づいた逸失利益を認める和解が成立している。

 しかし、明日香さんの代理人の森田茂弁護士は「これらは少数例で、一般的になっていないのが実情」と指摘する。また、将来の就労可能性が逸失利益を認める大きな要因となっており、鶴田さんのような成人で逸失利益が認められた例はないとみられる。森田弁護士は「逸失利益は就労の実態や将来の可能性を基に考えるべきではない」と話す。

 明日香さんは「早亨が命を懸けて提起した問題だから」と集会や街頭でマイクを握り、思いを訴える。「命の価値に収入という要素を入れて考えるのはおかしい。社会の格差が広がる中、障害者だけの問題ではない」と話す。【野村阿悠子】

 ◇逸失利益

 事故や犯罪の被害者・遺族らが損害賠償を求める際、死亡や後遺障害がなければ得られたはずの収入を仮定して算出するもの。生活費を差し引いた年収に就労可能だった年数と利息を考慮した係数をかけて計算する。

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2018年12月31日 (月)

韓国最高裁判決に関する拙稿がIWJ特別寄稿サイトに掲載

 

韓国徴用工訴訟の大法院判決について書いた寄稿が、1229日、IWJサイトに掲載された。

 

 

自身の日本訴訟の経験も踏まえてという、字数制限のない依頼だったので、依頼時点で言っておきたいことは全て書き尽くすという姿勢で臨んだため、結局、2万字程度の長文となった。

 

 

「徴用工」「女子勤労挺身隊」訴訟に対する韓国最高裁判決に寄せて「元徴用工の韓国大法院判決に対する弁護士有志声明」呼びかけ人・弁護士 岩月浩二氏による特別寄稿! 2018.12.29

 

 

 太平洋戦争中に日本で強制労働をさせられた韓国人の元徴用工4人が、雇用者であった新日鐵住金に損害賠償を求めた訴訟で、20181030日、韓国の最高裁にあたる大法院は原告の主張を認め、1人あたり1億ウォン(約1000万円)の賠償金支払いを命じた。

 

 

 これに対し、河野太郎外務大臣は韓国の駐日大使を呼び、「日韓の友好関係の法的基盤を覆すものだ」と抗議。安倍晋三総理は111日の国会で、「1965年の日韓請求権協定で解決済みの問題。国際法に照らせば、ありえない判断だ」と遺憾の意を表明した。日本の大手メディアも、ことごとく「終わった話を蒸し返す韓国の不当な判決」という論調を展開し、日本の社会には韓国を非難する空気が急速に広まっていった。

 

 

 こうした風潮に対抗する意味合いで、岩月氏に特別に寄稿をお願いしたところ、名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟での経験をも踏まえ、日韓請求権協定について論じる上で踏まえておかねばならない、条文の意味や、いくつかの重要な判例について、下記の記事をお寄せ下さった。時宜を得たものであるとともに、折りにふれて立ち返るべき指摘に富んでいる点に、本寄稿の価値があると考える(以上、IWJ編集部)。

 

 

過分なご紹介の言葉をいただいている、
少なくとも、ネットで拾える情報の中では、最も広範囲に問題点を指摘したものとなっているつもりである。

 

 

書き終えた段階では、「身を削って書いた」(夕鶴のつうが、羽を抜きながら布を織るように(^^ゞ)という実感を覚えたが、出来がどうかは、読者の判断に委ねるしかない。

何しろ長文であるので、読みにくくなった部分や、最後の方は、論理展開にいささかの混乱があるかもしれない(笑)。

 

 

なお、麻生太郎副総理が政治家転身前に社長を務めていた麻生セメントは、韓国徴用工訴訟でも強制労働加害者として、被告とされている。戦前から現在に至るまでの政治の連続性を端的に象徴している。

以下の部分は、麻生太郎に関して、IWJに独自に付けていただいた注釈である。

 

 

※麻生財閥は、麻生太吉が福岡県飯塚市で1872年に始めた石炭採掘の麻生鉱業を手始めに、セメント事業などに、事業を拡大。九州で有力財閥となった。麻生太郎副総理兼財務相は政界転身までグループ企業の中核、麻生セメント株式会社の社長だった。

 麻生鉱業における朝鮮人労働者が、1944年以降にあたる狭義の「徴用」とそれ以外にあたるのかといった区別など、詳細は今後の資料発掘にもとづいた検討を待たなければならないが、米国立公文書館より「麻生鉱業報告(Aso Mining Report)」が発掘されたことで、朝鮮人・中国人労働者だけでなく連合国軍の捕虜が麻生鉱業で強制労働を強いられていたことの裏付けが得られた。この文書は、200926日に当時民主党所属の参議院議員であった藤田幸久氏が、国会議員会館で開かれた「麻生鉱業捕虜使役問題に関する報告会」で発表したことでよく知られることとなった。

 

 (出典)麻生首相の父、炭鉱で朝鮮人を強制労働させる(中央日報、200927日)

 

以下に基本的な二次文献を掲げる。

 

・横田一「麻生一族の過去と現在―首相側近が語る『強制連行否定論―』」『世界』第786号(20091月)9098

・西成田豊「朝鮮人強制連行と麻生鉱業」『世界』第788号(20093月)120125

Fukubayashi Toru, “Aso Mining’s Indelible Past: Verifying Japan’s Use of Allied POWs Through Historical Records,” The Asia-Pacific Journal, 7-33-2 (August 2009), pp. 1-8

 

 

安倍内閣は、大法院判決の次は、韓国艦艇による自衛隊哨戒機に対するレーダー照射事件を持ち出して、執拗に韓国に対する反発感情を煽り、メディアはこれに無批判に迎合し、世間の関心は次の争点に移っている。

