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カテゴリー「地域」の17件の記事

2012年9月20日 (木)

納得できない「シェイクアウト」

名古屋ローカルな話題になるが、昨日、「シェイクアウト」と称して、地震防災訓練がされたことが報道された。


ぼんやりテレビを見ていたが、「シェイクアウト」と言われてすぐ意味が分かる人がいるのかしらん。


少なくともいい歳になった僕には意味不明である。
シェイクはどうも「振る」、「揺する」という意味らしいから地震のことかなあ?
アウトは外だよなあ。
「揺れから逃れる」ということなのかしらん。
机にもぐったり、しゃがんで頭を押さえるだけみたいだし、なんだか本当にさっぱりわからんしぃ~


なんでここで訳の分からん英語(米語)を使わないかんのか。
頑固者にはさっぱりわからん。


「シェイクアウト」は、2008年にアメリカで始まった訓練だそうだ。
いよいよアメリカは、言葉まで侵略しようとしている。

政府も、自治体も、メディアもそれをさも、斬新なことのように得々として広げる。


1945年、アメリカの直接占領を受け、1952年サンフランシスコ講和条約で、アメリカの保護国として独立して60年、いよいよ日本は完全に統治機構をアメリカに掌握され、メディアも掌握された。
地震先進国の日本が、なぜ後進国のアメリカを見習わなければならないのか。
どこか一つくらい、反発する自治体やメディアがあってもいいのに、僕が知る限り、見当たらない。


ちなみに「シェイクアウト」とは「地震を吹き飛ばせ」と言う造語だそうだ(朝日新聞)。
自然の怖さが身に沁み、自然の偉大さを敬ってきた日本にはあり得ない発想だろう(ちなみに欧米文化は自然を支配しようとする)。


「シェイクアウト」の発祥地はカルフォルニア州だそうだ(朝日新聞)。
そういえば、1972年に返還されるまで、沖縄もカルフォルニア州だった。
アメリカの西方にある侵略地は全部カルフォルニアに編入されるらしい。我が地もやがて、アメリカ合衆国カルフォルニア州属地日本愛知名古屋市守山と呼ばれるようになるに違いない。


気づかないまま、アメリカ化されるのにどうして抵抗しないのか。


権力者が都合よくあやつる領土問題ばかり騒ぎながら、深く潜行する侵略に、加担する者たちは売国奴という他ない。
TPP推進の主張などは、デマゴギーで率先してアメリカの意を汲んで、国を売り渡す以外、何物でもない。
売国奴になるほど権力に近づけるというこの国は、国としてのおそらく一番大事なものまで手放そうとしている。


真の愛国は、隣国との諍いを煽り立てることではないだろう。
真にこの国を愛するならば、この国の文化を守ることにもっと敏感にならなければならない。


TPPは日本文化を間違いなく、アメリカ流の市場の論理で破壊する。

そのことに、早く気づかなければ、この国は本当に危うくなる。

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隣国との諍いは、サンフランシスコ講和条約が、日本に打ち込んだ楔だ。日本は、アメリカの庇護下に入ることで、アジア各国に対する賠償を経済協力に すり替えることに成功し、戦後賠償名目の公共事業をアジア各国で展開した。むろん受注企業は日本の独占企業だ。高度成長の一因は、アメリカの後ろ盾を得た日本が侵略戦争の被害者を切り捨てることができたことにあった。

サンフランシスコ体制=日米安保条約体制によってもたらされた「賠償しないでよい」という結果が、日本の歴史認識を東アジアで孤立させた。政治家らの妄言が跡を絶たないのもそのためだろう。

その報いが、今、日中・日韓関係に現れている。

サンフランシスコ体制からの脱却こそが、愛国者の目ざすべき途だろうと僕は思っている。

2012年8月 7日 (火)

やはり多治見の方が名古屋より暑いかもしらん

サッカーが熱い。
名古屋も暑い。今日は、本格的に暑くなった(ような気がする)。
いっときは、東京に暑さ負けしてて悔しい思いをした。
しかし、今日はきっと東京より暑いに違いない。

2010年7月23日付の「なぜ名古屋は多治見に負けるのか」は、実は決めつけで勘違いがあったかもしれない。

その後注意深く、都心の官庁街と守山の外気温を観察していると、夏場は、大抵は、守山の方が外気温が高くなる。
守山は名古屋都心からいうと、北東方向で、イコール多治見方向である。

多治見が暑いのは、アメダスの位置だけではなく、地形的に熱がたまりやすいという説には一理あるかもしれない。

延長上で、何と田舎の守山が都心の官庁街より暑い。
何でも一番がいい。
どうせ暑いなら、暑いと言われる名古屋でも、一番暑いのがいい。

守山の方が都心官庁街より暑いと思えば、暑さも多少は、ハッピーな気分で受け止められるのである。


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2012年5月 5日 (土)

子育ては、こうでなくっちゃ 家庭教育支援条例断固阻止

連休もあまり休まず仕事をするマチベンであるが、たまには休んで、近場の公園に出かけた。

公園の入り口は、人が多いが、奥に回ると、一気に人出が少なくなり、静かな環境である。


散歩していると、3歳くらいかと思われる女の子と父親の二人連れに追いつきそうになった。


女の子が、向こうからお母さんが来るのを見つけて、走り出した。


走ると足下がたどたどしく、真っ直ぐ走れなくて、なぜか、道ばたへ寄っていってしまう。
路傍には、女の子の身長より少し低い程度の数十㎝の崖がある。


危ないなぁと思いながら、冷や冷やして見ていると、一気に崖に接近して、体が傾き、あ、落ちると思った。


その瞬間、女の子の少し後ろを歩いていたお父さんが、崖下に飛び出して、抱き止めようとした。が、勢い余って、ずっこけてしまった。


女の子は、崖下に傾いた体を一転、見事に立て直して、何もなげに、走り始める。


思わず、大声で笑ってしまった。


女の子がびっくりして振り返った。
僕は、「ごめん、ごめん」と謝った。


向こうから、母親が「私も、『落ちる』と思った」と健闘むなしく、ずっこけた父親に話しかける。動揺した様子もなく穏やかな声である。


いいものを見た。


無関係な僕さえ、「危ないよ」と声をかけようか迷った。
父親がいたので、黙っていただけだったかも知れない。
親なら、なおさら声をかけたくなっただろう。


子どもが落ちる瞬間まで、じっと我慢していた両親は、素晴らしいと思った。


子どもは、失敗しては、自分で学んでいく。
それが致命的なリスクでない限り、じっと我慢して見ていてやった方がいいに決まっている。


そのためには、忍耐が必要だ。
女の子の両親は、二人とも、忍耐強かった。
いい子が育つだろうなと、孫がいてもおかしくない年齢になったマチベンは思ったのである。


大阪では大阪維新の会によって家庭教育支援条例が用意されていると聞く。
家庭教育にまで、権力が「支援」の名を借りて、あれこれ押しつけられては、たまったものではない。
このようなお節介を焼こうとする権力が、忍耐強い筈がない。
家庭教育に介入した挙げ句、ろくなことにならないのは、目に見えている。
家庭教育支援条例、断固反対である。

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追記

 大阪市の家庭教育支援条例は、「親学」なるものに基づくものなんだそうな。「親学」の推進勢力は、ずいぶんと、大きなものがあるらしく、何と、名古屋市も親学を推進中だそうだ。

以上、「俺の邪悪なメモ」さんで知りました。

2011年6月25日 (土)