しかし虚偽の上に積み上げられる煽動には、一つ一つ、虚偽をほどいていくしかない。僕は、僕は僕の知る範囲で権力の虚偽をほどきたいと思う。

IWC(国際捕鯨委員会)脱退や、無用に軍事対立を煽る手法など、かつての満州国をめぐって起きた歴史的出来事の既視感を抱かせる(劣化コピーとしか言いようもないが)。
安倍首相が「満州三角同盟」と呼ばれ満州国を仕切った岸信介(満州国総務庁次長)、松岡洋右(満州鉄道副総裁、国際連盟首席全権)、鮎川義介(日産コンツェルン初代総裁)の縁戚となれば、既視感はなお深くなる。
メディアは当然、そうした事情を知りながら、横並びで政府の肩を持って日韓の対立感情を煽り続けている。何もかもがデジャブに見える。

 

 

本来の極右や右派が、冷静な対応を呼びかけて、ネトウヨに袋だたきになっている例として、二つのツイートを引用しておこう。
今回の事案の見方は真反対であるが、冷静を呼びかける点において共通するのは、それぞれが何かしらの危機感を持っているのだろうとも思う。

 

 

 

なお、歴史修正主義者の権化である田母神は、直近もなお、ネット記事でも冷静な対応を呼びかけている。
田母神俊雄手記「レーダー照射、韓国軍の実力では自衛隊と戦えない」

では、よいお年を。

 

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おまけ
「満州三角同盟」の一角をなす日産で、ルノーによる乗っ取り寸前に、日産側がクーデターを起こし、西川社長派の司法取引によりゴーンが特捜に逮捕されたのは偶然なのだろうか。幸いにもゴーンの長期勾留(通常の刑事事件と比べれば、断然短い)が世界の注目を浴び、日本の刑事司法の異常さが批判されている。

勾留により日本の刑事司法の前近代性を広く世に知らしめたゴーンの功績は大である。

昨日の僕のフェイスブックから

 

Gon20181230

Gon20181230komento

 

コメント欄に書いた事案はいわゆる「民商弾圧事件」である。
本当に偶然、M弁護士が「Aさん、どこにいる」と叫んだ声に、ある部屋から「はい、ここです」という返事があって、M弁護士が「署名するな」と返した助言に「はい」と答えた。
後で、実際に取調中で弁明を録取した書面に署名する寸前だったことが判明した。
日本の刑事司法は、身柄を拘束して自白をさせ、被疑者の心を折る以外の何物でもない。

 

 

戦後日本の刑事訴訟法学の権威が、「戦後、自分たちが行ってきた努力は、刑事訴訟を何一つ変えることができなかった。どうしてかと考えると、日本の刑事裁判は本質的にお白州のままなのだというところに行き着いた」と述懐していると聞いた。
まさに、日本の刑事司法は、江戸時代のまま、本質的に何も変わっていないのだろう。
ゴーン事件は、日本の前近代的刑事司法を世界に知らせ、これを変えるチャンスを与えてくれている。

2018年12月13日 (木)

「1945年への道」さんのチャンネル登録しよう  敗戦をストップするために

1945nenhenomiti22

本当にいい番組を作っています。
1945年への道』さん。

いわゆるリベラル系の方々は、どうにもITの苦手な人が多く、せいぜいがブログ止まりで、動画へ進出する方は極めて限られております。

かつ、動画の勘所を捕まえた動画らしい動画は極めて少ないのではないかと想像するところです。

チャンネル登録、無事500人超え達成しました。有難うございます。
登録1000人&視聴年間4000時間以上で広告収入が入るようになります。引続き持ち出し上等で歴史歪曲を潰すべく、年末も日本軍の爪痕が残る海外某所に撮影旅行の予定ですが、いつか元が…取れない取れない(笑)https://t.co/dAvXyHucm6

僕のお気に入りは、むろんタイムリーに配信された「徴用工判決と日本政府のブーメラン事情」ですが、その他7本の動画、いずれも優れたもので目を見開かされます。

今、確認しましたら、この動画が容易には検索できなくなっているようです。

グーグルで、「1945年への道」を動画のカテゴリーで検索したところ、同サイトの作品で抜群に視聴回数が多いこの動画に20p目までで行き着くことができませんでした。

この動画を紹介した私のブログが6P目にありましたが、動画自体に行き着くことは諦めました。

違う検索方法だと出てくるのかもしれないことを保留した上で言いますが、こうしたことは検索サイトでしばしば起きます。

引用サイトは検索に出るのに、本体が検索にかからないという体験は、僕自身もしています。

今や、あらゆる言論空間が、コントロールされているわけで、テレビほど目立つ場面でも完全制圧した政権にとって、ネット空間などは、たやすく人知れずコントロールできるという訳です。

この現象が起きているのは、この動画のインパクトが極めて大きいということを意味しています。

したがって、こうした動画を見てほしくない意思が検索サイトに働いていると見てよいでしょう。

そうなるとなおのこと、私としては、ただ者ならぬ『1945年への道』さんのチャンネル登録を改めてお願いするということになるのであります。
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追記
ついでに紹介しますが、「2分でおさらい 教育勅語のここがダメ」は、僕の知る中では、書籍以外のメディアで構造的に教育勅語の本質を突いた批判に達している唯一の例です。
森友学園に絡めてテレビでさんざん取り上げられましたが、どの批判も、この構造的な問題に行き着く例は目にしませんでした。
教育勅語は、3段落に別れているサンドイッチ構造に着目しなければ、その本質は見えてこないのです。

教育勅語を熟知している人ほど、褒める動画です。

2018年12月 8日 (土)

外国人労務者本土移入の件 可決成立  オワコンジャパンを乗り越えて、新たな構想を持とう

77年目の太平洋戦争開戦の日、国会は死んだ。
この日、未明、外国労働者移入の件、小規模漁業者排斥法が成立し、国会は息の根を止められた。
森ゆうこ議員の参議院農林水産委員会 堂故 茂 委員長 解任決議案に関する趣旨説明は、国会がお亡くなりなる経緯を語ってあまりある。歴史に刻まれる名演説である。

「自民党のみなさんにひとつ言いたいよ。主要農作物種子法や農協改革法や今回の漁業法、入管法改正、みんなね、ほんとうは私も反対だと、酷い法案だと、言ってくるんですよ。今回の漁業法だって『ほんとうは反対だ』って言ってきた人、いるでしょう? 
 だったら反対しなさいよ! だったらこんなでたらめな法案、出させるな! いままでの自由民主党なら、今回の漁業法や入管法改正案なんていう、こんなでたらめな法案を、自民党が出させませんでしたよ! どうしちゃったんだ自民党!」
Moriyuuko