名古屋市情報公開条例は誰を見ているか

5月31日に、名古屋市情報公開条例の運用実態について述べた。

マンションの各階平面図を全て墨塗りにして「公開」してきたので、名古屋市情報公開条例と改称すべきだと主張した。

実はこのとき、書き落としたが、設計図を書いた設計士の印影も墨塗りにしてきた。
通常人なら知られたくない情報だそうだ。

そんな馬鹿な話はない。


私生活で使う印鑑ならともかく、設計士が建築確認を取るための図面に押印した印鑑だ。

公的場面で用いる職業上の印鑑、職印なのだ。

職業上、公に用いる印鑑は、公のもので、墨塗りして秘匿するようなものではあり得ない。

あまりに馬鹿げているので、問題外と思って、前回は書かなかった。



ところが、名古屋市の審査会の議題を見ると、複数回にわたって、「法人の印影」が議題に上がっているのを知った。

法人は法律によって初めて、その存在(法人格)が認められる、その意味では、本来的・本質的に公的な存在である。

法人の印影まで墨塗りにしておれば、設計士の公的な職印も墨塗りにすることには合点がいく。



そして、名古屋市は、「法人の印影」というあまりにも当然なことについてすら、審査会で何度も議論を重ねないと、結論が出せないという訳だ。

審査会の委員を見る限り、良識的な方々で構成されているように見受けられ、「法人の印影」に結論を出すのに何度も議論をしなければならないメンバーとは思われない。

事務局を握っている名古屋市の役人が抵抗しているのではないかと疑いたくなる。


何でもかんでも秘密にすれば、無難で文句を言われずにすむと考えているのだとすれば、まさに、名古屋市情報「非」公開条例の名が似つかわしい。

うがってみれば、名古屋市の役人の天下り先に相当数の企業があるということなのかと思いたくもなる。


とくに、建築関係の職員の市民に対する対応は、最近、とみに企業よりだ。

河村市政で職員の姿勢が改まることを期待したが、悪くなっているようにさえ感じる。



河村市長は、職員の監督をしっかりすべきだ。
退職職員の再就職先を調査して、公開してもらいたい。
国だけでなく、地方も天下りによる癒着の弊害が顕著になってきているのではないか。


市長自体が、市民のためではなく、企業のために働こうとしているのかと、思うようになった昨今である。

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2011年4月17日 (日)

この時代、一緒に乗り切ろ、タクシー運転手様

わが守山区は名古屋市北東の果てにある、
名古屋市16区の内、唯一、地下鉄のない区である。

瀬戸線という私鉄が東西に走っており、
これが都心へアプローチする主要交通機関である。

ついでながら、守山区民は、都心へ行くことを
「名古屋へ行く」と言って、だれも違和感を持たない。

それくらいに田舎である。

南北に走る交通機関はない(本数の少ないバスは除く)。

このため、守山区から南方にある地域へ行こうとすると、
瀬戸線で西南へ向かい終点の栄まで行って、
そこで、折り返し東へ向かう地下鉄に
乗り換えるという面倒な手順を踏むことになる。

地下鉄の本数は多いが、瀬戸線の本数はほどほどでしかない。

したがって、南に行こうとすると、直線距離は大したことがないのに、時間がかかる。

何とも不便な話である。

先日、夕刻、守山の南に当たる今池から事務所に帰るのに、時間がなかったので、タクシーに乗った。

直線距離なら5㎞のところ、電車だと40分かかる。
タクシーならざっと10分から15分である。

料金は1880円だった。
一瞬、「お釣りはいいよ」と言うべきかと迷いながら、
しみったれ弁護士は、結局、黙って、
2000円を運転手に渡した。

運転手さんは、200円をお釣りで返してきた。
僕は、80円を返そうとして、
小銭入れを探っていたら、
「いいですよ」と言われた。
僕は、「そんなぁ」と途惑ったが、
そのままになった。

運転手さんの「ご乗車ありがとうございました」には
妙に心がこもっていて、しゅんとした気分になった。

常は車で動いていたから気づかなかったけど、
この対応からすると、タクシー業界の不景気、本当にひどいよ。
2000円程度の距離でも、
感謝されちゃうなんて、
かつてなかったことだ。