「「今だけ、金だけ、自分だけ、安倍総理のお友達だけ」。強欲の市場原理万能主義の荒波に国民を放り込む法案が問答無用で次々に成立する中、本院農林水産委員会では、70年ぶりの大改正となる漁業法改正案の審議が臨時国会の最終盤である今週から始まりました。漁業を生業として、浜で暮らしながら、資源を守り、我が国の水産業の発展と食料安全保障に貢献するだけではなく、3万3,889kmに及ぶ海岸線に存在する集落を維持することで、国境を監視するという重要な役割を担う漁業者と水産業を支えてきた漁業法を、全く別の新しい法律に作り変える法案であり、全国の漁業共同組合や現場の漁師さんたちから、現場を視察して漁業者の意見を聞いてほしい、少なくとも地方公聴会を開くべきだ、臨時国会での拙速な改正に反対などの意見書が次々に送られて来ています。 この短い臨時国会で成立させようなどということは、そもそも無理な話であり、その無理を押し通そうとしたために、誰が見ても瑕疵があるといわざるを得ない委員会運営が昨日行われたのです。」

わすれてはならないのは、9条の改憲を先取りした安倍政権は、緊急事態条項の先取りもしたということだ。
外国労働者移入拡大法 15時間
水道法改正          8時間
日本EU経済連携協定承認 4時間
という衆議院通過までの「審議時間」は、審議の内容を問うまでもなく、安倍政権においては、「閣議決定」すなわち法律制定を意味することをあますことなく示している。
法律と同等の効力を有する政令を制定できるとする緊急事態条項がすでに適用されていると言ってよい。

少なくとも、存在自体に意味がない与党議員からは、歳費請求権を剥奪すべきである。

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「華人労務者内地移入の件」が閣議決定されたのは1942年11月27日。
事実上、太平洋戦争の敗北が決定したミッドウェー海戦から半年、時期から見てもとうの昔に日本は破綻していた。

閣議決定では「衣食住及び賃金、家族送金、持ち帰りの金等の給与待遇等についても万全を期するごとく考慮せり」と美辞麗句を並べて言い訳をしていた。
よく似ている。

経済界の著しい凋落、敗退の様子は当時の日本とそっくりに見える。
到底、オリンピックなんかまともにできる状態ではない。
要するに「日本は凄い」オワコン状態なんだ。

  だから、もう次の時代の構想を我々は持つべきなんだ。


欲望をむき出しにして低賃金を求めて、人権を蹂躙する資本に対する答えは、とりあえず、法人税減税の原資となってきた、消費税廃止、富裕層増税の開始である。
欲望むき出しで金儲けしたい者には、とっとと日本から出て行ってもらえばよい。
20年にわたりゼロ成長などという世界に例のない破綻経済を運営してきた無能な財界もとっとと失せればよい。

Meimokugdpsuiihikaku

はただ、の丈に合った幸せな生活がほしいだけだ。


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フランスではすでに次の構想への民衆のたたかいが始まっている。
http://www.labornetjp.org/news/2018/1207pariE5fe5264691242faa1c569a6e9d45f5a

最初に「ホームレス0人」を掲げ、富裕税の復活、所得税の累進性を高める、最低賃金を手取り1300€(現在のレートで約167000円)に引き上げ(現在1154€)、年金増額、公共サービスの充実化(ガス・電力は公共サービスに戻す)、緊縮政策反対、正規雇用の増加など、後退した社会政策を復活・強化させる内容が多く、「屈服しないフランス」の政策綱領「共通の未来」と重なるものも多い。また、極右の要素がメディアで強調されたのに反して、この綱領には亡命志願者の待遇改善が記され、環境政策として住居の保温改善、除草剤グリフォサート禁止などもあげられている。運動参加者には自営業や零細企業の経営者も含まれるため、雇用者の社会保障分担金の削減、小売業保護などもある。そして、民主主義に関するものでは国民・住民投票をもっと取り入れる、元老院の廃止、比例制の導入、議員の報酬を所得中央値にするなど。その他にもさまざまな要求が、フランス大革命のときの陳述書のように発せられた。

前回のコラムで、この運動が国粋的な極右のポピュリズム(国民連合)にとりこまれる懸念を表明する人々がいると書いたが、メディアなどで意見を言う「黄色いベスト」たちはみな、政党や組合などの組織やカリスマ的リーダーに指導されない自主独立性を強調する。「マクロン、きみはもう終わりだ。民衆は路上に出た」などのスローガンをとおして、自らを民衆と位置づける人々の政治意識が、運動が続く中で形成されていくのが見てとれる。

2018年11月29日 (木)

女子勤労挺身隊事件に関する韓国大法院判決に対するコメント

戦時中、我が国は不足する労働力を補うため中国や韓国等の人々を強制的に動員して、各地の軍需工場や鉱山などで劣悪な労働条件のもとで過酷な労働を強いた。

特に末期には幼い少女までもを動員し、その結果、彼女らの人生を奪うに等しい被害を与えた。

本件勤労挺身隊原告らについては強制連行、強制労働であったと断定する名古屋高等裁判所の平成19531日判決が確定している。

 

 

そうした結末が言語に絶する凄惨な敗戦であった教訓は、労働力不足を理由とする外国人労働者の移入拡大が議論されている今こそ生かされなければならない。

 

 

今回、韓国大法院において勝訴判決を受けた原告らは日本の裁判所において10年(1999年3月1日提訴、2008年11月11日最高裁決定)にわたる困難な裁判を戦ったが、報われることがなかった。

最高裁における敗訴が確定した後も三菱重工に対して粘り強く和解解決を求め続け、2010年から2012年にかけては2年に及ぶ三菱重工との話し合いも行った。原告らに対する賠償はもとより、基金方式など一切の補償を拒む三菱重工の頑なな対応のためやむなく韓国国内における提訴を選択せざるを得なかったものである。

 

 

今回、大法院において勝訴が確定したことについては、心からおめでとうという言葉を原告らに送るとともに、これまで20年に及ぶ原告らのご苦労を深く労いたい。

 

 

三菱重工に対しては、上記名古屋高裁判決において「個人の尊厳を否定し、正義・公平に著しく反する不法行為」であると断定された本件に、真摯に向き合って反省し、人道の名に恥じない解決を図ることを強く要求する。

=============コメント終わり======================

上記コメントは、大法院判決の結果に関する第一報を受けて、判決の日本語訳のない状態において名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟(日本訴訟)弁護団事務局長として、その結論に対してコメントしたものである。

なおマスコミ記者各位におかれては、
当ブログの「民族と被害 再び」
及びユーチューブに投稿されている徴用工大法院判決に関する動画(6分弱「1945年への道」制作)
徴用工大法院判決に対する有志弁護士の声明
を是非、ご覧いただいて、この問題に対する的確な理解を深めていただくことを強く希望します。

この問題の帰趨が今後の日本の行方を大きく左右しかねないことを危惧するがゆえに冷静かつ的確な報道がなされることを強く望むものです。

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2018年11月19日 (月)

これを見ずして大法院判決を語るな   なんだそんなことだったのか、日韓請求権協定

息を吐くように嘘をつく相手とわかっているのに、立憲民主党まで政府の吐く嘘に騙されて毒が回ってしまったらしい。

あわれ僕らの”えだのん”まで、韓国大法院の「判決は大変、残念であり、遺憾に思う」、「韓国政府には1965年の日韓請求権協定を踏まえて適切な対応を取ることを強く期待している」と政府が裁判所に対して介入することを求めるという、昨今の『立憲主義』の体たらくである。

1945nenhenomiti
 

えだのん、いそがしいだろうから、難しいことは言わん。
あんたが日韓請求権協定を読む暇さえないことは、談話だけでわかるから。
(えだのんまで嘘つきだったら別だけど、読んどったら、ああは言えん)
日韓請求権協定に目を通す暇さえないだろうから、6分でいいから、次の動画見てね。


徴用工判決と日本政府のブーメラン事情





ああ、日米地位協定のときもそうだったけど、僕が1時間かけて話す内容も、動画だと、5分でわかっちゃう(5’52’’)。
この表現手段の違いはでかいなぁ。

(あ、言われなくても滑舌が悪いことくらい知っとるからね。バツイチ独り者生活が15年も続けば、口を利く時間が圧倒的に少なくなるから、滑舌も悪くなるわ(`ε´)
先日のIWJのときは、次の予定が迫っていることが気になって、どうしようか別のことを考えながら話してた場面では集中も途切れるし、そもそも毒薬条項の話をしに行ったんやで。
中継では、腕時計見るわけにもいかんしホント困ったわ)

1945nenhenomiti2

いや、それにしても、正確・的確な史実に基づいて、論理的に詰められており、一応、戦後補償裁判に20年来関わってきた弁護士の目から見ても、一点の非の打ち所がない動画だ。
僅かな時間に詰め込んだ情報量の多さも並大抵ではない。
対話型動画の勘所も見事にとらえ、ユーモアも漂う。
冒頭1秒のロゴだけ見ても、素人離れしている。
ただ者ではない、「1945年への道」

 

立憲民主党・枝野代表、徴用工判決は「大変遺憾」
産経新聞2018.10.31 19:04

韓国徴用工訴訟で新日鉄住金の上告を棄却した韓国最高裁大法廷=30日(共同)

 立憲民主党の枝野幸男代表は31日の記者会見で、韓国の元徴用工をめぐる訴訟で日本企業に賠償を命じた韓国の最高裁判決について「判決は大変、残念であり、遺憾に思う」と述べた。枝野氏は、北朝鮮による日本人拉致問題などの解決には韓国との連携が不可欠だと指摘し、「韓国政府には1965年の日韓請求権協定を踏まえて適切な対応を取ることを強く期待している」と語った。

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追記
当ブログのデザインの関係上、YOUTUBEの画面を大きくできません。
youtubeをご覧になるときは、再生開始後、画面右下の方に表示される“YOU TUBE”のところをクリックして、YOUTUBEのサイトへ移動して動画をご覧ください(^^ゞ
なぜか、デザインを2列に変更しても、本文欄が広がらないので、困惑中です。

2018年11月16日 (金)

マチベンもしてみた、外務省直撃インタビュー   国際司法裁判所提訴問題について

日韓請求権協定には次の通り相手国に仲裁手続を強制できる条項がある。

 

 

日韓請求権協定第3条

1 この協定の解釈及び実施に関する両締約国の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとする。

 

(仲裁委員会の設置について)

 

(仲裁委員会の設置に関する補足規定)

 

4 両締約国政府は、この条の規定に基づく仲裁委員会の決定に服するものとする。

 

 

協定の解釈、実施に関する紛争は、外交ルートで協議・交渉し、交渉が不調な場合は、仲裁で解決するという合意だ。
ISDで問題にした手続と同じく、双方の政府がそれぞれ1名の仲裁人を選任(任命)し、双方の仲裁人が合意で第3の仲裁人を選任し、3人の仲裁委員で仲裁委員会(パネル)が構成され、仲裁委員会が判断を下す。
(実際の条項は、もうちょっと複雑なので、末尾に第3条の2項、3項を貼り付けておく。第3国政府というと、どこの国なのだろうと考えていしまう。きっと、いろんなことを考えて作られた条項なのだろうと思う)

 

 

 

マチベン程度の感覚だと、仲裁合意(仲裁手続で解決すると約束した事前の当事者間の合意)がなされている紛争を、正規の裁判所に持ち込んでも、門前払いで却下されるのが落ちで、何もいいことはない。

なのに、敢えてなぜ、政府は、国際司法裁判所へ訴えると繰り返してるんだろう。

 

 

直接、外務省にインタビューすることで、大法院判決に対する政府の対応が外務省も困惑するものであることを明らかにした、醍醐聰先生を見習って、マチベンも外務省に直撃インタビューしてみた。

 

 

質問はただ一つ、「国際司法裁判所へ提訴する」と、たびたび繰り返される政府のメッセージはどういう理由付けでなされているのだろうということだ。

 