そういえば、差押えを食らったら、
手取りが3万円になったという
住み込みタクシー運転手の相談が先日あったばかりだ。

省エネに反することは重々承知だけど、
とりあえず、ゆとりのある人は、
ちょっとまとまった距離を、タクシーに乗ろ。

脱原発のため
生活構造を変えていくことには大賛成だけど、
急激な変化は、あちこちに大きな犠牲が生まれる。

そう、弁護士人口の急激な増加政策が
様々なゆがみと犠牲を生んでいるように。

少しずつ変えながら、一歩、一歩、

確かめ考えながら、変えていこう。


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2011年4月14日 (木)

鶴舞公園は花見客でにぎわっておりました(4/11)

緑地の花見が盛り上がりにかけていたのが気になって
4月11日、月曜日なのに鶴舞公園に行ってきました。
名古屋市内の花見のメッカの1つです。

Sakura2

いやぁ、平日の真っ昼間というのに、駐車場はほぼ満杯、老若男女でにぎわっており、安心しました。
駐車場の料金支払所のおじさんに聞いたら、日曜日は、朝9時から夜11時まで、立ち詰めで料金収受に当たっていて、大変だったとのことでした。

Sakura1

桜の下で、人々はみんな屈託なく、楽しんでいました。
どんな辛いことがあっても、季節はめぐり、桜は日本の人々を励ましてくれます。
自然は、一瞬にして全て奪い尽くす。
また、自然は、人々にめぐみを与える。

Ryuugaike

鶴舞公園近辺は、森博嗣の「数奇にして模型」の舞台となった場所。
写真は公園東端の竜が池を北西方向に望む。
遠方に見えるのは名古屋大学付属病院。
小説の舞台の1つとなった名古屋工業大学は、この池と道路を挟んで東側にある。
僕は、20年前まで、この近くの共同法律事務所で仕事をしていた。
その頃、僕のジョギングコースは、鶴舞公園と隣接した400メートルトラックだったことを懐かしく思い出す。
あの頃の僕は、1㎞4分のインターバルを繰り返していた。
あのころは若くて速かった。
今は、面影もない。


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2011年4月10日 (日)

週末恒例のジョギングコースの緑地でも滴るような満開の桜が、風に花びらを散らしている。

いっせいに吹き出すように開花する桜に、今年ほど救われる思いをしたことはない。

かつて離婚した時でも(^_^;)
これほど桜に慰められたことはなかった。

地元のささやかな花見の場所だけど、例年、敷き詰められたブルーシートが、少ない。

自粛でも萎縮でもない、何かかもしれないと考えると、少しだけ気が重くなる。

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2011年2月13日 (日)

走れるようになるためなら健康を害してもいい

遅まきながら、今年の抱負は実はもう一つあった。
今年に入って、毎週末、緑地を走ることにしている。
一昨年8月以降、走る気持ちが萎えて走るのを止めていた。
融通無碍が僕のいいところである。

ところが、1月の中日新聞が、「心の火は消えない」として野口みずきの連載を3回ほどしたのに触発されて、また走り始めることにした。

北京五輪に野口は出られなかった。
おそらくラドクリフやアフリカ勢らを意識して2時間15分前後で走るような過酷な練習で追い込んでいたに違いない。
その結果、故障して出られなかった。

結局、ラドクリフが敬遠した北京五輪はオリンピックとも思えない平凡でつまらないレースだった。
野口は、無理な練習をしなくても出場さえすれば楽勝で金だったろう。

その野口が2年振りの再起をかけて挑んだ2戦目の駅伝で、骨折した。
ロンドン五輪のときには34歳になる野口にはかなり厳しい状況であることは否めまい。
その野口の「心の火は消えない」のである。