 

インタビューは、本日午後4時30分から、たった5分で終わった。

対応は、代表電話を経由した北東アジア第1課(韓国等担当)である。

 

 

女性)北東アジア第1課です。

 

 

マチベン) 日韓請求権協定3条の仲裁制度と国際司法裁判所との関係をどのように整理しているのかうかがいたくてお電話しました。

女性)しばらくお待ちください。

 

 

担当者(以下、A))お電話変わりました。

 

 

マチベン) 大法院判決の件で、政府はしきりに国際司法裁判所へ訴えると言っているが、判決直後には自民党の合同部会が、日韓請求権協定3条の仲裁委員会を立ち上げることが必要だと議論していたと思う。国内法の感覚だと、仲裁強制条項、仲裁合意があるのだから、国際司法裁判所に訴えても、まず仲裁合意にしたがいなさいと付き返されるように思われるんですが、そこら辺を政府はどのように考えているのか。

 

 

A) こちらでもまだ、協議段階で、詳しいことはこれから詰めてくのでコメントできない。確実な回答を用意できていない。

 

 

マチベン) 仲裁だと不公正になるとか、仲裁条項に該当しないとか、どういう構成を考えているのか。

 

 

A) 構想段階ですので、コメントはできない。

 

 

マチベン) アナウンスだけ凄く大きく、NHKは世論調査(政府は国際司法裁判所に訴えるとしているが、賛成か反対か)までしているが、まだ構想段階ということですか。

 

 

A) はい。構想段階でお答えは控えさせていただきます

 

 

マチベン) 僕の疑問はわかっていただけますよね。

 

 

A) はい、ですが構想段階で確実な回答はできない。

 

 

やっぱり外務省は無理難題を突きつけられて、困惑しているみたいだ。
いや、困るはずだ。

日韓請求権協定違反(国際法違反)だと言っているのに自ら日韓請求権協定に反することをしようというのだから。

 

 

ISD(S)を批判するときに私たちが言う、仲裁人の選任が不公正になると騒いでも、自分で仲裁強制制度を作った訳だから、そんなこと言えるはずもないし。

 

マチベンごときで考えつく理由は、韓国の解釈が逸脱し過ぎており、もはや日韓請求権協定の解釈の体をなしていない、国際法の蹂躙がなされているという理屈くらいだ。
これは威勢だけよろしいが、客観的に見て、一国の法律家の超エリート集団が、揃いも揃って、安倍さんに論破されるような、そんな幼稚な判決を書く訳がないし。

 

 

 

だとすると、「国際司法裁判所へ提訴する」と、政府が騒ぎ立てているのは、

本当は対外的な決着を付けたくない、国際司法裁判所なら、韓国が積極的に応訴の意思表示をしなければ、裁判自体が成立しない、韓国は応じる筈がないので、韓国が応じないの指さして、また、韓国は卑怯だと悪口をはやし立てる。どこまでも外野で騒ぐ作戦である。何のために??

答えは、内政にありそうである。
対内的には、とにかく好戦的な空気を煽りまくっておいて、憲法改正の発議につなげる。そのためのコマとして、大法院判決を利用する。改憲発議がしたくて仕方がない安倍政権にとって、大法院判決は「飛んで火に入る夏の虫」だった。

 

 

なるほど、それなら被告企業に判決で命じられた賠償は絶対に払うなと圧力をかけているのも、納得しちゃうな。
対外的な信用を失墜させてでも、憲法改正したいのよね。

そうか、そんな深謀遠慮があるか。なるほど。
安倍政権侮るべからず。

 

 

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参考

日韓請求権協定3条2項、3項、

2 1の規定により解決することができなかつた紛争は、いずれか一方の締約国の政府が他方の締約国の政府から紛争の仲裁を要請する公文を受領した日から三十日の期間内に各締約国政府が任命する各一人の仲裁委員と、こうして選定された二人の仲裁委員が当該期間の後の三十日の期間内に合意する第三の仲裁委員又は当該期間内にその二人の仲裁委員が合意する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員との三人の仲裁委員からなる仲裁委員会に決定のため付託するものとする。ただし、第三の仲裁委員は、両締約国のうちいずれかの国民であつてはならない。

 

3 いずれか一方の締約国の政府が当該期間内に仲裁委員を任命しなかつたとき、又は第三の仲裁委員若しくは第三国について当該期間内に合意されなかつたときは、仲裁委員会は、両締約国政府のそれぞれが三十日の期間内に選定する国の政府が指名する各一人の仲裁委員とそれらの政府が協議により決定する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員をもつて構成されるものとする。

 

 

 

徴用工訴訟 自民党合同会議が決議へ 日韓請求権協定に基づく仲裁委員会設置を韓国に要求

産経新聞2018.10.31 11:39

 

 自民党外交部会、外交調査会、日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会などは31日午前、党本部で合同会議を開き、元徴用工をめぐる訴訟で韓国最高裁が日本企業に賠償を命じる確定判決を出したことを受け、党としての対応を協議した。その結果、各部会・調査会の連名で、昭和40年の日韓請求権協定に基づく仲裁委員会の設置を韓国側に働きかけるよう、政府に求める決議を行うことを決めた。近く正式に決議し、安倍晋三首相らに申し入れる予定だ。


 会議では中曽根弘文元外相が判決に関し「国家間のそういう約束を守れない。国家としての体をなしていないんじゃないか」と韓国を批判し、「韓国に投資する企業もだんだん少なくなり、日韓関係もますます悪化する」と語った。

 

 出席議員からは、敗訴が確定した新日鉄住金の資産差し押さえや、同様の訴訟を抱える日本企業への影響を懸念する声が相次ぎ、「応訴で発生する諸費用を政府が肩代わりできないのか」との声が上がった。

 

 判決が協定に背く国際法違反であることから「法の支配のない韓国に、法整備支援を申し入れるべきだ」との皮肉まじりの意見も出た。

 

 外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は、韓国で日本企業を相手取った元徴用工をめぐる訴訟が他にも15件あり、一部訴訟の被告が計69社に上ると説明し「今後企業とコミュニケーションをとりながら、側面支援をしていきたい」と述べた

2018年11月15日 (木)

マイナンバー提供お断り 書式

今年もマイナンバーの提供依頼が届く季節になったので、昨年作った書式を引っ張り出してきた。

これで、お断りする。

特定個人識別番号について、マイナンバー等という戦略用語に乗せられた段階で、アウトなんだよなぁ、反対運動は。

それでも可能な限り、抵抗を続ける、と。

 

 

 

冠省 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

 

 さて、貴社からの特定個人識別番号の提供のご依頼についてですが、提供できません。

 

 行政手続における特定の個人を識別する番号の利用等に関する法律には、源泉徴収をされる側についてこれを提供することを義務付ける規定はありません。

 

 特定個人識別番号は、高度にプライバシーと関わる情報であり、住基ネットの合憲性に関する最高裁判決に照らしても、特定個人識別番号法は、合憲性に関する疑いのある法律であると考えられるところです。

 

 したがいまして、貴社からの上記ご依頼はお断り申し上げますので、ご理解をお願い申し上げます。 

草々

 

 

最近は、冠省(拝啓も)、時候の挨拶、草々(敬具)とか付かない文書が増えてきている。

したがって、もっと省いてもよいけど、つい昨年まで、封筒の封の部分には〆の記入をしていた古風な僕は、相変わらず、冠省といいながら、貴社益々ご清栄のことと云々などと書いている。

 

 

なお、事業者本人については、税務当局等に対する自分の番号の提供義務はあるが、罰則はないし、何の不利益も課さないという方針に変わりはないと思う。 

マイナンバー 朗報!事業者も不要・各省庁がお墨付き 最善の対策は何もしないこと


 

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2018年11月12日 (月)

醍醐總先生の外務省直撃インタビュー  韓国大法院徴用工(強制労働)訴訟判決に対する日本政府の対応について

いや、こんな手があったか。

思いつかなかったのは、不覚である。

醍醐總先生の直撃インタビューに、外務省は、しどろもどろに見える。

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総理、外務大臣、官房長官と続けざまに正規の外交ルートによらずに、外野から無理難題ないちゃもんをつけるような意見表明をしているので、外務省としても苦労している様子がうかがわれる。

 

 

「こうした日本のマスコミの政権追随報道を正すのは日本の市民の務めである」との醍醐總聡先生のお覚悟に、深く敬意と感謝を表したい。

 

 

外務省条約課・国際法課と交わしたやりとりメモ~元徴用工の賠償請求について~

20181112

 今日の1420分頃、件名のことで外務省の代表番号に電話したところ、北東アジア課→条約課→国際法課、と3つ課の担当職員と延べ約30分間やりとりする結果になった。
 以下は、中身のやりとりをした2つの課の応対者との問答メモである。


 (醍醐) 外務省ですね。日本政府は(韓国最高裁が下した)元徴用工の賠償請求判決について「国際法に明確に違反している。毅然と対処する」と発言しています。政府が言う「国際法」とは何を指すのか、マスコミは伝えていないのでわかりません。それを教えてほしくて電話しました。

 (代表) お待ちください。

 (北東アジア課) 北東アジア課ですが。

 (醍醐) <先ほどの用件の繰り返し> 政府が言う「国際法とは何を指しているのですか?

 (北東アジア課)その件でしたら、私どもではなく、条約課ですので、そちらに回します。

条約課とのやりとり

 (条約課) 韓国の最高裁で判決が確定した時点で、(1965年の)日韓請求権協定に違反する状態になったので、政府としてそのような発言をしています。

 (醍醐)とすると、政府が言う「国際法」とは1965年の日韓協定を指しているということですか?

 (条約課) そうです。

 (醍醐) 「国際法」というと、多国間の法のことかと思ったのですが、そうではなくて、日韓2国間の協定のことなのですね?

 (条約課) そうです。

 (醍醐) その点は、外務省の理解は事実としては分かりました。
 他方、外務省は1990年頃、国会で、日韓協定で国の外交保護権は消滅したが、個人の賠償請求を消滅させたものではないと複数回、答弁しています。たとえば柳井(俊二)さんは伊東秀子議員、土井たか子議員の質問に対して、そのように答弁されています。
 そうした外務省の国会答弁と今回の政府発言は、どのような関係になるのですか?

 (条約課)その点はこの課ではなく、国際法課になりますので、回します。

 <国際法課に転送される>

国際法課とのやりとり

 (醍醐)<上と同じ質問>

 (国際法課) 日韓協定で完全かつ最終的に解決済みということです。外交保護権と個人の請求権に関する解釈は、お話しのとおりですが、個人の請求権も含めて解決済みということです。

 (醍醐) しかし、外交保護権は消滅したとしても、今回の裁判は韓国の個人と日本の企業間の争いです。とすれば、個人の賠償請求権は消滅していないと言いながら、解決済みというのでは一貫しないと思いますが。

 (国際法課)個人は裁判所に訴えることはできても「出口」はなくなっているということです。

 (醍醐)「出口」? 出口がなくなっているようなら、請求権がないのも同然で、無理な解釈ではないですか?
 日本政府は韓国政府に対して善処をと言っていますが、韓国政府に対して、司法当局に働きかけを求めるような発言は韓国での三権分立を否定するに等しく、おかしな発言ですよ。

 (国際法課)おっしゃっている意味は分かりますが・・・

 (醍醐)河野外務大臣はずいぶん、強気の発言をされていますが、大丈夫なんですか? 専門の職員の方からご覧になって、どう思われますか?

 (国際法課)・・・・

 (醍醐)政府は賠償請求を受ける日本企業を集めて、説明会を開き、請求に応じるな、と言っていますが、それこそ、日本企業に対して、消滅したはずの外交保護権を使っていることになりませんか?