名古屋シティマラソン(ハーフ)は、陸連登録選手のレースと並行して行われる市民マラソンだ。まだ、無名だった野口のデビュー戦に近い1999年の名古屋ハーフマラソンを僕は、一応、野口と一緒に走ったということにしている。
だから野口を応援する。
野口の再起が成功することを心から祈る。

という訳で、今年は1月初めから僕も、毎週末10㎞を走ることにしている。
中断期間が長いため、年末までは、10㎞は無理な距離だったし、
55歳にもなると、走り慣れないまま10㎞も走ると、疲れが1週間近く残る。
その結果、平日がやたらしんどかったり、38度近い発熱をしたりしている。
それでも、「心の火は消えない」のである。

(身近な方へ。僕が「風邪で」などと会議や催しを欠席・早退しているのは、本当は、走った後遺症なのです)

ランナーの笑い話に「健康のためなら死んでもいい」というのがある。
僕は、「走れるようになるためなら、健康を害してもいい」という覚悟である。
過剰な負荷を与えなければトレーニングにならぬ。
若い頃は、2日で回復したが、今は1週間くらいかかる。
しかし、それでも過剰な負荷を与えれば、50歳を超えてもトレーニング効果で、体はきっと順応してくれる。
と、勝手に信じて野口に触発されて、トレーニングに励んでいる。

さて、今週末である。
3連休初日の2月10日、雪が降った。
僕の読みは雪が溶けたぐじゅぐじゅの山道を走るのはかなわないであった。
そこで、今週末は連休初日の金曜日にノルマを果たした。
気温はほぼ0度、雪で濡れるのを防ぐために厚手のジャージの上にさらにアノラックを重ねて走った。
さすがに、走りにくいし、顔に雪が降りかかるし、なかなかしんどい走りだった。

この2日、健康を害さないようである(まだ、安心はできないが)。
ということで、健康を害するためには、そろそろ走る距離を13㎞に伸ばそうかと考えている。

以下の写真は、小幡緑地コース周りの様子である。

クリックしていただければ、寒さを実感できますw

Dsc00016

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2010年12月 7日 (火)

アライグマ出没 その後3

子アライグマがいることは、近所には秘密である。
よりにもよって、僕がアライグマを繁殖させたなどというあらぬ誤解を受けては、世間様に合わせる顔がない。

僕は、子アライグマが成長してから、退去願うつもりだった。

アライグマが通路にしてしまったために空いたプラスチックトタンの穴を塞ぐ工事は1週間後に決まった。

穴は、日に日に大きくなっている。せめて、工事までの間だけでも穴の拡大を防ぎたい。

そこで、僕は床下通気口を塞いだ重いブロックを外し、まずはアライグマが心おきなく出入りできる環境を整えた。

しかし、いったんプラスチックトタンから出入りすることを覚えたアライグマが、そうやすやすと床下換気口から出入りしてくれるようになるとも思えない。
そこで、僕は、インターネットでアライグマのエサを調べ、ペット屋で売っているキャットフードでよいことを確認して、ホームセンターでネコのエサを買ってきた。
皿に入れて、通気口の前に置く。
エサに釣られてこちらを通るようになっておくれ。

もうこの頃は、僕は、半ばアライグマと一緒に住んでもいいやという気分だった。
ホームセンターでキャットフードを勧めてくれた店員さんも自分の地元では、みんなでエサをやってアライグマを共同飼育しているということだった。
そう、アライグマも親しくなってみれば、怖い動物なんかじゃないぞ。
それなりに可愛いのだ。
子アライグマとなれば、なおのことである。

ところが、プラスチック皿に猫のえさを入れて通風口の前に置いたら、すぐにお隣さんに見つかった。

なにしろお隣さんはアライグマを怖がっている。

タイミングの悪いことに、何週間か前に、NHKがアライグマが天井裏に住み着いて家屋被害をもたらしているというドキュメントを放送したらしい。以来、お隣さんは、アライグマは日本の固有種であるタヌキとは違ってどう猛有害な外来種だと思いこんでいるのだ。