 (国際法課)それは外務省ではなく、政府がやっていることなので・・・・

 (醍醐)最後ですが、そちら様のお名前を教えていただけませんか? 私も名前を伝えますので。
 (国際法課)名前は伝えないことになっていますので。

 (醍醐)そうですか、ありがとうございました。

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強気に反して拠り所を欠いた日本政府の対韓逆切れの言動

 「国際法に反する」と日本政府が連日、声高に発言するので、何か具体的な「国際法」があるのかと確かめたら、1965年の日韓協定のことだった。それなら、あえて「国際法」と語らなくても済む話である。

 私の一番の関心事だった、日韓請求権協定で個人の賠償請求権まで消滅したわけではないというこれまでの外務省の国会答弁と、政府がいう「国際法違反」は、どうつながるのか、について、外務省の担当課の説明は結局、「日韓協定で完全かつ最終的に解決済み」という空回りの説明だけだった。
 これでは、日韓請求権協定で個人の賠償請求権まで消滅したわけではない、という外務省の見解と全くつじつまが合わない

政府の強気の発言に追随する日本のマスコミ

 日本のマスコミは、今回の韓国最高裁(大審院)の判決を受けて、連日、「韓国大統領府 沈黙 元徴用工判決 対応に苦慮」(『朝日新聞』2018114;「韓国政府 対応に苦慮」(『東京新聞』2018111日;「韓国最高裁の徴用工判決 条約の一方的な解釈変更」『『毎日新聞』20181031日、社説、などと韓国政府の状況を伝えている。

 これまでの韓国政府の対応を辿ると、そのような状況があることは間違いない。
 しかし、それなら、日本政府の自信満々の発言に確たる根拠があるのか・・・・この点を日本のマスコミはなぜ検証し、真相を伝えないのか?
 そもそも、今回の裁判は、韓国の個人と日本の企業の間で争われた事件であって、国と国の係争ではない。
 そのような基礎的事実を国家間の係争かのようにすり替えて、強気の発言を繰り返す自国政府の対応に引きずられるように、追随する日本のマスコミに「自立」した報道は見る影もない。
 こうした日本のマスコミの政権追随報道を正すのは、日本の市民の務めである。

 

 

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醍醐先生は、東京新聞の論調も批判しておられる。
確かに不十分であるが、しかし東京新聞は他紙に比べれば、冷静だというのが街弁の評価だ。
判決翌日10月31日の東京新聞の社説を掲げておこう。
論調が、韓国非難一色の他の全国紙とは全く違うと、僕は思う。
日本政府は、東京新聞だけ消費税をかけるなどという暴挙をしないよう、あらかじめ警告しておく。

元徴用工判決 日韓摩擦減らす努力を

 

 原告は朝鮮半島の植民地時代に強制労働をさせられたとして補償を求め、日本国内で提訴。敗訴したため、韓国で裁判を起こした。

 日本政府は、元徴用工の対日賠償請求権問題に関しては一九六五年の日韓国交正常化に伴って結ばれた請求権協定で「完全かつ最終的に解決した」ことを確認している。

 ただ、日本政府は国会答弁で、個人が賠償を求める「請求権」自体は残っているとも説明してきた。個人が賠償を求めて提訴はできるが、日本側には賠償責任はない、との考え方だった。

 韓国の政府、司法も同じ解釈を取っていた。ところが韓国大法院(最高裁)が二〇一二年五月、元徴用工の請求権を初めて認める高裁差し戻し判決を言い渡し、問題が再燃した。

 この日の判決も、「賠償請求権は、協定には含まれない」と踏み込んでおり、日本側からは、請求権協定を否定したものだとの批判が出ている。

 河野太郎外相も確定判決を受けて、外務省に韓国の李洙勲(イスフン)駐日大使を呼び、「国際社会の常識では考えられないことが起きた」と抗議した。韓国政府は司法の判断に従う方針だが、日韓関係を踏まえた慎重な対応を求めたい。

 一方で、元徴用工による裁判は新日鉄住金、三菱重工業など約七十社を相手取って計十五件にのぼり、原告は千人近くになる。

 戦後七十年以上たって、いまだに訴訟が続く背景も考えたい。過酷な環境で働かされたことを法廷で証明し、謝罪を受けたいという原告の切実な思いがあるのだ。

 原告の一人は「一日十二時間働かされた」と証言した。国家間の協定の陰で後回しにされてきた心の痛みを、無視できるだろうか。

 日韓間では、最近も自衛艦旗や、竹島問題をめぐりぎくしゃくが絶えない。しかし、北朝鮮問題をはじめ両国の協力は欠かせない。

 原則論をぶつけ合うだけでなく、原告と被告企業をつなぐ接点はないか、政府レベルでも探る必要があるだろう。例えば基金をつくって賠償をする方式も、専門家の間で論議されているという。

 摩擦を拡大させず、冷静に和解策を探ってほしい。

 
大法院判決やこれに対する日本政府の対応については、いずれ時間のあるときに整理したいと考えているが、手続き的に政府が「国際司法裁判所への提訴」なる発言を繰り返していることについて、一言だけ述べておきたい。

日韓請求権協定3条で、日韓請求権協定の解釈に関して紛争が生じた場合は、まず外交ルートで解決を試み、交渉が不調になった場合は、仲裁委員会を立ち上げて、仲裁委員会の判断に従うという合意になっている。

二国間の特別な解決手続きについての合意があるにも関わらず、日本政府が国際司法裁判所への提訴に言及していることは、まったく意味不明である。
仮に国際司法裁判所に提訴しても、仲裁合意が存在するという点だけで却下をまぬかれない。
仲裁合意がある場合の国際司法裁判所の管轄については、国内法と同様であるから、合意された手続によらない提訴は却下される。
仲裁委員会が自国が選ぶ委員も含め、さらに日韓両国の合意で選ぶ委員も含め、みんながみんな韓国紙府の味方で韓国政府の言いなりになることが2万%確実であって公正な判断を望む余地が2万%ないとか、よほど特殊な事情を主張しない限り、却下はまぬかれない。

自ら、日韓請求権協定に反した発言を繰り返して、国際的信用を貶めているのは、日本政府自身である。


日韓請求権協定第三条

1 この協定の解釈及び実施に関する両締約国の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとする。

2 (仲裁委員会の設置について)

3 (仲裁委員会の設置に関する補足規定)

4 両締約国政府は、この条の規定に基づく仲裁委員会の決定に服するものとする。

 
 
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2018年11月 6日 (火)

隠蔽される日本企業の劣化  台湾新幹線事故

台湾脱線事故で発覚した日本製車両の設計ミスはどの程度重大か
ダイヤモンドオンライン2018.11.4

1021日に発生した、台鉄(台湾鉄路管理局)の特急列車「プユマ号」の脱線事故について、車両を製造した日本車両製造は1日、車両の安全装置に設計ミスがあったと発表した。

 

 同社によると、車両に搭載されたATP(自動列車防護装置)と呼ばれる安全装置には、運転士が装置を切った場合、運転指令所に自動的に通報される機能が付加されていたが、配線ミスにより正常に送信されなかったという。

Taiwansinkasenjiko

 

 

 

あぁ、また日本製造業の失墜。
しかも、海外で露わに。
戦後日本は、海外で、武器では人を殺してこなかったかも知れないが、技術で人を殺してしまった。

日本車両はJR東海の子会社だ。

(大深度地下を走るリニアでも起こる事故だ。リニアで事故が起きたら、どうやって、救出作業をするのだろう。)

 

 

あ、日本人は知らなくっていいよ。だって「日本は海外でもすごいと思われてる」と、信じ込ませておくことにしてあるから。

 

勝った、勝ったで、日本はすごいと信じ込んだまま敗戦に突き進んでいくことに今回のシナリオでも決めてあるから。(「滅びるね」)

 

 

・・・・・・・・・・・
日本車両の実績をWikipediaからPDFにしたものを貼り付けておく。
膨大な鉄道群である。

日本車両の実績

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

眺めるだけで気が遠くなる。
気が遠くなるほどの影響が及びかねない大事故であるのに、メディアはほぼ一様に沈黙している。

 

 

検索をかけてすぐに分かる範囲で、このニュースを取り上げたマスコミは、NHK、朝日新聞、日テレがある。それぞれ、一応、報道したらしいが、ニュースバリューの大きさとは、ほど遠い雑ニュース扱いであり、続報は出ない。

台湾 脱線事故 日本車輌が「設計ミスあった」と発表
NHK2018年11月1日 23時09分

台湾で特急列車が脱線し、18人が死亡した事故をめぐり、列車を製造したJR東海の子会社、「日本車輌製造」は、列車を自動的に制御する安全装置が作動していないことを知らせる仕組みに設計ミスがあったと発表しました。

台湾北東部で先月21日、8両編成の特急列車が脱線した事故では、乗客18人が死亡し、200人以上がけがをしました。

この事故をめぐり、列車を製造した「日本車輌製造」は1日、列車を自動的に制御する安全装置の作動状態を知らせる仕組みに設計ミスがあったと発表しました。

会社によりますと、本来、安全装置が作動しなくなると、列車から指令部門に自動で通知される仕組みだということですが、設計ミスが原因で通知できなくなっていたということです。

事故原因の究明に当たっている現地の当局の調査では、事故の30分ほど前にこの安全装置が切られていたことがわかっているほか、運転士も検察当局の調べに対し、事故の前に装置を切ったことを認めています。

設計ミスがなければ、より早い段階で、安全装置が切られていたことが把握できた可能性もあり、日本車輌製造は「原因を究明し、再発防止に努めたい」とコメントしています。

当初大きく報じられ、ワイドショーすら取り上げた事故だが、日本車両の設計ミスが事故の原因である可能性が浮上した途端に、「見て見ぬ振り」をすることが各局、各紙の基本方針になった(に違いない)。

 

 

日本政府は、2016年春までに政府に批判的なキャスターを政府公認メディアからほぼ一掃した。国谷裕子氏ほどの力量あるキャスターが未だに干され続けているのは想像するだけでやるせなくなる。

(現在、ジャーナリズムと呼ぶに値する番組は管見の範囲ではあまり視聴率の稼げない土曜夕方放送のTBS報道特集しかない)

2018年10月の番組改編からは、さらに新たな報道コードが加わり、「日本はすごい」に抵触する可能性のある報道は自粛することとなった(らしい)。

 

 

雑メディアの中には、こんな見出しの記事もある。

「日本産」が死傷者数を抑えた?台湾脱線事故車両の「遊び」の構造

この記事は、メディアが政府に干渉されないためには必要な報道コードとして、「海外のいかなる事件事故ついても日本を美化すること」が近い将来に付け加わる可能性を示唆している。

Taiwansinkansensintyou

 

 

さらに加えて言えば、日本車両の親会社であるJR東海の名誉会長葛西敬之氏は、安倍総理の盟友である。

安倍総理の盟友の評価を低めてはならないとの報道コードが定められたのは、もうずいぶんと前のことのようだ。

 

 

かくして、「勝った、勝った、日本はすごい」と浮かれている間に、敗戦へとまっしぐらに進んでいくというシナリオは、80年前と同じであり、もう我々は逃れる術もないようにすら見えてくる。
中国の高速鉄道は、新幹線をしのぐ最高時速300キロ、総延長は、他の世界各国の高速鉄道の総延長に匹敵するなどということは、日本国民に知らされるはずもない。
日本国民は、中国蔑視報道に酔いしれていればよいのだ。

 

 

「いいですか、常に小さな火から始まるのです。
そして闘えるのは、火が小さなうちだけなのです。
やがて点として置かれた火が繫がり、風が起こり、風がさらに火を煽り、大火となればもはやなす術はない。
もう誰にも、どうすることもできないのです」

という太田愛さんのメッセージのどの時点に、我々はいるのだろうか。

そういえば、太田愛さんが、各紙の書評欄から閉め出されるきっかけとなったデビュー作「犯罪者」(KADOKAWA)は、東京郊外の駅前広場で起きた無差別殺傷事件の謎解きという壮大なミステリーと企業犯罪の隠蔽を結びつけたものだった。
企業犯罪の隠蔽の場面は、極めてリアリティがあって、まるで今の企業社会の劣化ぶりを見せつけられるようだ。
だからだろう、マスコミの書評から太田愛さんは徹底して閉め出されている。

 

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