アライグマにとってははなはだ迷惑なNHKである。

僕は、しどろもどろに

「そ、そんな飼うつもりなんかある訳ないじゃないですか。

トタンを直すまで、もうトタンから出入りしてほしくないので、通風口に誘導しようとしただけです。」

「エサはやらん方がいいと思うよ。ご近所さんもそう思うと思やあすよ。」

はい。もうやりません。

ということで、5キロも飼ったエサは、ちょっと自分で食べては見たが、あまり口に合わないので、そのまま廃棄処分する次第となった。

まだ、子アライグマは見つかっていない。

とにかく穴が大きくなる前に工事屋さん早く工事をしておくれ。

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2010年11月13日 (土)

アライグマ出没 その後2

今年はクマが出没して、各地で、深刻な被害が生じた。

クマはクマでもアライグマは凶暴な訳ではない。

出没しても、タヌキ以上に悪さをするわけではない。

頭が良くて力持ちで器用なだけで基本的に平和な動物である。

今回は、アライグマ続編である。

「そこで、床下通気口を譲り渡して開放し、
こちらを出入りしてもらうことにして、
トタンの方は張り替えることにした。

業者に依頼して、トタンを張り替えたのである。」

と書いて終わったのは昨年7月11日

これを書いたとき、僕は床下をアライグマに貸すことして明け渡し、床上と棲み分けることを考えていたのである。

なぜ、追い出すことにしなかったのだろう?

独り身の寂しさから手のかからないペットだと思った?

半分当たり、半分外れである。

追い出せないのっぴきならない事情があったのである。

むろん最初は、破られたトタンを張り替え、床下換気口にはネットを張る予定で、アライグマは追い出す予定だった。

方針が変わったのである。

こまめに手の回る家の補修業者を破産管財事件等でお世話になっている不動産業者から紹介してもらった。

補修業者と不動産業者が、家の状態の点検に来た。

補修業者は仕事上の関心から、不動産業者は半ば親切心、半ば面白半分である(あろう)。

そういえば、このボロ屋は、この不動産業者に仲介してもらったものだった。

ゴミ屋敷の中にも立ち入り、床下の様子が見たいという床下収納庫があるので、これを外せば、床下が見える。

懐中電灯で照らしながら、床下に首を突っ込んだ2人がそろって、声を上げる。

『かっわい~!!』

床下には、3匹の子ダヌキならぬ子アライグマがいたのである。

子アライグマは、むちゃくちゃ可愛いので、僕にも見るように仕切りに勧めてくるが、僕は断固断る。

僕はアライグマ一匹を追い出すのすら、躊躇する優しい大家である。

これが、たとえ正当な所有権の行使とはいえ、家賃も払わぬ居候を追い出すに過ぎぬとはいえ、まだ生後2か月も経たない幼い子アライグマを抱えた母子家庭を追い出すというのは、いかにも偲びがたい。

いかに子アライグマが『かっわい~!!』とはいえ、可愛いからこそ、見てはならぬ。情が移る、

厳格な大家に徹さなければならぬ。

ただ、ここで大家は弱気になった。

せめて子アライグマが生後半年くらいになって、一人前になってから、出て行ってもらえばよい。

それまで明渡を猶予してやろう。

と言うわけで、とにかく風呂場北側の物置の破れたトタンを張り替え、床上への通路を塞いでもらい、床下でアライグマ4人家族、床上に人間が住むことで当面の工事をその範囲に限定して、トタンの張り替え、床上の通路を塞ぐ工事の日程だけを先に決めた。

そうして、僕は、当分の間、床下をアライグマ母子に貸すことにしたのである。

大捕物があったと思ったのは、どうも母親が子どもを叱っていたときの音らしい。じゃーじゃーは子アライグマの声のようで、うーと低い声は、母親が子どもを威嚇していた声のようである。

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